伏見市長の2015年

伏見市長が就任してからの3ヶ月と1週間(100日)を振り返ります。

自己評価

市長自身の評価は次の通りです。

「枚方市を変えて欲しい」と期待をして頂いている皆様、まだまだ、目に見えて成果を上げるには至っておりませんが、来年は期待に応えられるよう枚方市の発展のため全力を尽くします。

本年お世話になりました皆様ありがとうございました。|ふしみめも(2015年12月31日)

公約の達成状況

市長の給与と退職金

【訂正】2015年中に、市長給与の2割カットは達成できたようですがていませんし、市長の退職金ゼロについて達成できていません。退職金については、任期の切れる4年後までに達成すれば良いという考え方かもしれません。給与は条例の施行日という大人の事情から、まだしばらくは2割減額されないものと思われます。

美術館問題

枚方市立美術館については寄付者と面会し、白紙撤回の意思を伝えましたが、その先についてどうするかは決まっていないようです。とりあえず「一時ストップ」は達成し、再度寄付者や議会と議論をしている最中です。

転出超過問題

転出超過問題については、2015年11月27日に「プロジェクトチームを設置」まで公約を果たしました。年次で公表されるデータで効果を確認できるでしょう。2016年5月に発表される「第45回枚方市統計書」で市長の交代によるアナウンスメント効果があったのかくらいは確認できるかもしれません。

枚方市駅周辺再整備

枚方市駅周辺再整備については、議論が進められています。いろいろと問題があるようですが、建設費の高騰がネックになっているようです。

子どもの医療費助成

子どもの医療費助成については、高校3年生まで拡充できていませんが、2015年12月1日から中学3年生まで拡大しました。

教育

教育についてはまだ着手していません。それにもかかわらず、一部の議員が「公約違反」と言い出しています。学校統廃合や小中一貫教育について、審議会の答申案が表に出ているのみです。少人数学級の実現に向けて動き出すのは、審議会の答申を受け取ってからではないかと思われます。

多子世帯の保育料

第2子以降の保育料無償化については試算させたところ、多額の経費が必要なことが判明したため、実現できていません。ただ、今後の政府の動向(段階的な第3子以降の保育料無償化の検討)によっては実現できるかもしれません。

職員団体

既得権との癒着(いわゆる市役所の「労働組合」問題)については、まだ目立った動きは見られません。2015年12月21日に市長の給与2割カットの条例が可決されたばかりなので、もう少し先になりそうです。既に議会では、市役所の「労働組合」出身で支援を受けて当選した議員が、伏見市長にそれとなく嫌みを言っています。

副市長

副市長を3人体制とする公約でしたが、現在は元職員による2人体制です。職員から登用する考えを示していましたので、実際にそうなったのですが、3人とならなかった理由については分かりません。会議録が公開されるのを待つしかないようです。

くらわんか花火大会の復活

花火大会の復活については、2015年10月18日のLight up OSAKA主催イベントで市長がイベント主催者に決意とも言えるコメントを伝えています。

審議会・諮問委員会の公開

審議会や諮問委員会を原則公開で行うことについては、伏見市長就任後の2015年10月14日と11月9日に開催された、枚方市学校規模等適正化審議会が就任前の2015年4月15日の議決で非公開決定されたものをそのまま引き継がれていて、この審議会への伏見市長からの介入はありませんでした。原則公開なので、例外(非公開)があっても不思議ではないのですが、ちょっと微妙です。

スケジュール

市が公開している伏見市長のスケジュールは、毎週金曜日に1週間先までの予定が掲載されていますが、過去のものが消されていくという不親切な取り扱いがなされています。このスケジュールを長いスパンで見ることは、市長の仕事ぶりを評価できる材料のひとつになると思ったので、筆者は記録しています。

公表されているのはあくまでも予定で、実際とは異なる場合も考えられることに注意が必要です。

休日

予定の立っていなかった日は13日ありました。予定にないからといって、実際に13日の休暇を取ったわけではないでしょう。休日に政策企画部と協議をしていたこともあったようです。これは2015年12月7日の本会議で議案の採決が行われていましたので、それに間に合わせるために職員を休日出勤させたのではないでしょうか。

打ち合わせ

次に職員との打ち合わせの状況を見ていきます。現在、市長がどの施策に重きを置いているかが見えてくると思います。政策企画部を除いて分析してみると、健康部と都市整備部からの報告を受ける回数が多く、協議は総務部と地域振興部のそれぞれ1回でした。

報告・協議の回数
報告(回)協議(回)
6619
行政改革部30
政策企画部917
市民安全部30
総務部51
財務部30
地域振興部31
健康部70
保健所10
福祉部20
子ども青少年部10
環境保全部20
環境事業部30
都市整備部60
土木部20
公共施設部20
水道部20
下水道部30
教育委員会20
管理部10
学校教育部00
社会教育部30
消防組合30

メディアへの露出

エフエムひらかた

出演回数は2回でした。2015年9月24日と2015年12月10日でした。前日とか放送5分前に発表しても遅いので、告知のタイミングは考えてもらいたいです。

4大誌ほか

就任直後に毎日新聞、読売新聞、朝日新聞が伝えました。それっきりになっていて、2015年11月30日の定例記者会見の内容を報じた新聞社はありませんでした。

筆者が気づくのが遅かったのですが、伏見市長の思いが述べられている記事を見つけました。

「何よりも市民が“住み続けたい”と思い、市外の人からは“住んでみたい”と思ってもらえる街にしなければ。それには今できることをスピード感を持ってやること。枚方市駅周辺の再整備、子育てしやすい環境づくり、子どもたちの可能性を伸ばす学校教育の充実といったことを柱に、“人が集まる街づくり”に着手します」

(略)

「僕の掲げる政策は珍しいものではありません。どこもやっていることだけれど、“枚方市はよそより本気でやってるやん!”というところで差をつけていきたい」

枚方市長 伏見隆さん | リビング大阪Web(2015年12月3日)

本気度がほかの自治体と異なる点は、商業メディアにとって収益につながりにくい情報なのでしょう。このサイトは、そういう部分に着目して伝えていきたいと思います。

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