小さなニュース 第23回

オープンひらかたの隠し事

行政が積極的に情報を公開することで、協働のまちづくりを推進していくために、市長は「オープンひらかた」というページを作らせました。事実はそれとして公開されて初めて「オープン」だと言えるのですが、オープンひらかたは有名無実になっています。

伏見市長は、これまでに3人のアドバイザーを選任していました。まず、特別顧問を任期を定めず[1]選任し、次に広報アドバイザーと人事・給与に関する評価員を2017年3月31日までの任期として選任[2]しました。

事実上のクビ隠し

残念ながら、特別顧問は事実上のクビにされたような格好で、年度途中で退任しています。初めはオープンひらかたにも特別顧問が年度の途中で退任したことを掲載していましたので、筆者も次のツイートをしました。

【上山特別顧問、退任】
枚方市の上山信一特別顧問は2017(平成29)年2月8日をもって退任していたことがわかりました。市が2月23日に公表しました。平成27年度に5回、平成28年度に3回従事しました。https://t.co/mL8oBkqr5g

— 枚方市政を追いかける!(仮) (@hirakatawatch) 2017年3月4日

ところが、現在はその情報を非公開にしています。しかも、選任された当初は特別顧問の任期を定めていなかったのに、2017年3月31日をもって任期を満了したと掲載されています。特別顧問は市長に退任させられなければ、現在も職務を遂行しているのに。

非公開化したのは、上山信一氏に対して失礼のないように、あるいは名誉を傷つけないためかもしれませんが、この対応は間違っています。退任してもらったとしても、問われるべき責任は結果的に適任者でない人物を任命した市長であって、上山氏ではありません。市長が途中で特別顧問を退任させたような格好で情報をいったん公表した後で非公開にしたほうが、上山氏に失礼だと思います。

広報アドバイザーだけこっそり延長

なぜか、広報アドバイザーが2017年4月5日[3]と2017年5月9日[4]に職務を遂行しています。広報アドバイザーは2017年3月31日に退任していなければ、市民に対して説明はつきません。

任期を延長することに問題があるとは思いません。広報アドバイザーの実績を評価し、延長するのは嬉しい誤算です。問題なのは、オープンひらかたが本当に「オープン」になっていないことです。「協働」を市民に訴えるなら、市民に対して広報アドバイザーの任期を延長することの説明があるだろうと、市民が考えるのは自然なことだと思います。それがどこにも見当たりません。

戦略会議はどうなった?

「戦略」という語を入れているのですが、この会議の実態としては、進捗の報告と今後の予定の確認が行われています。市長のスケジュールには8回目の戦略会議から掲載されています。現在のところ、市長のスケジュールの記録を参照すると、2017年1月31日に開催される予定になっていますが、約4ヶ月経過してもなお、情報を公開していません。

それだけでなく、この戦略会議を現在も設置したままなのか、解散したのかさえ確認できません。2017(平成29)年度以降の市長のスケジュールには戦略会議への出席予定が掲載されていません。本当に「オープン」なら、このようなわからないことは存在しないはずです。

[1] 「定例記者会見(2015年11月30日)」で取り上げました。

[2] 「小さなニュース 第10回」で取り上げました。

[3] 枚方市広報アドバイザーが従事した職務の遂行に係る情報,枚方市(2017年4月5日)

[4] 枚方市広報アドバイザーが従事した職務の遂行に係る情報,枚方市(2017年5月9日)

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