小さなニュース 第13回

国から補助金をもらえるから(たぶん)交野市と共同実施したリトルツインスターズのキキ&ララ(サンリオのキャラクター)のイベントは、権利関係が不安なのでTogetterにまとめようとはしませんでした。

「枚方京田辺環境施設組合」設立される

【広報課員のつぶやき】枚方市と京田辺市による枚方京田辺環境施設組合の設立式を取材!同組合は両市が京田辺市内に共同建設を進める可燃ごみ広域処理施設の事業実施主体として設立されました。平成35年度の稼動を目指しています。 pic.twitter.com/PuulxY0xHw

— こちら、枚方市です! (@hirakata_city) 2016年7月4日

こちらからは以上です。

市長がFMひらかたに出演

放送時間を金曜日の夕方(17時30分〜)に設定したことは評価できます。もっと言えば、駅スタでトークするなら、休日の市民が遊びに出かけた帰りの時間帯がベストでしょう。

いつものように字起こししています。内容は以下のとおりです。

今回の市長は、(市長の)間投詞(「そうですね」「やっぱり」「ほんとに」「あの」「非常に」「ですね」)が特に多かった印象です(読みにくくなるため、字起こしではケバ取りをしています)。途中で咳き込むほどコンディションが悪いのは、議会の答弁で声を枯らしたからだと思います。

指摘しておきたいことは2点あります。まず、ふるさと納税(ふるさと寄付金)の呼びかけなら、コミュニティFMに出演しても意味がありません。元枚方市民が接触するであろうメディアを選ぶべきです。それならば、放送電波が関西一円に届き、聴取率がFMひらかたより抜群に高いであろうFM802に出演したほうが良かったと思います。こういう面は、戦略云々うんぬん以前の問題であって、市長にはもっと、ちゃんと頭を働かせて仕事をしてほしいです。

2点目として、プロセスを見せなかった(話さなかった)ところが残念でした。普通の枚方市民が普段から、市のホームページどころか、議会報どころか、広報ひらかたどころか、FMひらかただって聴いているかどうか怪しいのに、ふるさと寄付金しかり、ひらかた健康ほっとライン24しかり、市長と議会との共同作業を見せないと、市民の市政に対する関心は高まりません。

例えば、「新行政改革実施プラン」では、ふるさと納税の返礼品の送付(本格実施)は2017年度で計画されていたはずです。それが2016年12月に始めることになったのは特別顧問に「遅い」と言われて、市長が職員に「早く決めようか」と言ったのかどうかわかりませんが、そういう経過を話せば努力の様子を伝えられたし、市民が日頃から市政の動きを気にかけることのメリットを感じられたでしょう。ひらかた健康ほっとライン24だってそうです。議会の提案からスタートしているはずですが、市長の実績とは言えなくても、プロセスを話せば市長の目指すところに市民も近づくはずです。そういうチャンスを逃していて、残念でした。

もし前述のような内容でトークしていれば、(市長が)市長としてのフラットな立場を意識していると実感できたでしょう。でも、そういった感じではなかったし、聴いていた人の中には「咳き込む原因は公務をないがしろにして国政選挙の応援演説に回っているからだ」と勘ぐる人もいるのではないかと想像できてしまいます。

「協働を目指すための情報公開」は名ばかり

市民からの提言を受け付けている「市長への提言」について、市長は内容を毎月、公表することにしました。その趣旨とは、他の市民がどのような意見を持っているかを知ってもらうことにあって、協働によるまちづくりを推進するためと述べています。

◯伏見 隆市長 …(略)…次に、協働によるまちづくりの推進について、お答えいたします。

市民との協働を進めていく上で、行政の持つ情報を積極的に公開するとともに、他の市民が行政に対してどのような意見を持っているかを知ってもらい、市政に関心を持ってもらうことが重要だと考えています。そこで、行政運営の中で最も重要な予算と行政計画の最上位計画である総合計画に基づく実行計画の、意思決定過程における情報を公表するとともに、市長への提言として寄せられた市民の意見とその対応についても公開頻度を増やしていく考えです。…(略)…

平成28年3月定例月議会(2016年3月3日)

ところが、実際に公表された内容を見ると、市長の思いとは異なる状況になっています。いくつか抜き出しました(表.1, 2)。このような公表の仕方は、市長の目指す方向とは違います。

もちろん、個人情報やプライバシーを守らなければなりませんが、それを守りながら具体性のある公表はできます。ここまで提言の内容を要約しても良いのなら、提言をした人の個人情報やプライバシーを守りつつ、具体的な地名などを入れて公表できるでしょう。

固有名詞が記載されることで、自治会間の情報交換を目的とした交流とか、市内のお友達に様子を聞いてみようとか、そういうアクションが起きるかもしれないのに、これでは全然ダメです。市長は公表の前に職員の作文をチェックしていないとおかしいのですが、自分の思いと結果が違うのに了承したとしたら実に変です。

あと、市民が個々に考えたり、相互に議論したりしやすいように、付番してほしかったですね。なお、表中の「提言番号」は、筆者が便宜上、勝手に月ごとに通し番号をつけたもので、公表資料にはありません。

表1.市長への提言と市の考え方(平成28年4月)
提言番号件名と要旨市の考え方筆者の指摘
1

公園の活用について

近所の公園が狭くなり、遊具もほとんどなくなったため、公園で遊ぶ子どもの姿を見かけなくなりました。周辺には細い道が多く、車の一時駐車にも気を遣うので、そこを駐車場とするか、公園として子どもが遊べるよう整備するか有効活用してください。

ご指摘の場所は、用地利用の変更から広さが変更された経緯がございます。今の利用形態の変更を希望される場合は、地域の総意を得て、自治会からの要望書を道路河川管理課に提出していただきますようお願いします。

固有名詞が伏せられているため、せっかく公表しても提言をした人にしかわからず、協働につながらない。

どの公園について要望書を提出される可能性があるのかわからなければ、他の市民(自治会など)は参考にできない。

表2.市長への提言と市の考え方(平成28年5月)
提言番号件名と要旨市の考え方筆者の指摘
1

交通事故防止にかかる歩道の設置について

車や人の往来が激しい坂道で、近くにスーパーの駐車場出入口もあるため、スピードが出た車やバイク、自転車などの接触事故が多発しています。歩道の整備など安全対策について要望します。

要望を受け当該路線について調査し、交通安全対策案を検討いたしました。道幅が狭く歩道の整備ができないため、みなし歩道として車両(軽車両を除く)が通行できないことになっている路側帯(歩行者が歩行するための帯状の空間)を設置することで対策を進めてまいります。

固有名詞が伏せられているため、せっかく公表しても提言をした人にしかわからず、協働につながらない。

他の市民に、どの道路が改善されるのかがわからなければ、意識して変化を実感できず、協働の好循環が生まれない。

8

道路の整備について

ベビーカーを押して歩く際にフラットでない道路があり、歩きづらさを感じています。また、砂利道の歩道があり、車道を歩くので怖く感じることもあります。道路補修を検討してください。

ご要望の道路は、形状がフラットでなくかまぼこ型になっている箇所がありますが、道路排水を考慮して形成されているため補修はできません。

また、ご要望の砂利道につきましては、本市で管理する歩道でありますので舗装を行います。

固有名詞が伏せられているため、せっかく公表しても提言をした人にしかわからず、協働につながらない。

他の市民に、どの道路が補修できないのかわからず、他の市民から今後も同様の提言を受ける可能性がある。

他の市民に、どの砂利道を舗装してくれるのかわからず、他の市民は意識して変化を実感できず、協働の好循環が生まれない。

15

公園での球技等について

公園で野球をしている人たちがおり、散歩の際に危険を感じました。他自治体では、曜日を決めて公園での球技を許可するほか、休日の学校開放で対応しているとこもあると聞きます。小さな子どもたちが安心して利用できる公園づくりを進めてください。

ご意見を受け、危険球技の注意書看板を3枚設置しました。公園内の広場にあるプランターを広場中央に移動して、野球などをできないようにします。地域のルールづくりが大切であり、他の球技についても、市から自治会等に曜日や時間を決めていただくような取り組みをお願いしていきます。

また、野球などをしているところを見かけたら、その場で注意の声かけをさせていただきます。

固有名詞が伏せられているため、せっかく公表しても提言をした人にしかわからず、協働につながらない。

他の市民が、どの公園でどんな看板を設置されたか、どの地域でルールづくりの取り組みが行われそうなのか、知ることができず、協働の好循環が生まれない。

「危険球技」という言葉の定義はないと思われる。)

20

建設業者への指導について

工事現場で、ずさんなところがあり市から建設業者に指導するようお願いしました。その際に市は業者に指摘事項を伝えただけというような対応をとられたようですが、しっかりと改善するように働きかけてください。

開発事業等に係る工事に於いては、開発者等が「建設工事公衆災害防止対策要綱」や「騒音規制法」など、工事に伴う影響に関する法律等を遵守し、現場の安全管理を行います。

今回のご要望について、施工業者に危険な状況を改善するよう連絡し、確認のため現場に行きましたが改善されていなかったので、現場に警備員を常駐させるか、ゲートの開閉管理を徹底するように等の指導を開発者等にも致しました。

今後も関係部署との連携を図りながら、迅速に対応できるように開発者等への指導に務めてまいります。

固有名詞が伏せられているため、せっかく公表しても提言をした人にしかわからず、協働につながらない。

社名の公表はできなくとも、工事場所くらいは公表しないと地域住民の目を光らせられない。

inserted by FC2 system