小さなニュース 第11回

会派名を変更

「民主市民議員団」は、会派名を2016年4月19日[1]に「民進市民議員団」に変更しました。会派に所属している議員は誰もインターネット上では発表していません。

[1] 会派が公式発表していないので、名称を変更したのがいつなのかは定かではありませんが、平成28年度枚方市議会議員名簿(2016年4月19日)の日付が「平成28年4月19日」になっていますので、おそらくこの日に会派の名称を変更したものと推定されます。

「枚方市立美術館」問題

予定していた内容を変更しました。

建設を断念

公式発表はありませんが、市が美術館の建設を断念するとマスメディアが伝えています。

枚方市が寄付を受けて建設する計画だった市立美術館について、市が一転して整備を断念したことが分かった。関係者の協議に時間がかかることや建築費の高騰などが理由という。市はすでに寄付者に伝達し、28日に開かれる市議会の全員協議会で説明する。

美術館計画は2013年7月、市在住の大東清四(おおひがしきよし)氏(86)が市に対して所有する美術品とともに建物(建設費約7億円)を寄付するという申し出がきっかけで動き出した。郊外の市有地に建てる計画を作ったが、維持費負担などを理由に住民から反対運動が起き、昨夏の市長選では「白紙化」を訴えた伏見隆氏が当選。市はその後、京阪枚方市駅近くに予定する「総合文化施設」の用地内に「6億円の寄付で整備」という新案をまとめ、今年1月に市議会へ説明していた。

しかし、大東氏や設計事業者との協議に時間がかかって総合文化施設の整備が遅れることや、建築費の高騰などから、整備は難しいと判断。先月、大東氏に「美術館整備を前提とした寄付受け入れは困難」と伝え、「広く美術振興のための寄付であれば、大東氏の氏名を冠した基金を設立したい」と提案したという。

大東氏によると、伏見氏は市幹部と共に訪れ、頭を下げて謝罪したという。大東氏は朝日新聞の取材に「市の判断なので仕方ない。ただ、大勢の市民が喜ぶと思っていたので非常に残念。今でも建てたい気持ちが強い」と話し、寄付による基金設立については「提案を受け入れるつもりはない」と述べた。(楢崎貴司)

大阪)「寄付の美術館」整備断念 枚方市:朝日新聞デジタル(2016年4月23日)

大阪府枚方市は、市内中心部に建設を計画していた市立美術館の整備を断念した。市が整備を前提として寄付を受けることは困難と判断した。28日の市議会全員協議会で説明する予定で、建設費6億円の寄付や美術品の寄贈を申し出ていた市内の男性には、すでにその旨を伝えたという。

市立美術館は、当初の建設予定地だった香里ケ丘中央公園の周辺住民らから反対を受け、計画が事実上頓挫した状態だったが、市が同市新町に建設を進めている総合文化施設用地内に整備する案が浮上。しかし、文化施設の設計見直しなどで関係機関との協議に時間がかかるとともに、建設費が高騰するといった理由から整備を断念した。

市は、男性に「市の美術振興のために寄付をいただけるのであれば、男性の氏名を冠した基金を設けたい」との意向を示したという。

ポンッと寄付6億円「美術館を」…市は建設を断念 大阪・枚方 - 産経WEST(2016年4月27日)

全員協議会

2016年4月28日、「美術館及び総合文化施設の整備について」を議題に全員協議会が開催されました。

2016年1月22日にも同じ議題で全員協議会が開催されていますが、その内容は議員らによる編集が行われている議会報第302号では要約が掲載されています。まだ会議録は公開されていません。そんな状況では詳細を把握しづらいので、全員協議会を終えた議員らの感想を少しあっさり目に見ていきます。

前田議員からは困惑した様子がうかがえます。

…(略)…物事の順番を間違えてしまったのではないかと私も感じています。何故このような結果になってしまったのかをしっかり考えていかなくてはなりません。

全員協議会,前田富枝(2016年4月28日)

一方、大橋議員は伏見市長への追及姿勢を見せています。

(略)

今日の協議会では、市長からは寄付者に建物をもらっての美術館建設は困難である旨を伝えた、という報告があり、この間の混乱については謝罪がありました。

僕の方からは、1月20日に市長から議会にあった提案(ラポールのところに美術館を建てる)自体、広報ひらかたや議会報に掲載しておらず、市民へ正しく情報を伝えていない旨を指摘させていただき、都合の悪い情報を隠しているのではないかと申し上げました。

その上で、今後、寄付者からともすれば億を超える損害賠償請求があることが予想される中で、まだまだこれでよしと判断できる段階ではない旨、申し上げたところです。

少なくとも、白紙を公約としておきながら、(議会と何の調整もなく)場所を変えて建てると方向転換しある意味で寄付者の期待感も高めてしまった中で、議会の反発もあって、結局、なしにしたいということですので、結果はともあれ、40万都市の行政の在り方としては疑問に感じています。

まだこれで終わりではありません。行政の在り方や、行政と議会との情報共有に課題が散見されるところです。今後の市長サイドの動きを注視しつつ、議員として意見をしていきます。

美術館問題|大橋ともひろオフィシャルブログ「ちっちゃいけど大橋!」(2016年4月28日)

新町への建設案について、「広報ひらかたや議会報に掲載しておらず、…(略)…、都合の悪い情報を隠しているのではないかと申し上げ」という箇所は、「(大橋議員は)何を言っているんだ?」と。全員協議会の資料であればホームページに公開できますが、広報ひらかた、議会報には未決定の事項を掲載できないでしょう。

「白紙」の解釈は、以前に筆者が指摘しているとおりで、大橋議員の言うような批判はあたりませんが、市が新町への建設を提案し、その案を寄付者が了承した後で、建設を断念したのはダメでしょう。

寄付者がテレビ取材を受けたらしい

今日は美術館問題で全員協議会が開催され、毎日放送のVOICEが今日の議会の様子や寄付者へのインタビュー内容を報じました。

美術館問題で全員協議会: 子育ても老後も安心の枚方を!,広瀬ひとみ(2016年4月28日)

そのワンシーン。

前市長のツケ!
竹内前市長の失政を清算すべく奮闘中!https://t.co/ShhKTo8XuE pic.twitter.com/b8F3VUdEIS

— 岡沢龍一 @枚方市議会 (@okazawa_ryuichi) 2016年4月28日

議会の議決を受けて、寄付者が美術館を建設し、その建物を枚方市に寄付するという話で進められていました。寄付者は、そこから美術館建設を断念するまで、建設の準備にかけた費用を請求するものとみられています。

多くの枚方市民にとっては、もう興味も関心も薄れているような気がしますが、この問題は決着していません。

伏見市長の粘り強さとは?

初登庁の日、エフエムひらかたに出演[2]した市長は、セールス・ポイントを「粘り強いところ」と評価していました。寄付者が基金の案を受け入れず、賠償請求の構えを見せているなか、市長の「粘り強さ」で寄付者や市民が気持ち良く納得できる結果を導き出してもらいたいところです。

[2] 2015年9月24日放送の街角BirdView(レポートダイジェスト)で発言しています。

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