小さなニュース 第25回

行政が歪められそうになった

最近「行政が歪められた?」と話題ですが、まさに「歪み」の未遂事案が枚方市で発生しました。

委員1名を入れ替え、仕切り直す事態に

生涯学習市民センターと図書館が並立する施設の運営に指定管理者制度を導入することがすでに決まっています。

2017年7月14日に、その指定管理者を決める第三者委員会の「枚方市立生涯学習市民センター・図書館指定管理者選定委員会」の事務局は突然「本市の事情」を理由に事業者の選定作業を中止しました。当初、市は詳細な説明をしませんでしたが、あとになって1名の委員を解嘱し、新たに1名の委員を委嘱したことを公表しました。これによって、選定作業も仕切り直すようです。

歪めようとした行為とは

市の説明によると、元委員が特定の応募した事業者に文書を送付し、その事業者は困っていたということです。筆者は今年度の選定委員会の名簿に目を通していなかったので、具体的に誰が解嘱、委嘱されたのかを確認できませんでした。また市は元委員が事業者に送った文書の概要を公表しました。

<当該委員が当該事業者に送った文書の主な内容>

・生涯学習施設との複合施設において、一定の身分保障がある図書館長を総括責任者とすること。

・地元大学などの司書課程履修学生を臨時職員等で採用すること。

・ボランティアによる友の会などを組織化すること。

・成人・高齢者向けイベントなどの工夫をすること。

枚方市立生涯学習市民センター・図書館の指定管理者の募集について | 枚方市ホームページ(2017年8月16日)

元委員はこの事業者が選定に有利に働くよう、具体的な助言をしています。事務局が元委員に対して厳正な対応をするつもりがあるのかは気になるところです。

平成29年9月定例月議会で追及?

議会は2017年9月7日から、それに先立ち委員協議会は2017年8月23日から開催されます。一部で指定管理者制度の導入する市政運営ことに対して反対する声もあることから、本件を話の種に制度の導入の是非へと議論を広げようとする動きも出てくるかもしれません。

「枚方市学校いじめ対策審議会」を開催へ

市は2017年8月18日に枚方市学校いじめ対策審議会を開催します。

審議会で議論される内容は性質上、一般に公表されるべきものではないことから、詳細は不明ではあるものの、枚方市立の学校でいじめが発覚したにもかかわらず、適切な対応が行われていないことが議会で指摘され、また加害者に精神障害のあることを過剰に捉えた学校側の被害者側への不適切な対応をマスコミが報じていたことから、この事案について議論されるものとみられます。

関係者の個人情報やプライバシーを保護しつつ、今後は安心して楽しく学校生活を送れるようにと願っています。

inserted by FC2 system