議席番号 | 氏名 | 党派 | 会派 | 質問 | 寄附の収受[1] | 質問 | 美術館条例[2] | 平成27年市議選[3] |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 |
| 自民党 | 自由民主党議員団 | 賛成 | 賛成 | 立候補 | ||
2 |
| 自民党 | 自由民主党議員団 | 一 | 賛成 | 賛成 | 立候補 | |
3 |
| 自民党 | 自由民主党議員団 | 賛成 | 賛成 | 立候補 | ||
4 |
| 共産党 | 日本共産党議員団 | 反対 | 反対 | |||
5 |
| 共産党 | 日本共産党議員団 | 反対討 | 反対質 | 立候補 | ||
6 |
| 共産党 | 日本共産党議員団 | 一 | 反対 | 一一 | 反対質討 | 立候補 |
7 |
| 無所属 | 平和・自治・市民 | 反対討 | 一一 | 反対質討 | 立候補 | |
8 |
| 無所属 | 未来に責任・みんなの会 | 反対 | 反対一 | 立候補 | ||
9 |
| 無所属 | 未来に責任・みんなの会 | 代 | 反対 | 一 | 反対討 | 立候補 |
10 |
| 無所属 | 未来に責任・みんなの会 | 反対討 | 一 | 反対質 | 立候補 | |
11 |
| 無所属[4] | 未来に責任・みんなの会 | 一 | 反対 | 一 | 賛成 | 立候補 |
12 |
| 無所属[5] | 改革市民会議[6] | 賛成 | 一 | 賛成 | 立候補 | |
13 |
| 無所属[5] | 改革市民会議[6] | 一 | 賛成 | 賛成 | 立候補 | |
14 |
| 無所属 | 改革市民会議[6] | 代 | 賛成 | 一 | 賛成 | 立候補 |
15 |
| 公明党 | 公明党議員団 | 一 | 賛成 | 賛成 | 立候補 | |
16 |
| 公明党 | 公明党議員団 | 一 | 賛成 | 賛成 | 立候補 | |
17 |
| 公明党 | 公明党議員団 | 賛成 | 賛成 | 立候補 | ||
18 |
| 公明党 | 公明党議員団 | 賛成 | 賛成 | 立候補 | ||
19 |
| 公明党 | 公明党議員団 | 賛成 | 賛成 | 立候補 | ||
20 |
| 公明党 | 公明党議員団 | 代 | 賛成 | 賛成 | 立候補 | |
21 |
| 公明党 | 公明党議員団 | 議長 | 賛成 | 立候補 | ||
22 |
| 公明党 | 公明党議員団 | 賛成 | 賛成 | 立候補 | ||
23 |
| 自民党 | 改革ひらかた21 | 反対討 | 退席 | 立候補 | ||
24 |
| 民主党 | 民主クラブ | 賛成 | 賛成 | |||
25 |
| 民主党 | 民主クラブ | 賛成 | 議長 | |||
26 |
| 民主党 | 民主クラブ | 賛成 | 賛成 | |||
27 |
| 民主党 | 民主クラブ | 賛成 | 賛成 | 立候補 | ||
28 |
| 民主党 | 民主クラブ | 賛成 | 一 | 賛成 | 立候補 | |
29 |
| 民主党 | 民主クラブ | 賛成 | 賛成 | 立候補 | ||
30 |
| 民主党 | 民主クラブ | 一代 | 賛成 | 賛成 | 立候補 | |
31 |
| 民主党[7] | 民主クラブ | 賛成 | 賛成 | 立候補 | ||
32 |
| 民主党 | 民主市民議員団 | 賛成 | 反対質 | 立候補 | ||
33 |
| 民主党 | 民主市民議員団 | 賛成 | 反対討 | 立候補 | ||
34 |
| 民主党 | 民主市民議員団 | 代 | 反対討 | 反対質 | 立候補 |
[1]2014年3月26日開催の枚方市議会平成26年第1回定例会(第6日)議案第142号「負担付き寄附(美術館の建物)の収受について」。賛否の状況は枚方市議会報第290号(平成26年5月1日枚方市議会発行)をもとに作成した。
[2]2014年9月26日開催の枚方市議会平成26年第3回定例会(第6日)議案第26号「枚方市立美術館条例について」。賛否の状況は枚方市議会報第293号(平成26年11月1日枚方市議会発行)をもとに作成した。
[3]平成27年4月26日執行枚方市議会議員選挙立候補者名簿をもとに作成した。
[4]平成27年4月26日執行枚方市議会議員選挙には「大阪維新の会」で立候補(出典:平成27年4月26日執行枚方市議会議員選挙立候補者名簿)。
[5]平成23年4月24日執行枚方市議会議員選挙出馬時の所属政党は「みんなの党」。平成26年11月28日に所属政党「みんなの党」が解党したことに伴い「みんなの党」から変更。
[6]平成26年11月28日に所属政党「みんなの党」が解党したことに伴い「みんなの党市民会議」から変更。
[7]平成27年4月26日執行枚方市議会議員選挙には「無所属」で立候補(出典:平成27年4月26日執行枚方市議会議員選挙立候補者名簿)。
1.今後寄贈を受ける予定の美術館について
◯岡沢龍一議員まず初めに、1.今後寄贈を受ける予定の美術館について、お尋ねします。
7月に開催された総務委員協議会において、市民の方から、美術館を建設し、美術品とともに寄附したいとの申し出があったことが報告されました。また、9月3日には、私も参加しましたが、その建設候補地の現地視察会が開催され、現地において建設箇所の大まかな説明がなされたところです。市では、この申し出を受ける方向で検討を進めているとのことですが、これまでの経過と、申し出を受けるに至った理由をお伺いします。
また、建設候補地は香里ケ丘中央公園内とのことですが、同公園内を建設候補地とした理由、加えて寄附される美術品について、作者などの主な作品の概要と、美術品が建設される美術館にすべて常設で展示されることとなるのか、あわせてお伺いします。
◯政策企画部長まず、1.今後寄贈を受ける予定の美術館についてですが、7月、市民の方より、香里ヶ丘周辺において庭園に囲まれた美術館を自らが建設し、美術品とともに寄附したいとの申し出をいただきました。本市といたしましては、この寄附の申し出は、市民文化の向上に大きく寄与するものであると考えており、申し出をお受けしたいと考えております。
また、建設候補地につきましては、先ほども申しましたように、香里ケ丘周辺でという寄附者の強い意向を踏まえた上で検討を進めた結果、香里ケ丘中央公園内を建設候補地としたものでございます。その理由としましては、同公園は面積が約2.6ヘクタールと比較的広く、緑が多い閑静な地域に立地している一方で、近隣には香里ケ丘図書館や多くの商業店舗が存在しているためでございます。
また、現時点において、寄贈作品の内容、点数は確定していませんが、予定しておられるのは近代、現代の美術工芸品で、著名な作家としましては、美人画の大家として知られる鏑木清方や、格調高い花鳥画を得意とした上村松篁、洋画、随筆など多彩な作品を残した中川一政や、単純化した構成と重厚な画風で知られる鳥海青児、独自の技法を作り上げた京都の陶芸家、楠部弥弌や、備前焼の人間国宝、藤原 啓、東京藝術大学教授も務めた彫刻家、平櫛田中などとなっております。これらの作家の作品はおおむね1点ずつとお聞きしております。
なお、これら美術工芸品の寄附を受けるに当たり、作品や額の状況、こん包状況、作品の採寸や写真撮影などの調査、確認作業が必要であるととらえております。
今後、こうした作業を踏まえた上で、美術品の寄附の収受手続を具体に進め、適切な時期に議会へ御報告してまいりたいと考えております。
最後に、常設展示につきましては、寄附された美術品だけを常設展示することは想定しておりません。他市の美術館と同様、企画展など主催事業の取り組みなども必要であると認識しており、企画展開催時は、所蔵品を収蔵庫へ保管することになりますが、寄附者にもその旨を御理解いただいております。
◯岡沢龍一議員2回目は要望とさせていただきます。
まず、今後寄贈を受ける予定の美術館について。
このたびの寄附については、枚方市にとって大変ありがたい話だと思いますし、自ら私財を投じて建設した美術館を市民文化の向上に役立ててほしいという寄附者の尊いお気持ちに、心から敬意を表したいと思います。
ただ、少子・高齢化や人口減少が今後も進んでいくことが予測される中、本市の財政見通しについても、決して楽観視することはできない状況です。
美術館や美術品は寄附されるとしても、その後の維持管理や運営に係る経費は本市が負担することになります。
時代の要請に合った適切な維持管理を行っていくためには、総合的かつ戦略的なマネジメントにより、計画に基づいた効果的、効率的な施設の経営管理を実現する必要があります。
施設については、民間との複合施設の整備を実施するべきであり、建設候補地については、市民ニーズを的確にとらえ、最も効果的な利便性の高い候補地に改めるよう求めます。
今後は、こういった意見を念頭に、慎重かつ丁寧に物事を進めていただくことを強く要望いたします。
4.美術館建設を前提とした市民からの寄附について
◯高橋伸介議員4.美術館建設を前提とした市民からの寄附について。
この質問も、先ほどの岡沢議員の質問で大筋は理解しましたので、1点に絞って質問します。
美術館建設後、施設の維持管理が発生していきますが、どの程度の維持管理費が発生していくのか、お尋ねいたします。
◯政策企画部長4.美術館建設を前提とした市民からの寄附について、お答えいたします。
美術館の建設後、運営を担うことになる本市としましては、施設の維持管理費ができるだけ低減化されることが重要であると認識しているところです。そのため、作品の収蔵庫と展示室が同じフロアであれば作品移動用の大型エレベーターが不要になること、展示室を1カ所に集中することで通路など共用空間が少なくなること、吹き抜け空間は複数箇所に設けないことなどを寄附者にお伝えし、寄附者は本市の意向を十分に御理解いただいております。
◯高橋伸介議員美術館建設を前提とした市民からの寄附について。
先ほど維持管理につきましては御答弁をいただきましたが、具体的な数字はございませんでした。費用について御答弁がなかったので、費用の概略でもよいので、お尋ねします。また、美術館の開設に向けた今後の進め方はどのようなものか、お尋ねします。
◯政策企画部長ただいまの質問2点について、お答えいたします。
まずは、費用の概要ですけれども、設計図等もでき上がっておりませんので、それを踏まえた上で検討してまいりたいと考えております。
また、それ以外の運営についても、寄附者の間で折衝を重ねる中で、本市の考えをしっかりとお伝えし、教育文化都市ひらかたの名にふさわしい美術館となるよう取り組みを進めてまいりたいと考えております。具体的な施設の維持管理費のほか、運営費などについても積算作業を進め、12月議会までに、施設のレイアウト図面などとともに議会に報告してまいりたいと考えております。
5.寄附を受ける予定の美術館について
◯堤 幸子議員次に、5.寄附を受ける予定の美術館についてです。
美術館を建設していただけるということは、大変ありがたいことだと思います。しかし、運営をしていくに当たっては幾つか課題があると思います。
先日、同じように寄附をされて設置された西宮市の大谷記念美術館を視察させていただきました。ちょうど視察に行った日に、ボローニャの展示をされていました。毎年の企画で大変人気があるようで、大雨にもかかわらず多くの人が来館されていました。子ども連れでも気軽に来館でき、見学が楽しめるように工夫もされ、大変親しみの持てる美術館でした。ただ、美術品の管理については、温度管理や空調設備など大変費用がかかっているようでした。
昨日の高橋議員の質問に対し、寄贈予定の美術館の経費については今後明らかにするとのお答えでしたが、市としてはどのようなコンセプトでの美術館を考えているのか、お伺いします。
また、美術館にはより多くの方に見学に来ていただきたいと思います。見学者は周辺の民間駐車場が利用できるということですが、大型バスなどの駐車場整備は行われるのでしょうか。その場合、費用はどのくらいかかるのか、お伺いします。
◯政策企画部長5.寄附を受ける予定の美術館について、お答えいたします。
美術館のコンセプトということでございますが、寄附の申し出をいただいている方は、市民文化の向上に寄与するため、緑豊かな庭園に囲まれた美術館を寄附したいとの御意向をお持ちになっておられますので、それに沿って市の考えをまとめていきたいと考えております。
◯堤 幸子議員次に、寄附を受ける予定の美術館について、2回目の質問をします。
施設の管理運営の方法について、伺います。
指定管理者制度では、指定期間に限りがあるため、将来を見通した設備投資や人材育成ができないこととあわせて、事業の企画も制約されてしまうと思いますが、この点についてどのように考えているのか、お伺いします。
◯政策企画部長ただいまの御質問にお答えする前に、1回目の御質問の中で駐車スペースについての御質問がございました。それが抜けておりましたので、まず駐車スペースについて、お答えさせていただきます。
駐車スペースにつきましては、本市としましても課題であると認識しており、寄附者に対し、美術館建設の際には敷地内の駐車スペースについて配慮いただくようお伝えしているところでございます。
次に、美術館の管理運営方法については、今後、効率的かつ効果的な方法を検討してまいりたいと考えております。
◯堤 幸子議員バスのこともあわせて、こちらから言うべきでした。済みません。
今の御答弁では指定管理を含めて検討されるのでしょうが、初めからコストの削減ではなく、どのようなコンセプトの美術館にしていくのかをまず示すべきです。現時点では、十分な説明責任を果たされているとは言えません。
今後、市民ギャラリーや総合文化施設に整備するとしていたギャラリーについてもあわせて示すように求めておきます。
以上で質問を終わります。ありがとうございました。
8.寄附収受予定の美術館について
◯藤田幸久議員8.寄附収受予定の美術館について。
さきの総務委員協議会の追加案件として、市民から寄附の申し出についてと題して、美術館を建設して美術品と一緒に寄附されるとの報告がありました。本市には、現在、単体の市営の美術館はないと思いますが、これまで市として美術館建設の計画はなかったのでしょうか。
◯政策企画部長8.寄附収受予定の美術館について、お答えいたします。
本市の美術館につきましては、平成5年当時の総合文化会館・総合福祉会館の建設計画では、ホール棟とは別に、市民の発表とすぐれた美術作品の鑑賞機能をあわせ持った、美術館レベルの本格ギャラリー棟の整備を計画しておりました。
◯藤田幸久議員8.寄附収受予定の美術館について。
美術館については、平成5年に新町において建設計画が持ち上がったようですが、その後20年を経過した平成25年度当初の時点において、市として美術館建設の構想はなかったのでしょうか。
◯政策企画部長美術館につきましては、市民文化や都市の魅力、都市格の向上を図る観点から、また、市が所蔵している美術品などが約800点あることから、一定規模の収蔵庫などを備えた美術館レベルの施設については、現時点においても必要であると認識しております。
◯藤田幸久議員現時点において、市としても美術館レベルの施設が必要があるとの御答弁ですが、現在、市が描いている美術館の構想と、今回、寄附を予定している美術館の内容は整合性が図れているのでしょうか。
◯政策企画部長このたびの寄附の申し出を受け、予定している美術館には、すぐれた美術作品の鑑賞と寄贈作品を含め市所蔵作品を収蔵する機能を持たせることで、当時の計画が一定反映されるものと考えております。また、運営につきましては、より効率的、効果的に行ってまいりたいと考えております。
◯藤田幸久議員このほど寄附予定の美術館では、お聞きすると、企画展示も考えているとのことですが、もし仮に、この美術館で一流画家の企画展示を開催した場合、近隣他市からはもちろんのこと、京阪沿線からも電車を使って企画展示を見に来られると想定されます。その場合、美術館が駅近であれば問題はないのでしょうが、香里ケ丘中央公園となると、美術館までのアクセスが決してよいとは言えません。せっかくの一流画家の企画展示を開催したとしても、十分な来館者を確保できなければ興行収益も減少します。こうした観点からも、果たして、香里ケ丘中央公園に建設して大丈夫なのでしょうか。
◯政策企画部長本市としましては、寄附者に対して美術館建設の折には、駐車スペースについて御配慮いただけるようお伝えしているところです。また、企画展等に当たっては、多くの方が御来館いただけるような魅力のあるものが必要であると考えております。
◯藤田幸久議員ところで、この美術館の維持管理費はどれだけかかるのでしょうか、また、費用対効果はどうなるのでしょうか。一昨日の高橋議員の質問に対しても、明確な答弁はありませんでした。詳細について現時点では、説明が行われていない中、本年12月議会で議決するというタイトなスケジュールです。また、立地条件や交通アクセスなどを考慮すると、多くの課題が見えてくるようで、懸念される要素が多いと申し上げておきます。
2.香里ケ丘地区UR跡地再整備計画について
◯福留利光議員次に、香里ケ丘地区UR跡地再整備計画の敷地内に隣接する美術館建設について。これは要望にさせていただきたいと思います。
今議会でも多くの皆さんがいろいろと質問されていましたので、その内容でちょっと感じた部分なんですが、事業に対しての詳細な内容が不明確であるため、その趣旨と内容確認が主な質問であったと感じています。しかしながら、本年7月ぐらいからの急な事業展開でもあり、タイトな日程になっていますが、せっかく寄贈していただけることをむだにしないためにも、事業内容を共有化して、早く課題整理を行い、納得性が高まるようにしていただきたいと思います。
そして、いま一つは、多分皆さんが一番関心があるのではないかなと思いますが、寄贈者のことについて少し触れさせていただきたいと思います。
今回寄贈していただいた大東さんは東香里地域に住まわれていまして、私も以前から少しだけ存じ上げております。そのきっかけは、地域相談で住民からゲリラ豪雨の対策ということで相談を受けましたが、当然ながら費用がかかる。これは官民ではなくて民民のいわゆる交渉事になりますので、そこで大東さんが、その事業者、3社あったんですが、ある程度リーダーシップをとっていただいて、その費用の捻出をしていただいて、バイパスの工事をしていただいたということで、本当に地域の皆さんから感謝されているという方でございます。日ごろから地域に対しては共存共栄の姿勢をとっておられまして、また、寄附等もいろいろとされております。最近では、数年前にオープンしました香里園東側地区の再開発におきましても、造園を中心に多大な寄附をされたと聞いております。このような考え方を持たれている方なので、今回の寄附についても、私個人的には、金額が非常に張るのでちょっとびっくりしましたが、大きな意味ではそんなに違和感はございませんでした。
問題になっているのは、なぜ今のタイミングなんですかというところが一番関心の高いところではないかと思っています。理由は2つあると思います。1つは、この大東さんは、これまで文化芸術に大きな関心があり、御自身でも美術品なども多く持たれています。その強い思いから、いずれ関連施設をどこかに建設したいと思われていたようで、来年度枚方市が中核市になるということで、中核市のレベルになって美術館ぐらいないのかと少し寂しい思いをされていたことから、いいタイミングなので、このタイミングで寄附をしていきたい。それともう一つは、やっぱり市を思う強い気持ちと、御自身が本当に少年のような純粋な気持ちからの行動であったかなと感じています。
もう一つは、建設をここまで急がれている。7月から発足しまして、来年早々にはまた工事等々いろいろと考えておられるとお聞きしていますけれども、なぜなんですかという部分は、少し御本人のお言葉をそのままお伝えしますと、私も84歳になり、これから先何年生きられるかわからない、できれば生きている間にこの事業を見届けたい、芸術文化を皆さんと共有化したい、このように御本人が申されていました。これは私、電話でお話しさせていただいたので、大体そういうことを言われていたということでお伝えしたいと思います。
今回御紹介させてもらったのは、決して大東さんに頼まれたわけではございませんし、本当に貴重な御寄附をいただくわけなんです。それをいただいて、これからの運営、問題点というような課題はいろいろあると思います。今後のことを考えると、利便性の問題や集客性の問題、さまざまな問題をこれから解決していかなければならない。しかし、この事業は、やはり心のゆとり、余裕といった部分を市民の方と共有化して、感じていただける。余裕なので、決して採算ベース云々だけをとやかく言う事業ではないと思いますし、枚方市の誇りとしまして、この美術館をこれから建設して、運営される。それに成功することが、私は、大東さんに、寄贈者に報いてあげる、そのような責任だと思いますので、市の役割は非常に重要だと思いますので、ぜひその面を含めましてしっかりと運営もよろしくお願いしたいと思います。
もう1点要望なんですが、この美術館に隣接する図書館と集会所も、堤議員からも御質問がございましたが、やはり老朽化が非常に激しいです。もう単刀直入に言いますが、老朽化をしっかりと解決していただきたい。地域の憩いの場、もしくはそれぞれの活動の場になっておりますので、ぜひこちらもよろしくお願い申し上げたいと思います。
◯丹生眞人議員一方、ことし7月の総務委員協議会で、市民の方から、美術館を自ら建設して美術品と一緒に本市へ寄附をされるとの申し出があったことについての報告がありました。
市民文化向上のために寄附していただけるという、大変にありがたい話であり、そのお志には、深く敬意を表するところでございます。
その上で、さきの9月定例会では、この件に関し、幾つかの質問がありました。維持管理に係る経費はどれくらいになりそうなのか、交通アクセスについてはどうなのか、こうした懸念について、本市ではどのようにお考えなのか、見解をお聞きいたします。
◯政策企画部長まず、運営に関する経費につきましては、現在、積算を進めているところでございますが、他市で運営されております同等規模の美術館の年間負担額はおおむね7,000万円程度と聞いております。
本市といたしましては、他市の事例と比較しても、より効率的な運営が可能となるよう、今後さらなる精査を続けてまいります。
また、管理運営方法につきましては、効率的かつ効果的な手法として、基本的には指定管理者制度を導入することと考えております。
最後に、交通アクセスにつきましては、建設候補地の最寄りのバス停へは、京阪電車の枚方市駅、枚方公園駅、香里園駅のいずれからも路線バスが相当数運行されており、到着にかかる所要時間も平均で約10分程度となっております。
以上のことから、来館者の交通の利便性につきましては、一定確保できると考えております。
◯丹生眞人議員アクセスについては、バスでどの駅からも10分程度で行けるということですが、逆に言えば、どこからも微妙に遠いというようなことも考えられるのではないかと思います。
そもそも本市には、今回の寄附のお申し出の以前から、単体の美術館を持つという計画があったのでしょうか。
9月議会での藤田議員の同趣旨の質問に対し、平成5年当時の総合文化会館、総合福祉会館の建設計画で、ホール棟とは別に美術館レベルの本格ギャラリー棟の整備計画があったとの答弁がありましたが、では、その計画はその後どのような経過をたどったのか。そしてそれは現在もなお続いているのか、これについてお尋ねいたします。
◯政策企画部長本市では、京阪電鉄の開通などを契機として、大阪市内から吉向窯や大阪美術学校が移転し、大正、昭和期にかけまして、大阪美術界への活況の一翼を担ったという歴史的な経過もございます。近隣他市と比べて美術活動が活発に行われていることから、美術館レベルの本格ギャラリー棟の整備計画がございました。
また、本市が美術館を持つということは、美術活動が活発という本市の特性により、より一層磨きをかけることにつながると同時に、本市が目指す都市ブランドでございます教育文化都市のシンボルの一つとして、本市の魅力や都市格を向上させることにも大きく寄与するものと考えております。
また、本市は現在、市内在住や本市にゆかりのある美術家の作品を初め、約500点の美術品を所蔵しております。そうした郷土の美術を保存し、次世代にしっかりと引き継いでいくことは、本市が担うべき重要な役割であり、そうしたことからも、市民の発表の場である市民ギャラリーとともに、一定規模の収蔵庫と良好な展示環境を備えた美術館を持つことの意義や必要性は高いものと考えております。
◯丹生眞人議員計画についてお聞きしたのですけれども、要は美術館の必要性は高いと考えていたという御答弁かと思います。ただ、美術館の必要性が高いと考えるということと、実際に美術館を持って市民の税金を使って維持管理を続けていくということの間には、これは大きな違いがあると考えております。
また、これまでもずっと必要性を感じていたというのであれば、議会に対してそれをどのように示され続けてきたのでしょうか。
今年度の市政運営方針を読ませていただいても、美術館に関しては示されておりません。美術館を持つかどうかという議論がこれまで継続的に続けられてきた状況とはとても言えないと考えております。
こうした現状の中で、せっかくの話だからお受けしようというだけでは、維持管理の費用を将来にわたって御負担いただく市民の理解を得るのは、難しいものもあるのではないかと考えております。
ただ、今回初めて維持管理の費用に関する御答弁もありました。本来行うべきそもそもの議論を今後丁寧に、継続的に進めていく中で、今回のお申し出を受けるのかどうかを判断すべきであると申し上げて、これは意見とさせていただきます。
◯前田富枝議員まず初めに、市民からの寄附についてです。
先ほどの丹生議員の質問で、美術館の考え方については一定理解できましたが、今回の寄附については、市民から美術館を建設し、美術品とともに寄附したいというすばらしい話であると思いますが、寄附者の方はどのような思いでこの寄附の申し出をされたのか、改めてお聞きいたします。
◯政策企画部長順次、御質問にお答えさせていただきます。
まず1.市民からの寄附についてです。
寄附の申し出者につきましては、香里ケ丘を拠点に御夫婦二人三脚で長年にわたり事業を展開され、成功をおさめられました。これもひとえに多くの人々の御縁と御支援によるものと感謝されておられます。あわせて、御高齢になられましたので、一日でも早くその感謝の気持ちを表すべく、私財をもって美術館を建設し、寄附をしたいと考えておられます。
美術館とされた理由につきましては、寄附の申し出者は、美術に対して造詣が深く、相当な美術品を収集されておられ、それらを生かせること。また、香里ケ丘周辺は御本人の活動の拠点であり、さまざまな市民活動や文化活動が展開され、また閑静で緑が多く、そして新しい町並みにも恵まれているこの地で、自然の持つすばらしさを再認識できる美術館を建設し、個人で持っておられる美術品とあわせて寄附したいと申し出いただいたものでございます。
◯前田富枝議員それぞれお答えいただきましてありがとうございます。
まず初めに、市民からの寄附について、再度お聞きいたします。
寄附者のお考えについては理解できました。では、寄附者の寄附の申し出がいつあって、それ以降どういう検討がされてきたのでしょうか。例えば、図書館や公園が隣接する中で、一体として再整備される考えはなかったのか、お尋ねします。
◯政策企画部長寄附の申し出は、ことしの7月3日にあり、その意向を受け検討した結果、香里ケ丘中央公園を候補地としたものでございます。この場所は、香里ケ丘の中心的な地区であり、近年新たな商業施設などが整備されましたが、公園の斜面地への補修の必要性や隣接しております香里ケ丘図書館の老朽化への対応などの課題があると認識しております。
美術館をこの地で建設し、寄贈をいただけるのであれば、美術館を核とし、公園や香里ケ丘図書館の再整備を行い、より効率的で効果的なサービスが提供できる一体的な管理運営手法についても検討していきたいと考えております。
◯前田富枝議員今回のような高額の寄附の申し出というのは、枚方市にとっても恐らく初めてのことと思いますし、寄附していただく方のお志しと御厚意を市としてきちんと受けていかなければならないと思っています。
しかし、あえて一言だけ申し上げておきますと、寄附の申し出があったからといって、そのまま事業を進めていくというのは正直誰にでもできる話だと思います。
寄附していただく方の意向を尊重しつつ、レベルの高い事業に組み替えていくことが、行政たるものの責任ではないでしょうか。汗をかき、知恵を絞ってこそ、初めていいものができるのと違いますか。今回は、この視点が抜けていると思います。
今後この考え方をぜひ頭の中に入れておいてください。
◯竹内 脩市長 (中略)市民から寄附の申し出がある美術館については、緑あふれる中、さまざまな美術品との出会いを通し、市民に生きる喜びや感動を与えることのできる、文化の薫り高い施設としてほしいという寄附者の思いを真摯に受け止め、末永く市民文化の向上に役立てます。
(中略)市民から寄附の申し出がある美術館については、運営体制や、より多くの市民に親しんでもらえるような企画展の検討を行うなど、平成27年度中の開館に向けた準備を進めます。
(中略)
3.まちづくりの基本方向(3つの課題)について (2)「都市の魅力を活かした都市ブランドの確立」について 2)教育文化都市の実現について ・美術館について
◯岡林 薫議員市民の命と財産を守ることは、行政が果たすべき重要な役割であり、一昨年、昨年と、立て続けに豪雨により甚大な浸水被害が発生した本市においては、浸水被害対策など防災体制の充実が急務であります。
また一方、急速な少子化の進行や、家庭、地域を取り巻く環境の変化により、子育て支援に対する市民のニーズは年々増加しており、待機児童の解消も大きな課題です。このように、本市には取り組まねばならない喫緊の課題が山積しており、それには多額の財政負担が必要です。
そうした中で、このたびの美術館の寄附については、建物は寄附者の方が私財をもって建設してくださるということですが、完成後の運営は本市が担うこととなります。これまでの御説明によれば、運営に係る経費は毎年6,500万円から7,500万円程度とのことです。
市として最優先に取り組まねばならない課題が多くある中で、新たな財政負担が生じる美術館の寄附について、市長の見解をお伺いします。
◯竹内 脩市長次に、美術館について、お答えいたします。
御心配をいただいております管理運営に伴う財政負担につきましては、議員が御指摘のとおり、寄附を受けることにより本市に新たな経費が生ずることとなりますが、これからも引き続き行財政改革や施策の選択と集中を図ることで財源を必ず生み出し、バランス感覚を持って新たな施策にも取り組んでまいります。加えて、4月には戦略本部を設置し、より一層の戦略的な都市経営に努めるなど、都市魅力の創造とさらなる税源の涵養にも力を入れていく所存であります。
具体的な経費削減に向けた当面の取り組みとしては、文化施策においては、生涯学習施設と図書館の複合施設への指定管理者制度の導入に向け課題整理を行い、早急に効率的な運営に向けた具体策を講じる中、美術館運営経費への財源確保策といたします。
また、他の施策ではありますが、次年度では、東部清掃工場での山元還元の導入、また淀川衛生工場の処理方式の変更に向けた取り組みを行うことなど、一般事業についても、あらゆる角度から行政改革に向けた取り組みを行ってまいります。
なお、美術館の運営に当たっては、指定管理者制度を導入し、今後リニューアルを予定している香里ケ丘図書館と一体的に管理運営を行うことはもちろんとして、他の手法として、市民、事業者などから寄附を募る在り方を構築するなど、財政負担の縮減に取り組んでまいります。
また、人口が減少し、少子・高齢化が進展していく中で、本市が魅力と活力を維持し続けていくためには、激しさを増していくこととなる都市間競争に打ち勝ち、多くの方々から選ばれるまちとなることが重要であります。そのためには、安全、安心のまちづくりや子育て支援など、市民生活に直結した取り組みの推進はもちろんのことですが、文化施策の充実も大きなキーワードになると考えております。
今後、美術館につきましては、本市が掲げる都市ブランドの教育文化都市、そして市民が誇れるまちの一つのシンボルとなるよう、文化を生かしたまちづくりに最大限に活用してまいりたいと考えております。
◯岡林 薫議員次、美術館についてです。
市長がおっしゃるように、文化を生かしたまちづくりを進めていくとしても、新たな美術館がそうしたまちづくりに対してどの程度寄与することができるのかが重要であると思います。美術館が1つだけあったとしても、その1つだけで、果たして文化を生かしたまちづくりを進めることができるのでしょうか。立地も含め、このままでは、美術館をいただいたとしても、市長がおっしゃるような文化を生かしたまちづくりに大きく貢献できるかは甚だ疑問だと考えますが、市長の見解をお伺いします。
◯竹内 脩市長次に、美術館について、お答えいたします。
いただいた美術館につきましては、良質の作品を鑑賞できる場にするとともに、郷土の美術を保存し、次世代へ引き継ぐという役割も持たせたいと考えております。一方で、現在、既に本市には、市民ギャラリーやふれあいホールといった市民が身近に作品を発表できる場、また御殿山生涯学習美術センターや陶芸棟を有する菅原生涯学習市民センターなどの、市民が創作を体験し自己実現を図る場がございます。
このたび美術館を新たに運営することで、従来からあった発表と創作の場に、新たに鑑賞の場が加わることとなり、そして、それらが互いに連携し合いながら市民の美術活動を重層的に支援することで、文化を生かしたまちづくりを市域全体で進めることが可能になると考えております。
さらに、美術館を活性化するためには、熱い思いを持って運営に携わる人材が必要であります。そういう人材を確保することにより、他の美術館との連携もさらに深め、多くの市民が国内外のすぐれた美術作品に触れられる機会の創出も図ってまいります。
◯岡林 薫議員次に、美術館についてです。
今、全国的に見ても、美術館を持っている自治体はそう多くはありません。文化は、大きくは人を育てまちを育てるものであり、美術館もその一翼を担っていくものではありますが、厳しい財政状況の中で自治体が美術館を運営していくということは、なかなかできるものではなく、市民に対する説明責任も問われてきます。
市長は、本市が美術館を持つ意義を、都市間競争に打ち勝ち、選ばれるまちとなるため、または都市ブランドの教育文化都市、そして市民が誇れるまちの一つのシンボルとしてと言われましたが、美術館を単に市の財産の一つに加え、美術館があれば何か本市の格が上がるように思われるのは大変な勘違いだと思います。今、全国で美術館を成功させているところに見えるのは、徹底した経費の圧縮と、もう一つは、美術館を使ってそれをどう市全体の活性化に広げていくかということです。
金沢市の21世紀美術館は、検討委員会を立ち上げたところから始まり、この10年間、市民も巻き込みさまざまな取り組みを積み上げた結果、開館2年で300万人の入館者数を達成、328億円の経済波及効果を上げられました。
また、越後妻有里山現代美術館は、新潟の十日町市と津南町の約762平方キロメートルもの広大な大地をキャンパスとして、商店街の空き店舗とガレージに、また廃校になった学校施設に、神社の階段と境内に、使われなくなった田んぼに、世界のアーティストの作品180点を常設する大地の芸術祭の里のゲート的役割の施設として、今は、大地の芸術祭の里2014冬の開催に合わせ、冬の企画展として、光をテーマに雪にアプローチする展覧会を開催しています。
こうした取り組みから考えれば、本市には、東部に里山があります。秋にはジャズストリートも開催されます。また、百済寺や伝王仁墓などの文化財も多くあります。しかし、残念ながら、こうした一つ一つの資源がそれぞればらばらで、連携した事業につながっていないのが本市の現状で、美術館もそこに加えるというだけでは、寄附を申し出ておられる方に逆に失礼ではないでしょうか。
あらゆる手法を取り入れて、かかる経費は最大限に圧縮し、何よりも、本市が美術館を持つことでそれが市全体にどのような効果をもたらすことができるのか、その目的をもっと明確に持つべきであり、その方向性を検討される中で全市民の理解を得ることが望ましいと考えます。その点を指摘し、意見といたします。
9.「歴史・文化を活かし、魅力あるまちづくりを推進します」について (2)美術館の寄附について
◯福留利光議員最後に、美術館の寄附について、お尋ねします。
この件につきましては、市の考え方を整理したいと思います。
この事業が昨年7月から表面化したと思いますが、これまでの経過を踏まえて、課題は2つあると感じております。
一つは、これまで、寄附ありきの考え方が前面に立ち、肝心な大義、つまりビジョンがなく進められてきたのではないでしょうか。市にとって、寄附があるから美術館を運営するのか、それとも、もともと美術館構想があり、教育文化のブランドビジョンとの整合性から、芸術の拠点として、また、芸術を愛する多くの市民の要望の視点から、その必要性の延長でたまたま今回の寄附の話が飛び込んできて、事業を進めてきたのか、これらの考え方によって大きな違いが生じ、今回の状況にあると感じます。
先日の平田オリザさんの講演を聞いて、皆さんはどのように感じておられたでしょうか。ビジョンありき、地元優先の考え方、また、文化の発展とまちの発展とは密接な相関関係にあるなど、共感することも多くあったと思います。一つの事業を進めていく上での大切なノウハウを教えていただいたと感じております。今、枚方市は、教育文化都市を目指すまちであり、そのキーワードからも大切な事業の一つです。新たな事業から新たな課題が生まれるのは当然です。拠点問題やランニングコスト、集客性など、課題は多くあると考えますが、まず第一歩は、事業に対しての本質でもあるビジョンの考え方をいま一度整理していただき、枚方市にとっての必要性を納得性のある形として、これまでの経過、そして今後の展開を含めて説明責任を果たしていただきたいと感じているところでございます。
そして、いま一つは、議会との関係です。
適正な対立と調和から、車の両輪の関係が望ましいということは言うまでもございませんが、この事業展開では何かが欠けていたのではないでしょうか。すべては申し上げませんが、議会と行政が時にはかんかんがくがくやることは必要でしょう。
しかしながら、最終的には、市民目線の是々非々の判断が必要となってまいります。市民が被害者にならないように考えて進めることが、寄附者にとっても、市民にとっても、最善の結果につながると考えます。
今回のことは一つの教訓としてとらまえて、事業を進めていただきたいと思います。私も9月議会で寄附者のお話をさせていただきましたが、個人的な思いと事業の展開とは違います。最初に述べましたように、ビジョンありきのしっかりとした動機付けをもとに、今後の展開として、今の状況を真摯に受け止め、これからの取り組みを期待しています。
今申し上げました2点の課題に対し、市長の現在のお考えをお示しください。
◯竹内 脩市長次に、美術館の寄附について、お答えいたします。
本市では、平成6年当時の総合文化会館のプランにおいて、市民の発表とすぐれた美術作品の鑑賞機能をあわせ持った美術館レベルの本格ギャラリーの整備を計画しておりましたが、その後、財政的な問題もあり、実現には至っておりませんでした。
そうした中で今回のお申し出があり、本市としましては、従来からの構想に基づき、新聞社の企画展の開催や、他の美術館からすぐれた美術作品の借り入れが可能となるよう、必要な広さを備えた展示室やガス消火設備、また本市が所蔵している美術品も一括して収蔵できる収蔵庫など、本市が必要と考えておりました施設や設備につきまして、それらを備えていただくよう寄附者に対しまして要望をお伝えしましたところ、快く御了承いただきましたので、寄附をお受けしたいと考えているところでございます。
美術館を運営することによりまして、例えば、他の美術館との連携を図る中で他市との交流が深まり、そのことが、ひいては市民文化の一層の向上につながるなど、本市の文化力のさらなる強化を図ることができると考えております。また、教育の面においても、未来を担う子どもたちの感性や表現力、想像力を高める枚方独自の学校教育にもつなげていくなど、本市が掲げる都市ブランドである教育文化のさらなる向上に寄与させたく考えております。
また、議会と市長の関係につきましては、車の両輪のように建設的な議論を重ねながら、市政を進めていかなければならないと考えております。このたび、美術館の寄附の件につきましては、市議会の皆様からいただいたさまざまな御意見を真摯に受け止め、今後も、市議会の皆様とともに、市政の発展に向け邁進してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
3.平成26年度の主要施策について (6)「歴史・文化を活かし、魅力あるまちづくりを推進します」について 3)寄附の申し出がある美術館について
◯岩本優祐議員次に、寄附の申し出がある美術館について。
市長は、戦略的な視点を持って都市経営を進めていくと述べられていますが、このたびの美術館の件につきましては、どうしても唐突感が否めません。たまたま寄附の申し出があり、ただ単にそれをもらうというように見えてしまう。美術館を持つということについて、そもそも市として必要性を認識していたのか、お伺いします。
◯竹内 脩市長次に、寄附の申し出がある美術館について、お答えいたします。
本市では、以前から美術館レベルの本格ギャラリーの整備を計画しており、このたびの美術館の寄附の件につきましては、寄附のお申し出をお受けすることで、施設規模や内容など、これまでの計画に沿う形で整備することが可能となりますことから、寄附をお受けしたいと考えているところでございます。美術館は、今後末永く、市民文化の向上に役立ててまいりたいと考えております。
◯岩本優祐議員次に、寄附の申し出がある美術館について。
確かにありがたい申し出なのかもしれません。しかし、総合文化施設と同様に、急ぎ過ぎではないでしょうか。年間運営費は約7,000万円程度かかることもあります。この件、どうしても後付け感がぬぐえません。戦略的なまちづくりをしていくとおっしゃっていますが、正直、寄附があるからもらうということではないのでしょうか。生涯学習施設と図書館の指定管理で経費を捻出できるということですが、具体的な効果額が示されているわけでもありません。市民ニーズを酌み取るということであれば、文化行政の前に、子育てや浸水への対策などやるべきことは山積みです。少し冷静に考えるべきと意見しておきます。
4.平成26年度の主要施策について (7)「歴史・文化を活かし、魅力あるまちづくりを推進します」について 2)美術館の開館に向けた取り組みについて
◯鍜治谷知宏議員今回の美術館の件につきましては、香里ケ丘中央公園に建設を予定しているとのことですが、なぜアクセスが便利である総合文化施設の中ではいけないのでしょうか。香里ケ丘中央公園は、市域全体から見るとアクセスの面で問題があり、駐車場も十分には確保できないと考えますが、見解をお聞きします。
◯竹内 脩市長次に、美術館の開館に向けた取り組みについて、お答えいたします。
本市としましては、香里ケ丘中央公園において美術館を新たに設置することによって、本市の美術施設の主たる役割を、鑑賞、発表、創作の3機能に区分した上で、互いに連携し合いながら市民の美術活動を重層的に支援することで、文化を生かしたまちづくりを市域全体で進めることに寄与できるものと考えております。また、駐車場につきましては、一定の台数を確保してまいります。
◯鍜治谷知宏議員次に、美術館の開館に向けた取り組みについて、2回目の質問をいたします。
寄附者が建設される美術館については、その施設内容や、あわせて寄附される美術品などの全貌が現状ではわかりませんが、市長は、このことについてどのようにお考えでしょうか、見解をお聞きいたします。
◯竹内 脩市長次に、美術館の開館に向けた取り組みについてでありますが、美術館の施設概要や美術品につきましては、建築面積や延べ床面積、主な施設の内容、また寄附予定の主な美術作品のリストなどについて、これまでお示ししてきたところでございます。今後とも、美術館の詳しい仕様などにつきましては、市議会の皆様に対し、適宜御説明をさせていただくことと考えています。
◯鍜治谷知宏議員次に、美術館の開館に向けた取り組みについて、要望いたします。
今回の代表質問の中でも、この件に関しては、他の会派の方から、甚だ疑問、大変な勘違い、後付け等の厳しい指摘がありましたが、私たちも心から共感するものがあります。美術館の施設概要や美術品については既に示されたということですが、それはお申し出いただいた方からの、こういう施設を考えておられる、このような作品のようですという不確かな報告しかありません。現時点では、それがどこまで事実であるのか、どれほどの実効性があるのかなどの担保が、行政側からは全く示されていません。
また、総合文化施設と一体とすることがなぜだめなのか、理解しがたいものがあります。土地は枚方市が用意をする、年間の運営費も約7,000万円との試算です。これも枚方市が負担するわけです。今後、慎重に検討を進めていただくよう強く求めて、質問を終わります。
25.美術館及び美術品寄附等の受け入れと運営体制について
◯堀井 勝議員市政運営方針では、「「緑あふれる中、さまざまな美術品との出会いを通し、市民に生きる喜びや感動を与えることのできる、文化の香り高い施設として欲しい」という寄附者の思いを真摯に受け止め、末永く市民文化の向上に役立てます」として、平成27年度の開館に向けて準備を進めることが示されています。本日は、そうしたことを念頭に入れて、若干の質問をさせていただきますが、その前に、これまでの私の考え方を述べさせていただきます。
昨年7月11日のことですが、奥野副市長が私の控室に来られまして、東香里にお住まいのO様という方から、個人の私財をもって、枚方市民の文化向上に役立てるもの、すなわち美術館を寄贈したいとの申し出があったという、枚方市始まって以来の朗報をお聞きいたしました。内容は、美術品約100点、近・現代の著名な物故・現代作家による絵画、そして約1,700平米の美術館、これは土地造成費、美術館建設費、造園費等、それらをすべて私費で賄われるということで、枚方市の土地を提供されたいというものでありました。枚方市にとって初めての超大型の寄附に、私はびっくりいたしました。
枚方市では、過去、平成8年まで、王仁公園に博物館を建設する予定で基金を積み立てておりましたが、赤字財政解消のために取り崩されたのを最後に、博物館や美術館等々、文化の薫り高い施策が皆無だっただけに、市民の皆様の喜びは計り知れないものと思い、私は、その日に、自分のブログで発信いたしました。しかし、今日に至って、自分ながら大変軽率な行為だったと反省いたしております。
と申しますのは、先ほど質問させていただきましたように、昨年末まで私たちの総務常任委員会で総合文化施設の建設を巡る所管事務調査をする中で、御寄附くださるのであれば、総合文化施設との複合施設にしていただけないか、また、O美術館というネーミングライツにしていただけないかということを、行政を通じて打診させていただきましたが、O様は、建設地が香里ケ丘4丁目の香里ケ丘中央公園でなければ寄附に応じていただけないことが徐々にわかってくるのと比例して、定かではありませんので、この場で明確なことは申し上げられませんけれども、2月10日に開催されました総務委員協議会の直前から今日に至るまで、業界の方を初め、政治にかかわっておられる方が、ここの廊下を右往左往しておられます。そんなことが私の耳に入ってまいりました。
また、ここ数日前から、真夜中に私の家の電話が鳴ります。受話器を取りますと、相手は無言で、しばらくすると電話が切れます。少々気持ちが悪いので、近々、市民相談室に相談に上がりたいと思っています。
個人的な問題はさておいて、改めて6点の質問をさせていただきます。
まず第1に、今日に至っても、寄附してくださる方は、香里ケ丘中央公園でないと応じないと、なお固執されているのか、なぜ固執されるのか、お尋ねいたします。
2点目は、建設後に寄附くださる美術館の設計・建設費等の初期投資の具体的なお値段はどれほどのものなのか、お尋ねいたします。
3点目は、美術館の運営開始から建物の点検、修繕、光熱水費、保険料、その他美術館の解体処分に係る費用、すべてを合わせてどれぐらいかかるのかということです。
4点目は、御寄附いただく美術館は、省エネ性能評価でどのようなランクを受けるのかということです。
5点目は、現時点で御寄附くださるという約80点の美術品は、それぞれ鑑定評価されている品々か、また、その総額にして、どれぐらいのお値打ちのものか、お尋ねいたします。
6点目は、「美術館をもつということは、本市のイメージアップにつながる」、また、「予定地は香里団地再生計画の中心地に位置しており、21世紀にふさわしい街づくりと相乗効果を生み出し、新生ニュータウンの活性化とにぎわい創出につながる」と記されていますが、美術館が建設されると、このあたりの土地の価格は上がるんですか、下がるんですか、上がるんでしたら、どれぐらい上がりますか、下がるんでしたら、どれぐらい下がりますかということをお尋ねします。
◯竹内 脩市長次に、美術館及び美術品寄附等の受け入れと運営体制についてでございますが、まず、美術館の建設地につきましては、寄附者は、香里ケ丘周辺において、自然の持つすばらしさを再認識できる美術館を建設したいとの意向を持っておられます。
本市としましては、その意向も踏まえ、閑静で緑が多く、そして新しい町並みにも恵まれているとともに、今後、リニューアルを予定している香里ケ丘図書館との一体的な管理運営を行うことも可能である香里ケ丘中央公園を、建設候補地として提示させていただいたものであります。
次に、美術館の建設に係る経費につきましては、建設については寄附者によって行われるものであり、その費用等につきましては正確には把握をしておりませんが、寄附者からは、おおむね7億円程度を御負担される旨、お聞きいたしております。
次に、美術館の運営に係る費用と解体処分費用でございますが、他都市の同規模美術館の状況を踏まえた維持管理費の試算では、年間で約6,500万円から7,500万円程度であると想定いたしております。解体処分に係る費用については、美術館は末永く市民の文化向上に資する施設として運用してまいりますので、試算は行っておりません。
次に、建物の環境配慮を示すCASBEEにつきましては、現在想定しております建物規模においては、大阪府の基準では対象外となっておりますが、寄附者に対しましては、環境に配慮した建物としていただくよう要請しております。
次に、寄附をいただく美術品についてでございますが、寄附者からは、基本的に民間画廊による鑑定評価を受けているとお聞きしておりますが、評価額等の情報の取り扱いについては、現時点では個人所蔵の作品であることを鑑みますとき、作品の保全、安全確保の観点からも、十分な配慮が必要であると考えております。
最後に、美術館の建設に伴い、周辺地域の土地価格がどう変動するかでございますが、このことにつきましては、想定することは困難でございます。
◯堀井 勝議員次に、美術館については、本来、行政というのは、地域の宅地造成や開発行為、建築工事等々で、業者はもちろんのこと、一市民に対しても、公共福祉の向上に努めるよう指導する責務があると思うんですが、寄附という行為であれば、それが市民の憩いの場である公園であってもお構いなく、今回のように美術館に流用することについて、どうお考えなのか。
2点目は、「美術館をもつということは、本市のイメージアップにつながる」ということなんですが、いわゆる枚方バイパスから香里ケ丘中央公園に向けて行くと、右側に松下電器の体育館がございます。その信号を越えたところから、かつては両側ともURの賃貸住宅があったわけですが、今、ここが皆、更地に変わっております。左側は一部もう宅建業者が開発しておりますけれども、右側はこれからまだ売買契約もされるそうですし、これから開発が進みますので、美術館が向こうに建てば、地価が上がるのは火を見るよりも明らかだと私は思うわけですが、その点について、どうお考えなのか。
また、地価が上がるということは、路線価も上がります。そうすると、必然的に、市民の固定資産税が上がるということについて、どのようにお考えなのか、その対策をどうされるのか、お尋ねいたします。
◯竹内 脩市長次に、寄贈を受ける美術館の件でございますが、公園に美術館を設置することにつきましては、都市公園法におきまして、美術館は、公園に設置することができる施設である公園施設の一つである教養施設として位置付けられておりますため、設置することは可能でありますし、また、公園に教養施設が立地することによって、その公園のグレードというものは、一般的には非常に高まるのではないか、このように考えております。
次に、周辺地域における地価及び路線価の件でございますが、先ほどもお答えいたしましたとおり、想定することは困難でございます。
ただ、お示しのように、地価が上昇するということは、私どもそれぞれの資産価値が上昇するということでありまして、一般的には、そのことは是としてとらえられているのではないか、このように思っております。
◯堀井 勝議員先ほど、私は、路線価が上がれば固定資産税が上がると申し上げたんですが、市長は、値打ちが上がると言われたわけですね。確かに、その物を売買するときには、値打ちが上がれば、それは大いに結構なんですが、しかし、売買をしないで、そこに住んでいるだけでは、地価が上がれば、税金をたくさん納めなければならない、固定資産税をたくさん納めなければならない。これは、市民にとっては不幸な話です。
どういうものを建てるにしても、どういう開発をしていくにしても、我々は、やはり、市民にどんな影響があるのかということを考えていかないと。市長さんは、どんな考えで進めておられるのかはわかりませんけれども、そういうことも重要だと。これについては、答弁は要りません。そういうことをぜひ考えてもらいたいと思っています。
◯竹内 脩市長災害時の備えにつきましては、いかなる方策についても排除することなく、対応していくことが必要であると考えております。
◯政策企画部長総務常任委員会事件審査報告書(平成26年3月20日)ただいま上程いただきました議案第142号 負担付き寄附(美術館の建物)の収受について、提案理由の御説明を申し上げます。
恐れ入りますが、議案書の323ページをお開き願います。
このたび、美術館の建物について負担付き寄附を収受したいので、地方自治法第96条第1項第9号の規定により、議会の議決をお願いするものでございます。
まず、1.収受の目的でございますが、市民の方より、自らの私財をもって美術館の建物を建設した上で本市に寄附したいとの申し出があり、本市といたしましては、その建物を収受し、博物館法第29条に規定する博物館相当施設として指定を受けた美術館として運営することにより、本市における文化芸術の振興を図るためでございます。
次に、2.収受の対象でございますが、香里ケ丘中央公園内に寄附者が建設する建物とし、その概要につきましては、施設規模が延べ床面積約1,800平方メートル、施設用途は美術館でございます。
次に、3.負担付き寄附への該当条件でございますが、本市が収受物件を寄附者の承認を得ないで美術館の用途以外の用途に供した場合には、寄附者は寄附に係る契約を解除することができ、この場合において、寄附者から請求のあったときは、本市は収受物件の建設に要した経費を負担しなければならないとの条件が付されているものでございます。
次に、4.寄附者でございますが、・・・・・に在住されておられる・・・・氏でございます。
以上、甚だ簡単な説明ではございますが、よろしく御審議の上、御可決いただきますようお願いいたします。
◯有山正信議長ただいま議題となっています議案第142号についての質疑は行いません。御了承願います。
◯有山正信議長本件は、総務常任委員会に付託します。
◯堀井 勝総務常任委員長ただいま議題となりました議案第124号 枚方市文化芸術振興条例の制定について及び議案第142号 負担付き寄附(美術館の建物)の収受について、総務常任委員会における審査の概要を報告いたします。
本委員会は、去る3月10日及び20日に委員会を開き、副市長以下関係者の出席を求め、慎重に審査を行いました。
(中略)また、議案第142号については、起立多数で原案可決とすべきものとなりました。
委員会における質疑の項目及び討論につきましては、お手元にお配りしております委員長報告参考資料にまとめていますので、御参照いただきますようお願いいたします。
以上、本委員会における審査の概要を簡単に申し上げまして、委員長報告とさせていただきます。
◯清水 薫議員ただいま上程されています議案第142号 負担付き寄附(美術館の建物)の収受について、未来に責任・みんなの会を代表して、反対の立場から討論をいたします。
このたびの寄附については、枚方市にとって大変ありがたい話だと思いますし、自ら私財を投じて建設した美術館を市民文化の向上に役立ててほしいという寄附者の尊いお気持ちには、心から敬意を表したいと思います。
しかし、この思いに対し、市としてしっかりとした調査や議論が不十分であると言わざるを得ません。今回の一連の動きには、寄附を受けることありきで強引に進めようとする市の議会軽視の姿勢、荒っぽさが感じられてなりません。これから述べるような疑問点、懸念点がある中、現時点では賛成するのは無理があると考えております。
まず、事業によってはスピード感を持って取り組まなければならないものもありますが、本美術館の案件については、事業の優先順位も踏まえると、しっかりと議論すべきです。市長の選挙の公約にも、年度当初の市政運営方針にも、掲げられておりません。また、施策評価の中で、文化芸術分野は、市民アンケートでも重要度は常に最下位に近い事業となっております。近年の浸水被害、保育所の待機児童問題等、待ったなしの事業が積み残されている中で、優先順位の決め方が非常に疑問の残ることであり、竹内市政における選択と集中という言葉が大変むなしく聞こえます。
さらに、美術館を整備する場合においては、実際に他市では、整備に当たって専門の委員会を立ち上げ、数年かけて議論をしているところもありますが、枚方市においてはそのような議論の形跡はありません。
また、枚方市は、40キロメートル圏内に京都、奈良を初め国立美術館など4カ所もあり、ほかにも有名な公立・私立美術館が多数存在します。そこでは、豊かな世界の名画、芸術作品がぜいたくに鑑賞でき、多くの市民の方が足を運ばれておられます。よって、枚方市で美術館を整備することは、市として必要性、緊急性が高いとは思えません。
さらに、市の施設全体のありようとして、これから施設白書を作成して、今後の財政運営健全化のためにも、施設の最適管理、総量圧縮に向けて取り組みを進めていかなければならないにもかかわらず、重要度、緊急度の低い施設を新設すること、また、それに伴い公共施設の総量をどうするのかについての提示がない点も問題です。さきの総務常任委員会において、中核市における市立美術館数一覧の資料があり、中核市の6割が設置しているとの旨、御説明をいただきましたが、枚方市と違い、県庁所在地という県における中心都市である場合や、時期的にはほとんどがバブル崩壊後、景気対策のために公共事業として整備されたものも多く、中にはいわゆる市民ギャラリーのようなものもあり、ベッドタウンである枚方市が今この時期に整備、運営する必要性を説明しているものとは思えません。また、大阪市においては美術館統合の動きもあることを鑑みますと、やはり時代に即した考えであるとは思えません。
昨年の7月に美術館寄附の申し出を受けてから半年以上たっているにもかかわらず、事業を推進していく上での課題やリスクの検討、事業効果の予測やモニタリングの検討、先進事例における成功・失敗要因の検討などが行われておらず、我々としても判断できる材料が乏しいと言わざるを得ません。
また、今後の運営経費として年間約7,400万円が試算されておりますが、企画展等にも言及されており、公立美術館の性質上、一般財源の負担は大幅に膨らんでいくことが容易に想像できます。総務常任委員会でのやりとりで明らかになったように、利用料収入や利用人数がわからないということ、また、隣接している香里ケ丘図書館をリニューアルし、指定管理による一体管理についても言及がされておりますが、具体的工程が示されていないこと、費用削減効果についても具体的な額が示されていないことなど、詳細な計画もない現状においては負の遺産になる可能性が高く、将来世代に負担を残すことにつながっていきます。
また、寄贈を受ける美術館の整備予定地についても問題があります。
香里ケ丘中央公園が予定されておりますが、市内のどの駅からも徒歩で行くことは困難で、枚方市民全体の利便性が確保できているとは思えません。もともと本市では、交通の便のよい枚方市駅周辺において、一定の美術館機能を備えた総合文化施設の整備が予定されていました。それを踏まえて、総務常任委員会からも、美術館を総合文化施設整備予定地の新町地区で一つにする提案がありました。しかし、市からは、御寄附いただく方にお断りされたとのことですが、市としては、委員会の意見や、当初の市駅に整備するという計画を踏まえて粘り強く交渉すべきであると感じます。その上、市としての文化芸術施策の中で、美術館の位置付けについても明確な位置付けができているとは思えず、後付けの感がぬぐえません。
また、負担付き寄附への該当条件が、「本市が収受物件を、寄附者の承認を得ないで美術館の用途以外の用途に供した場合には、寄附者は寄附に係る契約を解除することができる。この場合において、寄附者から請求のあったときは、本市は収受物件の建設に要した経費を負担しなければならない。」と、用途変更に際しての期限の設定がなく、余りにずさんであったことから、議会の指摘により覚書を提示いただきました。この点については一定評価をいたします。
しかし、期限が定められましたが、30年というのは、変化の激しい時代にあっては長過ぎる期間です。場合によっては費用返還があるにもかかわらず、建物の価格などの額がわからないことなど、今後30年間にわたり大きな負担が課せられる事業に対し、まだ議論が熟しているとは思えません。
また、市民の説明責任という観点については、コミュニティーに対して説明はされたとのことですが、それだけでは十分とは言えません。
また、総務常任委員会の審査の中で、賛成の委員の方からも、議論の進め方や、そもそもの場所、財政負担の軽減策の具体的手法がないことなど、疑問や厳しい意見が数多く投げかけられました。また、予算特別委員会においても厳しい意見があり、いずれにしても、本件に対する議論の中では、無条件で賛成という声は少ないと感じております。
要するに、美術館の運営をする前に、市としてやるべき課題があります。それでも美術館の寄贈を受けて運営をしていくのであれば、今申し上げた諸課題について議会に判断材料を提示し、市民に説明責任を果たさなければなりません。そのためには、今のような稚拙な議論で早急に結論を出すのではなく、十二分に議論しなければなりません。
さらに、委員会において、副市長は、古びたものにしていかないために喜んでいただける施設として活用していかないといけない、入館者に対する増員に向けた仕掛けも必要だと思っている、皆さん方に御心配や御不満ももらっている中で、何とか克服した形で事を成就できるようにと思っていると言っておられ、やはり不十分だと認めているのだと思います。どのように克服して成就するのかといった、その一番大事な部分がまだ示されておりません。大事な部分が示されてから判断すべきであると考えております。
よって、私たちは、未来に責任を持ち、将来世代に負担を残さないという会派の主義主張からは、現時点では賛成できない旨を表明いたしまして、反対討論といたします。
◯手塚隆寛議員私も、議案第142号 負担付き寄附(美術館の建物)の収受についての反対討論を行います。
私は、1点に絞って反対討論しますが、まず、建設だけでも7億円の多額の寄附の申し出については、心から敬意を表するものです。しかし、そうだからといってやはり単純に喜んでいいというものでもないわけです。
総務常任委員会の討論を傍聴させていただきましたが、今、清水議員からも御指摘がありましたように、賛成の御意見も反対の御意見も、美術館の受け入れには大変多くの問題がある。流れからいって、本来はすぐ決めるんではない。こんな流れではなかったかと私は解釈しています。
美術館建設場所の問題や、毎年7,000万円を超えるような維持管理費などの危惧も出されていました。私も、できれば総合文化施設など、もっと交通の便のいい、多くの皆さんが利用しやすい場所に建設すべきだとは思っています。
さて、今回の美術館受け入れに付随して、香里ケ丘図書館をリニューアルして両者の管理運営を指定管理者に委託するとの方向が示されています。本件を考える上で、美術館だけでなく図書館の在り方も含めて検討する、このような問題が大きく浮上しているわけであります。
市政運営方針で市長は、生涯学習市民センターと図書館の管理運営を一体として指定管理者に委託し、効率的運営を図るとの方針を示されました。しかし、管理運営を一体とすることで、生涯学習市民センターと図書館を利用されている市民の皆さんにどのような影響があるのか、どのような市民サービスが必要とされているのかの基本方針も不明です。これから検討を行うとのことですが、効率的運営は直営ではできないのか、民間に任せることでどのような問題があるのか、これから議論が必要です。私は、市民活動の拠点としての生涯学習市民センターや図書館の管理運営は、安易に民間に指定管理者制度で任せるべきではないと考えています。
同じように、今回の美術館と香里ケ丘図書館の一体的管理運営をどのように行うのか。図書館の管理運営を指定管理者に任せることを、生涯学習市民センターと図書館の指定管理者制度の導入に先行して決めてしまうことにも反対です。指定管理者制度の導入でどのような問題が出てくるのか、生涯学習市民センターと図書館の指定管理者制度の導入とあわせて、利用されている市民の皆さんの御意見などをお聞きして、慎重に判断する必要があると考えています。
地元の方から、なぜそんなに早く決めるのか、もっと地元に説明して、地元の意見を十分に聞いてから判断してほしい、交通の問題も含めて、例えば駐車場の問題で車はどのような流れになるのか、そういうことも含めて本当に心配だ、このような声も聞いています。今議会で、美術館の受け入れと香里ケ丘図書館の指定管理者制度の導入まで決めてしまうことは拙速だと言わざるを得ないと考えています。もっともっと慎重に論議すべきです。
そういう意味で、以上の観点から、私も、今回の美術館の負担付き寄附の収受についての議案について反対するものです。
◯広瀬ひとみ議員私も、議案第142号 負担付き寄附(美術館の建物)の収受について、日本共産党議員団を代表し、討論を行います。
先ほど、総務常任委員長より御報告をいただきました。清水議員、手塚議員からも御指摘がありましたが、委員会採決では賛成多数で原案可決とすべきものとされたとのことですが、賛否それぞれの討論を聞かせていただくと、だれもが喜んで賛成とは言えない状況です。こうした中、判断を下すことは適切ではなく、本来なら市は議案を一旦取り下げるべきだったのではないでしょうか。
もちろん寄附者のお気持ちには心から感謝と敬意を表します。できる限り期待にこたえたいとの思いは当然のことですし、文化行政の充実、発展は心から望むものです。
しかし、そのお気持ちにこたえる美術館の運営を枚方市が本当に担えるのか。昨年7月に寄附の申し出のお話をお聞きしてから、他市の美術館の運営状況なども視察し、市民の声や総合文化施設との関係など、市政全体の整合性も含め、当議員団としてどう判断すべきか検討を続けてきました。そのことを前提に、以下、問題点を述べさせていただきます。
1つ目は、場所の問題です。
寄附者からは、自然の持つすばらしさを再認識できる四季の花に満ちた美しい美術館を香里ケ丘周辺において建設したいとの思いで、約7億円の美術館の建設と、所蔵されている約80点の作品の御寄附を申し出ていただいたとのことです。申し出を受け、枚方市は、総合文化施設にギャラリーを計画している旨を伝えたとのことですが、香里ケ丘周辺でとの強い希望を受けたとして、香里ケ丘中央公園を即座に候補地とされました。
しかし、市民の皆さんは、この計画をどうごらんになっているでしょうか。いつも公園で憩われている方、公園の木々を見上げていやされている方々はどう思われるでしょう。きれいに整備されるとはいえ、樹木の伐採に抵抗を感じる方、切らないでほしいと願う方もおられるはずです。地域コミュニティーに説明するだけではなく、広く市民に、この地に美術館を設置し運営する意向であることを示し、御意見を伺う手続が必要だったのではないでしょうか。
2つ目は、総合文化施設との整合性の問題です。
総合文化施設は、これから基本計画の内容についてパブコメや市民説明会を予定していますが、施設には、美術館の基本的な機能を一定踏まえたギャラリーを整備する予定でした。現在の市民ギャラリーなどを集約化していくのかどうかが問われているときに、美術館計画が突然加わるわけです。収蔵機能を美術館に持っていくことで、総合文化施設のコストを削減できるとの説明もありましたが、総合文化施設の側で学芸員の配置や企画がどうなるのか。それぞれのコンセプトや市全体のアートビジョンを示して丁寧に説明する必要が、総合文化施設の基本計画とのかかわりでもあるはずです。
また、市駅周辺整備との関係も重大です。もともと中央図書館も市駅周辺にという構想があったにもかかわらず、寄附の話を受けて、現在の場所に設置されたという経過があります。しかも、市民会館にあった図書館も廃止されたことにより、市駅周辺への人の流れは減少し、周辺を寂れさせる一つの要因ともなりました。このままでは同じような失敗を繰り返すのではないかと危惧します。こうした点からも、急いで今結論を下すべきではなく、市民的議論が必要だと感じます。
3つ目は、市のイメージアップのために福祉や教育を切り捨てているという問題です。加えて、この間の行政運営から危惧する点があります。
今は、子育て支援の充実と、超高齢化を支えるまちづくりが強く求められているときです。4月からの消費税増税で、市民の皆さんはどうやって暮らしの節約を図ろうか、どうやって税金を払おうかと努力されています。にもかかわらず、新年度の予算では、暮らしを応援する特段の予算も示されていません。
しかも9,000万円のコストカットのために、予定されていた中学校給食の米飯施設建設を断念したり、中核市となりながら、養護老人ホームも、児童養護施設も、母子支援施設も整備せず、すべて他市に頼るのです。養護老人ホームに至っては、もともとあった菊花寮を、約1億円の運営費負担が重いと、非情にも廃止したのも記憶に新しいところです。なのに美術館は、イメージアップにつながるとして引き受ける。こうした対応は到底納得できません。
4つ目は、財源のつくり方です。
市長が掲げた公約施策である少人数学級、老朽児童会室の改修さえ実現できない状況の中、年間約7,000万円の運営費が求められる美術館運営の財源をどうするのか。図書館も含めた指定管理者制度の導入など、行革の推進により財源を生み出すとの説明は極めて問題です。図書館への指定管理者制度の導入については、社会教育委員にも意見を伺っていません。市民にもさまざまな意見があるのに、これを無視し、財源確保策に含めて示すなど、許されるものではありません。
5つ目に、7,000万円の運営費で事足りるのかという点です。
この点も極めて不透明です。総務常任委員会の議論でも、美術品の収集について御指摘もありましたが、美術館として本来の役割を発揮しようと思えば、こうした予算や体制でよいのか、甚だ疑問です。しかも、指定管理による運営コストの縮減で、すぐれた学芸員の確保がそれでできるのか、安定した美術館運営ができるのか心配です。覚書の締結により、30年間は必ず美術館として運営すると約束されておりますが、一度開設した美術館を閉じるというのは本当に情けない話です。守口市では、日本の現代南画の唯一の拠点であった現代南画美術館が昨年末に廃止されましたが、廃止という事態は本来あってはならないもので、運営を担うなら、それだけの覚悟が必要です。
誰もが訪れたいと思うすてきな美術館となるためには、美術館の建物自身が魅力的なものとなることも重要ですが、コレクションも大事です。寄贈いただく作品の歴史的・美術史的価値が専門的にも客観的にも十分な価値があると判定されるものなのかどうか、この点は専門の視点からの判断を示して説明していただく必要があります。市民みんなで価値あるものを大切にしようという意識の醸成がされなければなりません。鑑定の問題は多く指摘がありましたが、こうした点からも大切な問題です。
枚方市は、美術にゆかりが深く、美術を愛する多くの市民がおられます。文化は心の福祉だとも教えていただきました。自治体の使命は住民福祉の増進ですが、文化は住民の暮らしと生活をより豊かにするものです。市民的な議論の中で知恵を絞って運営していこうということならば大いに賛成ですが、先ほど述べたように、現在の枚方市政は、肝心な福祉や教育まで切り捨て、市民への説明、市民意見を大切にする努力が重ねられておりません。
残念ながら、今の枚方市にその運営を担う力があるとは思えず、寄附者の方には大変申し訳ありませんが、本議案には賛成することはできないと申し上げ、討論といたします。
◯千葉清司議員平成26年第1回の定例会におきまして、有山議長の心温まるお許しをいただきまして討論の時間を割いていただきまして、心からありがたく、厚く御礼を申し上げます。
それでは、ただいま上程されました議案第142号 負担付き寄附(美術館の建物)の収受についての反対の討論をいたします。
まず、私は、市民すなわち納税者の視点に立って、その使途、また事業展開をチェックする責任ある議員の立場で討論することをここに宣誓いたします。
そもそも今回上程されましたこの負担付き寄附(美術館の建物)の収受については、提示されましたのが昨年の7月であります。これは極めて突発的かつ当市の美術館構想の皆無さを突かれた失点であり、加えて寄附者サイドの個人の、ありがたいことでありますけれども、コレクション的発想の域をどうしても脱し得ません。
その根拠といたしまして、第1に、土地の寄附ではなく、市有地を場所指定されたこと。これは一般的には、土地を確保すれば建物は建ったと同然だと言われております。全く逆であります。
第2番目に、土地の寄附でなく建物であること、建築物であること。
第3に、温情的な寄附ではなく、るる指摘されていますように、負担付きであり条件付きであること。
第4に、運営費、すなわち減価償却も含めた金銭的な感覚に乏しく、結果的に高い買い物になること。
第5点目は、責任の所在が明確でなく、すべて最終的にはこれも当市が責任を担う結果になること。
私は、以上のとおり、当市としても突然降ってわいたようなものであり、今に至って確固とした美術館構想のない内幕を当市が暴露しながら、慌てて外部調査をしたり、それも委員会から求められてからの作業であり、すべて後手後手で、無計画も甚だしい。こんな議案をこの神聖なるこの場で審議し賛同してほしいとは、るる言われていますように、まさに議会軽視であり、市長さん、余りにも虫がよ過ぎるのではないでしょうか。
過日の総務常任委員会の採決に当たっての賛成討論とて、不満の羅列であり、だれが見ても時期尚早の感を、私も傍聴の一員として禁じ得ませんでした。
たとえ建設されたとしても、言われていますように、管理運営費が年間約7,000万円強に上り、建物の寄附が、私の知る範囲内でありますけれども、金額換算で8億円と言われています。そういうことになりますと、10年で帳消しになります。それどころか、減価償却はもとより、老朽化による補修費等が追い打ちをかけてまいります。
さらに、こんな無計画な事業展開を私どもが許していたら、当然のことながら、迎え撃つ来年が4年に1回の統一地方選挙であります。市長も9月が改選であります。重大なる政治姿勢を問われることが必至の状況になると、老婆心ながら想定をするところであります。
したがいまして、政治はまさに納税者すなわち市民のものと重ねて強調し、反対討論を終結したいわけでありますけども、これも有山議長のお許しを勝手ながらいただいて、せっかくの機会でございますから、市長さんを初めとする理事者の皆さんに一言申し添えておきます。
最近、私は感じるに、行政の皆さんが提起するいろんな議案がありますけども、夢もロマンも感じ得ない、計画性がない、場当たり的な発想である。
そういうことで、るる申し上げました。私は、再度申し上げますけども、市民を代表する、市民の視点に立った議員として申し上げました。このことを申し上げまして、反対の討論といたします。どうもありがとうございました。
◯堀井 勝議員議案第142号について討論をさせていただきます。さきの討論者と重複することが多々あるかと思いますが、よろしくお願いいたします。
竹内市長は、このたびの市政運営方針の中で、「市民から寄附の申し出がある美術館については、「緑あふれる中、さまざまな美術品との出会いを通し、市民に生きる喜びや感動を与えることのできる、文化の香り高い施設として欲しい」という寄附者の思いを真摯に受け止め、末永く市民文化の向上に役立てます」と、平成27年度中の開館に向けて準備を進めるとして、ただいま上程されています議案第142号 負担付き寄附(美術館の建物)の収受についての提案をされました。
付託をされました総務常任委員会は、2回にわたり議論を重ね、先ほど審査の結論を報告し、委員長としての責務は果たさせていただきました。しかし、議論の過程にあって、私は委員長でありましたから、一議員としての意見は一切述べる機会を与えていただいておりませんでしたので、ただいまから一議員としての議案第142号 負担付き寄附(美術館の建物)の収受について、反対の立場で討論をさせていただきます。
先日の夜、私は、地元の校区コミュニティ協議会の構成団体である防犯、防災、また交通問題など市民の安全、安心を確立するために懸命に取り組んでくださっている安全グループの会議に出席し、地元議員として当然のことながら、この3月議会での各種の取り組みや平成26年度の予算の概要など、短時間でありましたけども、報告をさせていただきました。
各団体の皆様がそれぞれ申されたことは、私たちは、住民の安全、安心を確立するために青色パトロールカーを完全無償のボランティアで運行しています。その運行に要する燃料費として、枚方市は年わずか2万円しか出してくれません。これでは到底やっていけないので、自治会連合会から車の維持経費として年間20万円を拠出していただいています。また、日常の運行に際して、ガソリン代として各家庭から50円の支出をしてもらって運行をしております。こういったことを役所はどのように思っておられますかという御意見が一つありました。
また、もう一つは、甚大な被害の発生を想定されている南海トラフ大地震等に対し、被害を最小限に抑えるため、地域で自助、共助などの訓練に取り組んでいるが、行政が用意されている敷物や毛布は、校区内の住民1万人に対してわずか1,000人分しか用意されておりませんよ。このことについて行政はどう考えているんですかという質問もありました。
また、最近重大な犯罪が各地で起こっていますけども、枚方市では防犯カメラの設置が全く遅れている等々、本市の取り組みの貧弱さをそれぞれ口々に申されました。市民の日常生活や非常時の安全、安心を確保するための予算をぜひ拡充してくださいという強い御要望もいただきました。
私たちは、今議会でももちろんのこと、毎議会ごとに各議員とも、豪雨による浸水被害対策を初め、子育て支援策の拡充や医療福祉の充実、また義務教育の充実、市駅周辺の再整備、行財政改革等々、市民の切実な要望、要求を満たすために議会活動を展開し、行政として果たさなければならない役割、それは今申し上げましたいろいろの市民要望に的確におこたえすると同時に、尊い市民の生命と財産を守る施策を何よりも優先して、誠心誠意それらの解決に努められるよう日夜働きかけているわけです。
そうした観点から、昨年来検討してまいりました総務常任委員会での総合文化施設整備の検討の中で、美術館との複合施設にしていただけないかとか、またネーミングライツにして御協力をいただけないかといったことを申し上げてまいりましたけど、これには全く応じられず、専ら香里ケ丘中央公園での建設ということでした。
それなら、寄附者のお志だけありがたくちょうだいして、現物いわゆるその美術館の建物を収受することについて、私は反対であります。
その理由は、収受する建築物がどのような建築物であるのか、私たち素人に平面図だけで説明されても全く見当がつかない上、納税者である市民に説明責任が果たせていないこと。
2点目は、本市の今日的状況を考えますとき、箱物をこれ以上分散して建設することは、後年度の維持管理費が膨大になり、なり行かなくなること。
3点目は、美術館の建設に向けた覚書を本日までに締結するという総務常任委員会の席上でのお約束でしたが、締結された旨、今の今まで行政からは報告を受けていません。しかも、その内容にある「用途の制限」には、美術館の用途に供した日から起算して30年間は美術館の用途以外の用途に供してはならないという定めがあります。今日的には、少子・高齢化の中で、たとえ文部科学省の補助金付きの建物であっても、教育財産の弾力的運用によって、約10年を経過すれば他に流用できるとおり、国の補助金絡みでも10年でありますから、30年というのは余りにも長過ぎることです。
4点目は、本市は、今後10年間に、道路、橋梁の長寿命化修繕に毎年1億円の経費がかかるとされています。また、市有建築物保全計画に示されているように、20年間に400億円、すなわち毎年20億円の維持補修経費が必要とされています。したがって、美術館に毎年7,500万円もの運営経費など計上する余裕はないはずです。
最後、5点目には、帯に短したすきに長しの美術館であったとしても、建設予定地は香里団地再生計画の中心地に位置しており、これの建設によって周辺地域の地価が上昇し、路線価が上がることによって、必然的に市民の固定資産税に反映いたします。したがって、この地域に居住されている市民は、いや応なしに高い税金を、未来永劫ですよ、支払っていかねばならない。そういったことについて、市民への説明が果たせていない。
以上、5点の理由をもって、議案第142号 負担付き寄附(美術館の建物)の収受について、反対の討論といたします。
以上です。
◯有山正信議長次に、議案第142号を起立により採決します。
本件は、原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
◯有山正信議長起立多数です。
よって本件は、原案のとおり可決されました。
2.寄贈を受ける美術館について
◯木村亮太議員次に、寄贈を受ける美術館について、お聞きいたします。
この件については、現段階での試算では年間運営費が7,400万円かかることや、住民への説明が事前になかったことなどから、さまざまな意見が寄せられております。まずは、今回の議会に提出される補正予算の美術館準備経費と債務負担行為を設定された寄贈作品図録作成等経費についてはどのような内容なのか、確認も含めて改めてお伺いいたします。
◯地域振興部長2.寄贈を受ける美術館について、お答えいたします。
美術館準備経費につきましては、美術館専門調査検討員への謝礼として34万2,000円、市所蔵品の調査における額等の破損に対応するための修繕費50万円、企画展準備に係る作品借用交渉や寄贈作品調査に係る旅費22万円、寄贈作品の保険加入代2万5,000円、その他作品整理に要する消耗品費10万円、通信運搬費10万円となっております。
また、債務負担行為として設定いたしました寄贈作品図録作成等経費につきましては、寄贈作品図録作成費用250万円、リーフレット作成経費12万円となっております。
◯木村亮太議員続きまして、寄贈を受ける美術館についてです。
予算の内訳について、総務委員協議会で発表された資料では顕彰レリーフが含まれていましたが、先ほどの答弁ではなくなっているようです。なぜなくなったのか、経過をお伺いいたします。
◯地域振興部長顕彰レリーフ作成経費につきましては、総務委員協議会において御意見をいただいたことを踏まえ、作成時期等を再考するため、今回の債務負担行為から削除させていただいたものでございます。
◯木村亮太議員議会からの意見を受けてなくしたこと自体は一定評価できますが、そもそも予算に上げようとしていたことも含め、行政の一連の進め方に問題意識を感じてしまいます。
今回、債務負担行為で寄贈作品図録作成等経費が上がっておりますが、どのような内容を図録に掲載するのでしょうか。今回寄附を受ける美術品だけでなく、市の所蔵する美術品も一緒に掲載するのでしょうか、また、鑑定した美術品の評価額も図録に掲載するのか、お伺いいたします。
◯地域振興部長図録につきましては、寄贈作品の一部についての図版や概論、美術館の建設の経緯や建物紹介などの掲載を予定しており、現在市が所蔵している美術作品の掲載は予定しておりません。
なお、寄附を受ける美術品の収受につきましては、本市のこれまでの手続を踏まえ、他市の美術館の事例も参考に対応させていただく考えでございます。具体的には、美術館専門調査検討員など外部の学識経験者による意見も踏まえ、作品と関連資料の分類や展示公開の仕方、そして作品評価額、いわゆる参考推定額の設定も行う予定でございます。また、参考推定額につきましては、他市美術館と同様、内部資料として保管し、個人の権利、利益を保護する観点から公開する予定はありませんので、図録への掲載も予定いたしておりません。
◯木村亮太議員続きまして、美術館専門調査検討員への謝礼について、お伺いいたします。
この検討員はどのような意図で任命されどのような職務をされるのでしょうか、また、その検討はどのような形式で行われるのか、お伺いいたします。
◯地域振興部長美術館専門調査検討員につきましては、外部の専門家3名に依頼させていただき、主催事業の検討、今回寄附を受ける寄贈作品や市所蔵品の整理、調査、研究について専門的な助言を受ける予定でございます。それぞれの専門分野ごとに助言を受ける形を想定しておりますが、必要に応じて、3名による協議もお願いしたいと考えております。また、助言いただいた内容につきましては、議会へもお示しできるように検討してまいります。
◯木村亮太議員美術館専門調査検討員の方に意見を伺うということですが、美術館の運営については、やはり事前に専門家の意見を聞いた上で議会の議決前に検討すべきことだったと思われます。なぜ順番が逆になってしまったのか、また、なぜ議決前に住民の声を聞かなかったのでしょうか。5月13日と6月15日に説明会を実施され、いろいろな声が上がっていると伺っております。地元自治会から署名を提出されたと聞いておりますが、何名の方が署名されたのでしょうか、また、今後、このような市民の声をどのように扱っていくのでしょうか、見解をお聞きいたします。
◯地域振興部長美術館の運営につきましては、議会の議決を得るまで寄附を受けるかどうかわからず、また、詳細設計もされていない状態で、専門家等を交えた運営の検討を行うことは難しい状況にございました。
5月13日に開催いたしました4つの校区コミュニティ協議会対象の説明会や6月15日の市民説明会では、賛成の方、反対の方、それぞれの御意見をいただきましたほか、地元の1自治会からは住民の方424名、他の地域から648名の署名をいただいております。こうした意見の中では、議会の議決を受ける前に、まず地域住民に意見を聞くべきであったという意見が多く見受けられました。これまで情報提供ができなかったことに対する皆さんの御不満の声につきましては、真摯に受け止めているところでございます。
美術館の建物の寄附を受けた後は市が管理運営することになりますので、いただいた御意見につきましては、運営の中で最大限考慮できるよう検討してまいりたいと考えております。また、美術館専門調査検討員や美術施設運営委員などの専門家の意見を踏まえまして、魅力的な美術館運営や企画展等の事業内容を検討してまいります。
◯木村亮太議員議決を得るまでわからないという話をするのであれば、条例なども議決しますので、すべて聞けないことになってしまうのではないでしょうか。パブリックコメントなどはやっています。ですので、その理由はおかしいと思います。さまざまな意見がある中では、今からでも慎重に進めるべきではないでしょうか。
また、寄附者と30年の覚書を交わしているということですが、その間、用途変更すれば、建物の建設費を市が負担することになっております。その際、減価償却したもので費用負担をしていくということですが、覚書の中には減価償却の積算方法の記載がありません。万一のことを考えて、覚書を交わすまでに寄附者と決めておくべきであると考えておりますが、見解をお伺いします。また、もし現段階で決めていないということであれば、いつ決めるつもりなのかについても、あわせてお伺いいたします。
◯地域振興部長今回御寄附いただく美術館は、長期的な運営を想定していることから、寄附者と減価償却の積算方法を事前に決めておりません。
なお、寄附者の承認を得ないで一方的に建物を美術館以外の用途に供した場合につきましては、市は寄附者が美術館の建設に要した経費を負担しなければなりませんが、その際の市が負担する建設に要した経費といたしましては、現在の価格ではなく、その時点における減価償却された金額を基本に、この覚書に定めのない事項として市と寄附者との協議により定めてまいります。
◯木村亮太議員覚書自体が、ある意味、契約書類みたいなものですので、そこにしっかりと記載しておくべきです。万一のこともありますので、そういったところまで決めておくべきだと要望しておきます。そして、この美術館については、ほかにも質問したいことがあるのですが、時間の関係もありますので省略させていただきます。
4.寄附を受ける美術館の整備について
◯鍜治谷知宏議員次に、寄附を受ける美術館の整備について、お聞きいたします。
3月に美術館の負担付き収受について、議会として議決をしました。私としては、総合文化施設整備に御寄附をしていただき、その施設内に美術館スペースを設けることが望ましいと考えておりました。しかし、寄附者の御意思がどうしても香里ケ丘に建設したいということで、総合文化施設内への美術館設置は困難とのことから、条件付きで賛成いたしました。
今回、議案に反対された議員だけでなく、私も含め賛成された議員の多くも、無条件でこの議案に賛成したわけではないと思います。総務常任委員会での賛成討論の中で、具体的な財源確保策や来館者確保、収益性の向上といった条件が付されていましたが、市として、この議会からの意見について、どのように受け止めているのか、また、今後どのように対応していくのか、見解をお聞きいたします。
◯地域振興部長4.寄附を受ける美術館の整備について、お答えいたします。
3月26日に負担付き収受の議決をいただきましたが、賛成多数とはいえ、条件付きで賛成いただいたものと認識しております。
まず、運営費の財源確保策につきましては、国等の各種補助金を積極的に活用することや企業協賛の可能性を検討するとともに、市内部におきましても、新行政改革大綱や行政改革実施プランに基づき、選択と集中を行いながら必要な財源の確保に努めてまいりたいと考えております。
また、来館者の確保や収益性の向上を図ることにつきましては、今回、補正予算で計上しております美術館専門調査検討員による専門的な助言を初め、先進事例の情報収集も行い、魅力的な主催事業や施設運営を検討してまいります。これらの進捗状況につきましては、8月の総務委員協議会で御報告できるよう、スケジュール感を持って取り組んでまいります。
◯鍜治谷知宏議員次に、寄附を受ける美術館の整備についての2回目の質問をさせていただきます。
今回、年間約7,000万円もの運営費を市が毎年負担していくということが大きな課題になっています。先ほどの答弁では、行政改革を行い、財源を確保していくとのことですが、市民の理解を得るには施設の統廃合などを含めた大胆な方策が必要であると考えます。例えば、現在、市では、市民ギャラリーとくずはアートギャラリーの2つのギャラリー施設を運営しており、市民ギャラリーの人件費を除いても年間の運営費は合計で約3,200万円となっています。この2つのギャラリー施設を美術館に統廃合することで、運営経費の効率化や来館者の確保につなげていくことも考えてはいかがでしょうか、見解をお聞きします。また、今回寄附を受ける美術館については、博物館法に規定する博物館相当施設とするとのことですが、ギャラリーを統合することで博物館相当施設の基準から外れるということはあるのか、お聞きいたします。
次に、美術館には指定管理者制度を導入するとお聞きしています。あわせて、近隣には老朽化した香里ケ丘図書館もあり、将来的には一体運営されるということをこれまでの説明でもお聞きしました。指定管理者制度の導入は、両施設の維持管理経費の効率化を図れるだけでなく、民間活力の導入による市民サービス向上の観点からも必要なことと考えますが、この点についても改めて見解をお聞きいたします。
◯地域振興部長また、市民ギャラリーにつきましては、総合文化施設整備計画(案)でお示ししたとおり、…(中略)。新たに整備する美術館につきましては、良質の美術作品を鑑賞する場と位置付けることから、議員から御提案のありました、両施設を美術館へ統合することは予定しておりません。
また、寄附を受ける美術館につきましては、博物館相当施設を想定しており、大阪府教育委員会の指定を受ける必要があります。一般的に美術館機能とギャラリー機能が分かれている場合が多くありますが、制度的な決まりはないため、大阪府教育委員会と協議を行い、判断を受けることになります。
なお、美術館の管理運営につきましては、効率的かつ効果的な手法として指定管理者制度の導入を基本といたしまして、香里ケ丘図書館リニューアル後は美術館と一体的な管理運営を行うことにより維持管理費を効率化できるよう、教育委員会とも協議を進めてまいります。
◯鍜治谷知宏議員市としてギャラリーの美術館への統合は考えていないが、制度上は不可能ではないということがわかりました。浸水対策や待機児童対策など重点的に取り組まなければならない課題が山積している中で、あえて優先順位の低い美術館を引き受けたわけですから、できるだけ経費を抑え、効率的な運営を考える必要があります。最初から類似目的施設の統廃合を排除するという考えには納得がいきません。逆に、これを契機として、市の文化芸術施設の在り方を改めて検証するとともに、統廃合についても検討していただきますよう要望いたします。
2.寄附を受ける美術館と本市の文化行政について
◯堤 幸子議員次に、寄附を受ける美術館と本市の文化行政についてです。
この間、5月13日の地元説明会を初め、6月15日には市民全体の説明会が開かれました。いずれも時間切れで、参加者の中には質問できなかったという方もいました。十分な説明にはなっていないと思いますが、今後、市全体での説明会は行われるのか、お伺いいたします。また、今回の美術館の寄附に関する対応方針については、昨年の7月3日に寄附の申し出があってから決裁される17日までの間に寄附を受けるという判断をされたとのことですが、どこでどのような議論が行われたのか、あわせてお伺いいたします。
◯政策企画部長2.寄附を受ける美術館と本市の文化行政について、お答えいたします。
寄附を受ける美術館につきましては、平成25年7月3日に寄附者から正式にお申し出があり、これを受けまして7月17日に開催した都市経営会議において、申し出をお受けする方向で事務手続を行っていくことを確認したものでございます。
◯地域振興部長引き続き、寄附を受ける美術館と本市の文化行政について、お答えいたします。
6月15日の市民説明会には、定員120名の会場に108名の方の参加があり、質疑応答もさせていただきました。また、この間、地元4校区の住民を対象とした説明会を初め、近隣自治会に出向いて御説明させていただくとともに、要望等をお受けした際、また、窓口に来られた方には、御意見をお聞かせいただいてまいりました。一定御意見等も集約できたものと考えており、再度の市民説明会は予定しておりません。
なお、今後は、工事説明会の開催を予定しており、地域の校区コミュニティ協議会と日程等について調整していきたいと考えております。
◯堤 幸子議員続いて、寄附を受ける美術館と本市の文化行政について、2回目の質問をさせていただきます。
市民への説明については一定の意見集約ができたというお答えですが、6月15日の説明会も時間切れで十分な質疑がされたとは思えません。市民が納得できまで説明会を行うべきです。再度の説明会を行うよう意見しておきます。
先日の総務委員協議会で、住民の理解が得られるまで着工を行うべきではないのではという広瀬議員の質問に対し、丁寧な説明により住民に理解してもらうよう努めると御答弁されましたが、理解が得られないまま絶対に着工しないでいただきたいと強く要望いたします。
今後は、工事説明会の開催を予定しているということですが、工事説明会ということになると、近隣の住民が対象になり、市民全体には知らされないことになります。都市公園という性質上、利用するのは近くの方だけではありません。市民全体への周知が必要だと思いますが、お考えを伺います。また、工事の日程については、6月15日の市民説明会の後にお示しできると総務委員協議会で答弁されています。工事の予定はいつなのか、お伺いいたします。
◯地域振興部長工事説明会につきましては、通常、工事による騒音や振動の発生、大型車両の出入りなど、直接影響を受けるであろう近隣住民の方を対象に、周知、注意喚起を行うため実施しております。
なお、工事日程につきましては、現時点におきましては未定となっております。
◯堤 幸子議員工事の日程については、まだわからないということです。一方で、設置許可を出すための造成面積や、建設工事に必要な車両の出入り口の整備、汚水整備など、業者の方とそれぞれの担当課との協議が進んでいるようです。多くの方が利用しているということを踏まえた対応をしていただきたいと強く要望いたします。
寄附の申し出が正式にあったのは7月3日ということですが、これだけ大きな寄附となると事前に市長にお話があったのではないかと思いますが、最初にお話があったのはいつごろなのか、お伺いいたします。
◯地域振興部長寄附者の方からは、昨年の春ごろ、美術館の建物と美術品の寄附についての打診がございました。
◯堤 幸子議員春ごろに打診があったということであれば、7月まで3カ月間あったわけです。この間、今市民から出されていることなどを市長はどのように考えておられたのでしょうか。
また、美術館の建設について、自治会や近隣住民の方などから要望書が提出されています。また、開催された説明会でもさまざまな意見が出されています。市民はまだまだ納得できていない状況です。市長は、こうした状況にどう対応されるおつもりなのか、市長にお伺いいたします。
◯竹内 脩市長これまで地域の皆様や市民の皆様からさまざまな声が寄せられていることにつきましては十分承知いたしておりますが、私としましては、今回、美術館の寄附を受けることは、再生が進む香里ケ丘地域のシンボルとなるものと考えており、美術館の整備によって香里ケ丘中央公園自体もさらにグレードアップでき、地元住民の皆さんにも必ずや喜んでいただけるものと思っております。
今後は、市民の方に丁寧に情報提供を行い、中核市である枚方市にふさわしい文化芸術の拠点として、市民の皆様、地域の皆様に親しまれる魅力ある美術館を目指してまいります。
◯堤 幸子議員香里ケ丘地域のシンボルとなり、美術館の整備によって香里ケ丘中央公園自体もさらにグレードアップできるということですが、美術館を地域でどのように位置付けるのかということについては、美術館と美術館の周辺地域の住民との間で合意を形成する必要があるのではないでしょうか。市民への説明はもう行わず、その上で、今説明されたように、地元住民の皆さんにも必ずや喜んでいただけるものと考えておられるということであれば、市長が市民に直接説明するべきではないのでしょうか。地域の皆様に親しまれる魅力ある美術館を目指すというのなら、住民への説明は事前に丁寧に行うべきです。
提出された市民の皆さんからの要望書にもありますが、香里ケ丘中央公園の一部を造成して美術館を建てるということに納得できないとの意見が多く寄せられています。この公園は、香里団地の再整備計画の中心に位置していますが、この整備計画の中では、香里ケ丘中央公園は特に環境形成に配慮するゾーンとされています。今回建物を建てるに当たって、可能な限り緑を残し植栽をするとされていますが、具体的にどのくらい緑が残るのか、お伺いいたします。
◯地域振興部長今回の建設箇所には、高さが10メートル程度の高木がおよそ30本程度ございますが、美術館は周辺環境の緑と融合したものを目指しておられ、建設に当たり必要な伐採はされるものの、可能な限り緑を残すとともに、新たに補植することについても協議を行っております。
◯堤 幸子議員高木がおよそ30本あるということです。香里団地はケヤキ並木や桜並木、イチョウ並木を初め、自然を生かした公園が大切に育まれてきました。再整備が進み、当初の風景とは随分変わってきていますが、一つ一つの開発の際には、UR都市機構の方や市の担当者の方が、緑を残してほしい、景観を守ってほしいという住民の声を届けるなど努力をしていただいています。今回の建設場所は寄附者の思いにこたえた場所ではありますが、そこに住み続けたいと願う住民が大切に守ってきた場所でもあります。たとえ植栽などで緑を確保するとしても、今まで大切にしてきた景観を奪われるという思いは消せないのではないでしょうか。そうした住民の思いを全く考慮せず、ましてや事前の説明もなくこの場所に決めたことは到底納得できるものではありません。
美術館の建設場所は、森林浴ができ、早朝のラジオ体操、夕方にはウォーキングの休憩など、だれでも自由に利用できる憩いの場となっています。美術館が建設されれば、こうした空間も奪われることになりますが、どうお考えでしょうか。また、建設場所の香里ケ丘中央公園や図書館においては、美術館と調和したリノベーション、リニューアルの取り組みを進めるとされていますが、どのような内容なのか、お伺いいたします。
◯地域振興部長美術館には、無料で入館いただけるロビーなどの共用スペースを備えているほか、美術館周辺につきましても、散策など憩いのスペースとして御利用いただけるものと考えております。
◯土木部長香里ケ丘中央公園は、これまで施設の老朽化や傾斜地での雨水侵食に対しその対策が課題となっております。これらの既存施設の更新等について、国においてリノベーション事業が創設され、公園などの改修工事に交付金が充当できる可能性があるため、大阪府等関係機関と協議を行っているところでございます。
◯堤 幸子議員公園の雨水侵食への対策や香里ケ丘図書館の建て替えは、そもそも住民の願いです。この実現こそ最優先に考えていただきたいと思います。また、取り組みを進める上で、近隣住民の意見を聞き、一緒に進めていただきますよう要望いたします。
香里ケ丘中央公園は、近隣自治会の一時避難場所に指定されています。香里ケ丘中央公園は、地域防災計画で地域住民が一時的に避難できる一時避難地となっており、範囲は多目的グラウンド、広場、駐車場で、今回の美術館建設予定地は含まれていませんとの御説明ですが、一時避難場所は地域防災計画の一時避難地と異なり、住民が自治会単位などで災害時に避難場所まで行く前に集まる場所のことであり、住民が独自に選んでいるところです。災害はいつ起こるかわかりません。建設時も含め美術館が建てば、指定された場所に影響が出るわけです。住民の不安の声は当然だと思いますが、場所の選定を行う際に考慮されたのか、お伺いいたします。
◯地域振興部長地域防災計画で指定する一時避難地については、公園面積2.6ヘクタールのうち、グラウンド、広場などの7,499平方メートルを指定しております。
近隣自治会で独自に指定をされている一時避難場所については、香里ケ丘中央公園とされており、特に面積指定はないものと考えますが、一時避難地で指定しております場所や面積を踏まえますと、美術館の建設によって一時避難場所としての機能に大きな支障は生じないものと考えております。美術館の整備後は、施設の開館時間内に大規模災害等が発生した場合、公共施設であることから、地域住民の方が一時的に避難される際にも御利用いただけるものと考えております。
◯堤 幸子議員たとえ機能に大きな支障が生じないとしても、住民が不安に感じる可能性があると考えれば、場所の選定の際、事前に説明し、市として住民の理解を得る必要があったはずです。住民が安心して暮らすために決めていることであり、丁寧に対応していただくよう求めます。
建設予定地の香里ケ丘中央公園は、京阪の香里園、枚方市、枚方公園などの各駅からは、いずれもバスの利用が必要となります。バスでの移動が大変な子ども連れや障害のある方など、車での利用も多くなると考えられます。予定では10台程度と伺っている駐車場ですが、駐車場が足りないと、路上駐車など近隣住民に迷惑がかかることに加え、利用自体が制限されることになりますが、お考えをお伺いいたします。
◯地域振興部長香里ケ丘地域につきましては、バス路線が充実しており、バスによる利便性が高い地域であるため、基本的にはバスを利用していただきたいと考えております。そうした中で、バスで訪ねる美術館など、美術館の展覧会ポスターやチラシなどの市内外への周知では、交通アクセスをわかりやすく紹介してまいります。
なお、地域によっては乗り換えなども必要となってまいりますので、将来的に一体的な管理を想定している香里ケ丘図書館の整備に合わせて、一定の台数の駐車場を確保してまいりたいと考えております。
◯堤 幸子議員将来的に一体的な管理を想定している香里ケ丘図書館の整備に合わせてというのは、建物同士をつなげるということを想定されているのか、極めて不透明な話です。この件については、また改めて質問させていただきたいと思います。
美術館は、本来博物館と同様の教育施設で、教育委員会の所管であることが望ましいと思っています。今回の寄附収受による美術館の整備については教育委員会で検討されたのか、お伺いいたします。
◯地域振興部長博物館法の中で、登録博物館は設置主体が教育委員会と定められておりますが、博物館相当施設と博物館類似施設につきましては設置主体の制限はなく、今回寄附を受ける美術館は博物館相当施設の位置付けを予定しております。
◯堤 幸子議員博物館相当施設としての位置付けであるから設置主体の制限はないということで、教育委員会での検討はされていないということですね。美術館を整備することで枚方の子どもたちの教育にどう生かしていけるのか、こういったことについてやはり社会教育委員会議などに諮問する必要があったのではないでしょうか。
ことし9月に美術館設置条例の議案提出をされるということですが、どんな内容になるのか、お伺いいたします。
◯地域振興部長お示しのように、設置条例につきましては、9月議会での提案を予定しており、その内容につきましては、美術館の名称や開館時間、休館日など、施設の基本的な情報について規定させていただく予定でございます。
◯堤 幸子議員美術館の運営経費については、これまで約6,500万円から7,500万円と伺ってきました。指定管理者制度の導入で経費の削減を図るとしていますが、指定管理者制度は期間が3年から5年とされており、美術館の企画展などがよりよいものになるのか、不安が残ります。特にオープン時の企画は重要です。美術館の企画、運営について、今回、任期付常勤職員として学芸員さんを採用されると聞いていますが、専門的な人材が少ない中で魅力的な企画展示を実施できるのか、お伺いいたします。
◯地域振興部長学芸員につきましては、専門的な人材として、美術館開館準備のため、任期付常勤美術館学芸員を、7月採用予定で1名程度募集しております。この学芸員も含めまして、今後依頼する美術館専門調査検討員や、美術施設運営委員などの助言を受けながら、魅力的な企画展の開催に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
◯堤 幸子議員9月に設置条例の上程を予定しているということで、今は6月ですので、それまでの間、企画展などの開催に向けて取り組んでいかれるということだと思いますが、十分な取り組みができる人材なのか、不安が残ります。生活に喜びや潤いを与えるといった文化芸術の役割はありますが、一方で、福祉や暮らしのための予算が削られていたのでは、市民の納得は得られません。少子・高齢化が進む中、住民の暮らし、福祉を守るといった行政の役割をしっかりと果たしていかれるのか、見解をお伺いいたします。
◯地域振興部長本市は、枚方に住み、喜びを感じていただけるような魅力あるまち、そして誇れるまちを目指しており、文化芸術の振興は、社会資本整備や健康、福祉などと同様に、欠かすことのできない施策の一つと考えております。市民の皆さんにすぐれた文化芸術に触れる機会を提供し、文化芸術活動やその成果を発表する場を充実させていくことは、市民一人一人が日々生きがいを持って暮らすことにもつながることから、行政の重要な役割であり、また責務であるとも考えております。
◯堤 幸子議員一人一人が生きがいを持つことが行政の重要な役割であり、責務でもあるということですが、そう言いながら、難病患者の方に対し療養費の助成として支給される特定疾患者等見舞金給付事業については、平成27年から制度を見直すとされています。約8,000万円です。一方で、美術館の運営経費に毎年7,000万円が使われていく。これは到底理解ができません。文化の振興も確かに行政の役割ではありますが、消費税の増税や年金の削減など、暮らしが厳しくなっていく中、市のイメージアップにつながるとして予定になかった美術館を整備していくというのは納得できないと申し上げておきます。
もちろん文化は大切です。枚方市は古くから豊かな文化を育み、戦後、音楽、演劇、美術など多彩な文化芸術活動が息長く継続され、それらの文化芸術活動は枚方の誇りであり、まちの大きな特色である、冒頭にこう書かれている枚方市文化芸術振興条例がこの4月に施行されました。その基本理念には、文化芸術の振興に当たり、文化芸術に親しむことができるような環境の整備を図るものとすると書かれています。文化施設を望む市民からの声としては、平成5年に文化ホール建設に関する要望書が出され、その後、2年間で17件もの要望書が出されました。枚方市は、こうした声を受け、総合文化施設の建設計画を進めたわけです。
これまで20年近く市民から要望されている総合文化施設の整備を早期に行うとともに、枚方市の文化芸術の振興に関する計画の策定が求められます。今後の予定をお伺いいたします。
◯地域振興部長枚方市文化芸術振興条例は、本市の文化芸術の振興に関する理念や考え方を掲げたもので、文化芸術に関する普及、啓発や、学校教育における文化芸術活動の充実、子どもたちに対する文化芸術活動の機会の充実、特色ある文化芸術の創造に対する支援など、11項目の基本施策を規定しております。今後、この基本施策を総合的に実施するための枚方市文化芸術振興計画の策定に向け、審議会を立ち上げ、検討を進めてまいります。
また、総合文化施設につきましては、本市の文化芸術の拠点施設となるもので、早期の整備を求める声が多数ある中で、現在、総合文化施設整備計画(案)を取りまとめたところでございます。文化芸術に親しむことのできる環境整備を図る上でも、整備計画のスケジュールに基づき、平成31年の開館に向けて取り組みを進めてまいりたいと考えております。
◯堤 幸子議員最後に、市長に伺います。
今回、地元住民の方を初め多くの市民から、さまざまな御意見が寄せられています。美術館の建設に賛成の方、反対の方ともに市民への説明が不足していたという思いは同じだと感じています。今回寄附を受ける美術館について、設置場所も含め再検討していただけるのか、市長のお考えをお伺いいたします。
◯竹内 脩市長設置場所の香里ケ丘中央公園につきましては、寄附者の意向も踏まえ、現在、香里団地のリニューアルが進行中であり、新しい町並みが整いつつあること、そして、そうした香里ケ丘地域の中でも、香里ケ丘中央公園は地域の中心に位置し、公園面積も比較的広く、閑静で周辺にも緑が多く、図書館やリニューアルされた商業施設も隣接し、一定の集客、また、周辺のにぎわいも見込めることから、美術館を建設する場所にふさわしいと判断したところでありまして、このような考え方でもって事業を進めてまいりたいと考えております。
◯堤 幸子議員今後も粛々と事業を進めていくというお答えですが、何を進めるにも初めが肝心だと思います。シャツのボタンを留めるとき、一番最初のボタンをかけ違えてしまうと最後までずれてしまって、結局すべてのボタンを外して最初からやり直さないとちゃんとおさまりません。それと同じで、市民の理解を得るために、もう一度検討し直すということが必要なのではないでしょうか。市民参加のまちづくりを進めるとしながら、市民不在で進められている美術館の問題については再検討すべきと意見を申し上げ、質問を終わります。ありがとうございました。
2.寄贈を受ける美術館の整備について
◯岡沢龍一議員次に、寄贈を受ける美術館の整備について、お尋ねします。
このたびの美術館の寄附については、枚方市にとって大変ありがたい申し出であると思いますし、自らの私財を投じて建設した美術館を市民文化の向上に役立ててほしいという寄附者の尊いお気持ちに心から敬意を表したいと思います。
さて、昨年の9月議会において、寄附を受ける美術館については、今後の財政状況の見通しが楽観視することのできない状況の中で、美術館の維持管理や運営に係る経費についても時代の要請に合った戦略的なマネジメントによる経営計画の必要性があることを要望させていただき、既に9カ月がたとうとしています。
そこで、美術館の運営を行うに当たり、年間どのくらいの来館者が見込めるのか、利用料金はどうなるのか、経済波及効果がどうなのか、また、内閣府が進めるPFIのコンセッション方式で民間の持つ資金や技術力を活用する手法など、さまざまな観点から検討する必要があります。
これまで示された資料では、運営費には幅があります。精査したものを数値できっちりと出していただく必要があると考えますが、見解をお尋ねします。
◯地域振興部長2.寄贈を受ける美術館について、お答えいたします。
美術館の運営経費につきましては、3月の総務常任委員会において、他都市の同規模美術館の状況を踏まえ、約6,500万円から7,500万円、また、入館料につきましては200円から500円程度と想定し、年間約400万円と説明させていただいたところでございます。
今後、入館料収入や来館者の見込み数を初め、詳細設計の進捗状況にあわせて維持管理費につきましても精査してまいります。
また、今回の補正予算で美術館専門調査検討員に係る経費を計上させていただいておりますが、議決をいただきました後は、美術館で行う企画展などの主催事業について専門家の意見もお聞きしながら、来館者の増加につながる魅力的な内容を検討し、あわせて経費面につきましても精査を加え、8月の総務委員協議会において報告させていただきたいと考えております。
◯岡沢龍一議員次に、寄贈を受ける美術館の整備について、お尋ねします。
箱物行政からの脱却の流れがある中で、毎年必要な維持管理運営費については、できるだけ圧縮する必要があると考えますし、約7,500万円を下らないのであれば、ほかの事業の経費を縮減することで、市全体の予算の中で帳尻を合わす必要があるのではないでしょうか。見解をお尋ねします。
◯地域振興部長美術館の管理運営費につきましては、今後、精査を進めてまいりますが、新行政改革大綱や行政改革実施プランに基づき選択と集中を行い、市全体の予算の中で必要な財源を確保していく考えでございます。
◯岡沢龍一議員寄附者との覚書以外に申し合わせや取り決めをしていることはないのか、お尋ねします。
◯地域振興部長覚書以外に事前に定めた文書はございません。万一、覚書にない事項が生じた場合は、市と寄附者との協議により定めることとしております。
◯岡沢龍一議員この間、市民への美術館説明会ではさまざまな意見が出ており、署名活動も行われているようです。市は、行政を担うものとして説明責任をきっちりと果たし、市民の皆さんに御理解いただける対応をしていただくよう意見しておきます。
市全体の予算の中で必要な財源を確保していく考えですとの答弁ですが、そんなに簡単に年間約7,500万円、30年間で約22億5,000万円の財源が確保できるのであれば、ほかにも浸水対策費や待機児童対策費、中学校給食の全員喫食費などの財源も確保するよう要望しておきます。
また、集客数は3万人を見込んでおられるとのことです。しかし、そんなに低い目標設定ではなくて、きのう有山議員からの意見もありましたが、年間150万人の入館者を集める金沢21世紀美術館の初代館長の簑 豊さんにぜひ美術館専門調査検討員になっていただき、年間100万人以上の集客を目指して、最少の経費で最大の成果を上げ、より効率的かつ効果的に実施できるPFIのコンセッション方式で進めていただくよう要望しておきます。
4.寄附を受ける美術館について
◯池上典子議員4.寄附を受ける美術館について。
この件については、さきの総務常任委員会においても、また市民の方たちからも賛否を含め、多くの意見が出ております。
委員会の中では、建設を予定している総合文化施設に寄附金をいただく形をとり、その寄附金を総合文化施設内の美術館機能整備に充てるという案が大勢でありました。しかし、寄附者の方からの香里ケ丘地域でとの意向が強く、提案は不可能であるというのが行政側からの結論でした。
その後、他市の美術館もいろいろ見てまいりましたが、枚方市は京都、大阪、奈良の真ん中に位置し、40キロメートル圏内に国立美術館・博物館だけでも4カ所あり、ほかにも有名な公立美術館、私立美術館が多数存在し、豊かな世界の名画、芸術作品が潤沢に鑑賞できます。
また、美術館といえば美術品の収集が一つの柱と考えておりましたが、行政からは美術品の収集はしないという説明も受けております。
そして、所蔵品、建設費について、また地域の方の思いや維持管理費等を総合的に考えれば、森の美術館という名前のギャラリーとして運営されてはいかがでしょうか。森の美術館という名前のギャラリーで、展示室には御寄附をいただいた作品や市所蔵の作品の展示、市民の方や子どもたちの作品の発表の場や、地域の方々の集いの場所となるような利用を検討してはいかがでしょうか。
市の税収も長期的に見て大きく回復することが見込めないことは、昨日の市の答弁にもあったとおりです。ギャラリーとしての運営が、長い年月を経た後も、市民、地域の皆さんに愛され、寄附者の方の思いにも沿うものだと考え、要望といたします。
6.寄附を受ける美術館の整備について
◯岩本優祐議員次に、寄附を受ける美術館の整備について。
美術館について、市は、地元説明会と市民説明会の2回の説明会を開催されましたが、賛成意見だけでなく、非常に厳しい意見が多数ありました。そうした意見にどう対応するお考えか、お伺いいたします。
◯地域振興部長6.寄附を受ける美術館の整備について、お答えいたします。
この間、地元説明会と市民説明会も含めまして、地域の皆様や市民の皆様から、寄附の収受の議決を得る前に地域住民の意見を聞くべきではないか、なぜ香里ケ丘中央公園が建設予定地になったのか、公園の緑がなくなるのではないか、住民の避難場所がなくなるのではないか、長年にわたり多額の管理運営経費が必要となるのではないかなど、さまざまな御意見をちょうだいいたしております。これまで情報提供がなかったことに対する皆様の御不満の声につきましては、真摯に受け止めております。
美術館の建物の寄附を受けた後は市が管理運営をすることになりますので、いただいた御意見につきましては、運営の中で最大限考慮できるよう検討していきたいと考えております。
◯岩本優祐議員次に、寄附を受ける美術館の整備について。
美術館の整備に対し、市民の間では賛否両論、さまざまな意見が出ています。市長自らが、市民の理解を得られるよう、行動を起こすべきではないかと思います。さまざまな市民の意見に対して、市長はどのようにお考えなのか、お伺いいたします。
◯竹内 脩市長これまで、地域の皆様や市民の皆様からさまざまな声が寄せられていることにつきましては、十分承知をいたしております。私としましては、今回、美術館の寄附を受けることは、再生が進む香里ケ丘地域のシンボルになるものと考えておりまして、美術館の整備によって、香里ケ丘中央公園自体もさらにグレードアップでき、地元住民の皆さんに必ずや喜んでいただけるものと思っております。
今後は、市民の方に丁寧に情報提供を行い、中核市である枚方市にふさわしい文化芸術の拠点として、市民の皆様、地域の皆様に親しまれる魅力ある美術館を目指してまいります。
4.寄附を受ける美術館の整備について
◯清水 薫議員次に、4番目、寄附を受ける美術館の整備について、質問させていただきます。
3月26日の記者会見では、寄附者の方が庭園やカフェを備えた美術館であると説明されていました。美術館の説明会で配付された資料には、建物の図面しか記載がなく、庭園やカフェのことには全く触れられていません。庭園を造るということであれば、現在示されている建築面積以外にも香里ケ丘中央公園の面積が縮小されるということでしょうか。
また、カフェということですが、どの部分に配置されるのでしょうか。カフェの事業者が寄附者に関係のある業者になる可能性はあるのでしょうか。寄附者が美術館でもうけるということはあってはならないと思うのですが、いかがでしょうか。この点について、お伺いいたします。
◯地域振興部長次に、4.寄附を受ける美術館の整備について、お答えいたします。
庭園につきましては、7月の総務委員協議会におきまして、庭園に囲まれた美術館を寄附したいという寄附者からのお申し出について御説明させていただきました。また、寄附者からは、美術館のロビーの一角にカフェスペースを、建物に隣接する一部に建物の修景を図る観点から庭園の造成を予定されており、庭園につきましては、公園と一体的に御利用いただけるものと考えております。
なお、カフェの運営等につきましては、美術館の整備と一体的に考えてはおりますが、現時点においては未定でございます。今後、運営手法等につきましては、8月の総務委員協議会で報告させていただきます。
◯清水 薫議員次に、寄附を受ける美術館の整備について、2回目の質問をさせていただきます。
現在、美術館説明会の資料で示されている建設場所は、あくまで建物であるとのことですが、その他に庭園があるということであれば、どの部分になるのでしょうか。また、そのようなことを予定されているのであれば、なぜ事前に説明されていないのでしょうか。地域住民の方が不信感をお持ちになっているのは、市のそういう姿勢に問題があるからではないかと考えます。概略であっても事前に知らせるべきではないでしょうか。見解をお伺いします。
◯地域振興部長先ほども申し上げましたとおり、寄附者から庭園の造成を予定されていると聞いておりますが、寄附者より詳細設計が提示されていないため、庭園の計画等について周知することが難しいと判断しております。
今後は、議員が御指摘の点も踏まえ、整備に向けた進捗に合わせまして、適宜、市のホームページに掲載していくなど、できるだけ丁寧な情報提供を行ってまいりたいと考えております。
◯清水 薫議員覚書では、30年以内に建物等を寄附者の承認を得ないで美術館の用途以外の用途に供する場合は、市は美術館の建設に要した経費を負担しなければならないとなっています。この美術館の建設に要した経費の中に庭園の造成に係る経費も含まれているのでしょうか。お伺いします。
また、庭園の規模によって新たな管理運営費が発生することはないのでしょうか。あわせてお伺いしたいと思います。
◯地域振興部長覚書に基づき市が負担しなければならない経費は、美術館の建物の建設に要した経費であり、庭園の造成費については含まれておりません。
また、現在お示ししている管理運営費につきましては、他市の同規模美術館を参考に試算したもので、今後、庭園も含め、施設の管理運営費の精査を行ってまいります。
◯清水 薫議員地域の住民の方から、美術館と隣接する香里ケ丘図書館や集会所と合築できないかという意見があったと聞いております。また、南部生涯学習市民センターの周辺などを建設地とすることも考えられたのではないのでしょうか。
仮に、議会の議決前に地域住民の方に意見を聞く機会を設けていれば、それらの意見を取り入れて、寄附者の方に申し出ができたのではないかと考えますが、見解をお伺いします。
◯地域振興部長今回は、寄附者から、香里ケ丘地域において緑に囲まれた美術館の寄附の申し出を受け、市では、その意向を踏まえ、候補地を選定した上で、建物の寄附収受について市議会にお諮りし、3月26日に御可決いただいたものでございます。
香里ケ丘図書館リニューアル後は、美術館と一体的な管理運営を行うことにより、維持管理費を効率化できるよう、教育委員会とも協議してまいります。
◯清水 薫議員美術館建設に反対されている地域住民の方の中で美術や芸術に詳しい方からは、なぜ中途半端な美術館を造るのか、中途半端な美術館は行政のお荷物になるのではないかという意見を非常によく聞きます。なぜこのような中途半端な美術館を造るのでしょうか。これは寄附者の方がおられるのでなかなか難しいかもしれませんが、改めてお伺いします。
◯地域振興部長現在の図面では、展示室の広さを最大600平方メートル確保しており、他の美術館と連携した巡回展などの展覧会ができる規模となっております。美術館の開館後は、充実した展覧会を開催するほか、学校教育と連携し、小学生の団体鑑賞に取り組むとともに、美術鑑賞ガイド役を担うスタッフや、中学生、高校生のジュニアキュレーターといったボランティアの育成にも重点を置くなど、さまざまな事業に取り組んでまいりたいと考えております。
また、指定管理者制度の導入を基本とするなど、民間の発想も取り入れ、地域住民や市民の皆さんに美術館ができてよかったと感じていただけるように、限られた予算の中で、市内のアーティストや民間事業者とも連携、協力しながら、工夫を凝らした事業運営を行ってまいります。
◯清水 薫議員最後ですけれども、ここに(資料を示す)先日の日曜日の夜に私に手渡された1,408名の方の反対の署名があります。香里団地香陽自治会の用紙になっていますが、自治会の方とも何も一切関係のない普通の市民の方が、今回の美術館の進め方について、何とか意見を言っていただきたいと。その中の意見で一番大事なことは、議論を尽くしてほしいということだったんです。賛成、反対、議論を十分に尽くして決まるなら納得もできると。ただ、今の状態では、やはりなかなか。
◯鷲見信文議長清水議員、時間です。
◯清水 薫議員わかりました。
時間がなくて申し訳ございません。では、これで終わらせていただきます。議論をじっくりとさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
3.美術館の寄附の受け入れについて
◯手塚隆寛議員続いて、美術館の寄附の受け入れについて、質問します。
5月13日、6月15日の説明会に参加しました。どちらも、時間が足らず、発言できなかった市民の方が多くおられました。会場での市民の御意見は、見直しや慎重審議を求める声が多かったと思います。一定、意見集約もできた、再度の市民説明会は予定しないと見解を示されました。納得できません。市民の皆さんの十分な御理解や納得が得られたとも思いません。
負担付き寄附のため、議会の議決が必要だから、近隣の方々に説明できなかったとのことですが、議会への説明と並行して市民の皆さんに事前に説明することは、法的には何の問題もありません。行政の判断であえて意識的に説明会を行わなかったと理解せざるを得ません。
また、近隣住民説明会の対象に、近くの山之上地域は入っていないとの回答がありました。範囲を狭めています。対象外の、私の住んでいる宮之下地域の住民で、当該地区に朝のラジオ体操に行かれている方もおられます。地元の方々の利用状況や香里ケ丘中央公園に対する思いを事前に調査することもなく受け入れを決めた経過を見ますと、枚方市は積極的に住民の皆さんへの説明の機会を作ろうとはしていないとしか思えません。市民の皆さんがお怒りになるのは当然だと思います。
現段階での市民説明の打ち切りには反対です。少なくとも、利用される方々や近隣の保育園などの保護者を初め、希望するすべての方に説明をすべきだと考えます。以上の点について、見解を伺います。
◯地域振興部長次に、3.美術館の寄附の受け入れについて、お答えいたします。
説明会につきましては、議決前に地元や市民の皆さんにお知らせすることは難しいと判断したものでございます。
この間、市民説明会、また地元4校区の近隣住民を対象とした説明会を初め、近隣自治会に出向いて御説明させていただくとともに、要望等をお受けした際、また、窓口に来られた方には御意見を聞かせていただいておりました。一定、御意見等も集約できたものと考えており、再度の市民説明会は予定しておりません。
また、美術館の建設予定地は開成校区となっておりますが、隣接している香里ケ丘集会所は、開成、香陽、五常、香里の4つの校区コミュニティ協議会で長年管理されてきたという経緯もあることから、この4校区を対象として説明会を開催させていただきました。
なお、今後は、工事説明会の開催を予定しており、4校区のコミュニティ協議会を地域の窓口として、工事による騒音や振動の発生、大型車両の出入りなど、直接影響を受けるであろう近隣住民の方を対象に、周知、注意喚起を行っていく考えでございます。
◯手塚隆寛議員続いて、美術館の寄附の受け入れについての2度目の質問です。
香里団地香陽自治会から、香里ケ丘中央公園に美術館を建設することを再検討して白紙に戻すことを求める1,072筆の署名が出ました。きょうも清水議員のところにもたくさん出ていましたし、ほかにもたくさん予定されています。その中で、今議会での補正予算の計上を見送り、立地についての再検討を求める要望書が一緒に出されたわけであります。
また、香里ケ丘中央公園内に予定されている美術館の建設計画を凍結し、市民参加による審議会設置を求める要請書も出されています。担当の方も御存じだと思いますが、山之上のある自治会の住民アンケートでは、回答があった方の87%が反対でした。
市民説明会で出された御意見や、このような要望書を、だれがどのように検討して計画に反映させるのか、お尋ねします。
◯地域振興部長美術館の建物の寄附を受けた後は市が管理運営することになりますので、いただいた御意見、またその趣旨につきましては、運営の中で最大限考慮できるよう検討してまいりたいと考えております。
◯手塚隆寛議員建設場所が問題になっているのです。建設を終えた後で、運営の中でどのような検討がなされるのか、私には理解できません。
昨年春に打診があり、香里ケ丘中央公園は、枚方市が寄附者に提案したと聞いています。昨年の春以降、市民や議会に説明する十分な時間があったにもかかわらず、地元の方々の利用状況やお気持ちを調査することもなく、建設場所が行政内部で決められたわけです。
場所の選定は、庁内でどのような方々が集まってだれの責任で判断したのか、また、その経過について、記録や稟議書などは存在するのか、お尋ねします。
また、公園での建設の法的な可否や手続の検討は、いつどのように行われたのでしょうか。お尋ねします。
◯地域振興部長昨年春、寄附者より、美術館と、所有されている美術品の寄附に関して打診をいただき、寄附者の意向である香里ケ丘地域における建設候補地の選定と、法的に建設が可能なのかなど、庁内関係部署において検討を行ってまいりました。
そして、昨年7月3日に寄附者から正式に市に対して美術館と美術品の寄附の申し出を受けたことから、昨年7月17日に開催いたしました都市経営会議に諮り、寄附の申し出をお受けする方向で事務を進めることを確認いたしました。また、同日、寄附の申し出に関する対応方針として市長決裁を得ました。
市において方針が確定したことから、これも昨年7月22日の市議会総務委員協議会におきまして寄附の申し出に関する報告を行ったものでございます。
◯手塚隆寛議員先日の毎日放送の「VOICE」の報道で、寄附者は、美術品の寄贈だけでは枚方市が受け取らないだろうから、美術館の寄贈も考えたと言っていました。
市長の責任で決められたことはわかりました。
改めて、なぜ香里ケ丘中央公園でなければならないのか、理由をお尋ねします。
◯地域振興部長香里ケ丘中央公園は、有効面積も広く、緑が多い閑静な場所で、近隣に香里ケ丘図書館やリニューアルされた商業店舗があることから、建設にふさわしい場所として、市として選定いたしました。
なお、寄附者からは、香里ケ丘地域に自然のすばらしさを感じられる美術館を建設し、市に寄附することで枚方の文化芸術の発展に貢献したいと、美術館建物と所蔵美術品の寄附の申し出がございました。
なお、テレビ放送の内容につきましては、取材されたうちの一部が放送されたものととらえております。
◯手塚隆寛議員市場調査や地元の方々の御意見も聞かずに香里ケ丘中央公園に決められたことは問題だと思います。住民軽視です。香里ケ丘中央公園に単体で美術館を建設することは、総合文化施設に併設することと比べてどのようなメリットやデメリットがあるのか、検討されましたか。
総務常任委員会での賛成討論の中で、前田議員は、総合文化施設に併設する方がすぐれているとおっしゃっています。交通の便利さ、より多くの来館者が望めること、管理運営経費も単体施設よりも節減が望めること。明らかに総合文化施設の方がすぐれていると考えますが、どちらがすぐれているとお考えですか。お尋ねします。
◯地域振興部長一般的に、美術館の立地は、中心市街地型と郊外型の大きく2つに区分できるもので、それぞれによい面があるととらえております。
今回、寄附を受ける美術館は郊外型であり、美術鑑賞と公園の緑の中での散歩という2つの側面から、来館者がゆったりとした気分で美術に触れられることが特色の一つであると考えております。
◯手塚隆寛議員私の質問に正面からお答えいただいていないことは残念です。
今回の美術館建設後、枚方市が寄贈を受けて管理運営をします。建物を現物で寄贈いただくのではなく、お金で寄附を受けて、枚方市の責任で美術館を建設する方が、将来の使い勝手も含め、さらには議会の監視や市民の意見を反映させる意味でもベターだと考えます。
そのような提案を寄贈者に行ったのか、また、寄贈者の意向はどうだったのか、お尋ねします。
◯地域振興部長総合文化施設内での建設についても打診したところですが、寄附者の思いに、香里ケ丘地域において緑に囲まれた美術館を建設し、建物を市へ寄附したいという強い御意向がありましたので、本市としてもこれを尊重したものでございます。
◯手塚隆寛議員美術館を建設するのに、民間が建設するのと、枚方市が建設するのとでは、手続的にはどのような違いがあるのか、どちらが早く建設できるのか、お尋ねします。
枚方市の責任で建設するなら、事前に地元へ説明しなければならないと思いますが、いかがでしょうか。また、議会への経過報告、パブリックコメントなども必要だと思いますが、民間だから要らないということなのか、お伺いします。
◯地域振興部長今回の美術館の建設において比較いたしますと、本市の事業の場合は、一般的に事業計画の段階から、地元等への周知や議会への報告、パブリックコメント等について、必要に応じ実施することになりますので、こうした点については、一定の期間を要するものと考えております。
なお、今回の美術館建物の寄附につきましては、条件付きの寄附であったことから、議会の議決を受けた後に地域住民や市民の皆様に説明させていただいたもので、今後は、美術館整備の進捗に合わせて、適宜、周知、説明を行ってまいります。
また、手続的に双方とも都市公園法を初め、建築基準法や枚方市開発事業等の手続等に関する条例等の手続が必要となり、大きな違いはなく、一概にどちらが早いとは言えないと考えております。
◯手塚隆寛議員私は、早期開設に向けて、住民説明やパブリックコメントなどの手続を簡略化するために、民間任せの建物建設や枚方市所有の公園への建設が行われたのではないかという疑いを禁じ得ません。市民軽視です。
3月議会で、市長は、美術館での年間7,000万円近い税金の持ち出しの経費を生み出すために、生涯学習市民センターと図書館の管理運営を一体化して指定管理者制度を導入すると言われました。本当に、これで7,000万円が生み出せるとお考えなのか、お尋ねします。
◯地域振興部長美術館の維持管理に関する経費につきましては、現在検討中である生涯学習施設と図書館の複合施設への指定管理者制度導入や、市民ギャラリーや御殿山生涯学習美術センターなどの美術事業全般の整理、統合も含めまして、本市全体の行政改革の推進の中で、その財源確保に取り組んでまいります。
◯手塚隆寛議員7,000万円を生み出すためには、市全体の大きな行政改革が必要であるということはわかりました。安易に税金の持ち出しを認めてはならない金額です。
香里ケ丘図書館は築40年、できるだけ早いリニューアルを検討するということも言われていました。香里ケ丘図書館の建て替えを早めて、集会所、図書館、美術館を一体とした複合施設として図書館、集会所の場所に建設すれば、公園の緑や住民の憩いの場所を奪うこともなく、香里ケ丘地区に美術館を建設することができるとお考えの住民の方もおられるわけであります。
総合文化施設との併設、香里ケ丘図書館との併設なども含めて再検討すべきだと考えますが、見解をお伺いします。
◯地域振興部長先ほども申し上げましたとおり、今回は、寄附者から香里ケ丘地域において緑に囲まれた美術館の寄附の申し出を受け、市では、その意向を踏まえまして、候補地として香里ケ丘中央公園を選定した上で、建物の寄附収受について市議会にお諮りし、3月26日に御可決いただいたものでございます。
香里ケ丘図書館のリニューアル後は、美術館と一体的な管理運営を行うことにより、維持管理経費を効率化できるよう、教育委員会とも協議してまいります。
◯手塚隆寛議員寄附者の意向は聞きますが、市民のさまざまな提案は聞かない、このような形はおかしいと思います。
地元の方々の御意見が全くまとまっていないかもしれません。だから、美術館の建設を急ぐ必要はないわけです。美術館の受け入れ、早期の建設ありきで、民間の寄附だから市民への説明を後回しにした。肝心な、市民とともに造る、このような基本的な視点が抜け落ちているのではないでしょうか。
申し出からわずか2年で開館など、余りにも拙速です。自然を破壊し、長年にわたって多額の税金を持ち出し、将来にツケを残してはなりません。市民の皆さんに愛される美術館とするためにはどのような美術館が枚方市に必要か、どこの場所に造るのがよいのか、市民の皆さんとともに共同で考える必要があります。
市民の皆さんを含めた審議会を作って、今回の美術館については、白紙に戻すことも含めて慎重な審議を行うべきだと考えますが、市長の見解を伺います。
◯竹内 脩市長説明会や要望書を通じまして、地域の皆様や市民の皆様からさまざまな声が寄せられていることにつきましては、十分承知しているところでございます。
私としましては、寄附を受ける美術館は再生が進む香里ケ丘地域のシンボルとなるものと考えておりまして、この整備によって香里ケ丘中央公園自体もさらにグレードアップでき、地元住民の皆さんにも必ずや喜んでいただけるものと思っております。
今後は、丁寧に情報提供を行い、中核市である枚方市にふさわしい文化芸術の一つの拠点として、市民の皆様、地域の皆様に親しまれる、魅力ある美術館を目指してまいる所存でございます。
◯手塚隆寛議員反対されている地元の皆さんも、美術館そのものに反対されているわけではありません。香里ケ丘中央公園への建設の再検討を要望され、香里ケ丘図書館との併設など、さまざまな提案をお持ちなわけであります。
今回の美術館の寄附の受け入れは、白紙に戻すことも含めて市民の皆さんとともに再検討することが、美術館のためにも、教育文化都市づくりのためにも必要だと私の意見を申し添えます。
◯堤 幸子議員総務常任委員会事件審査報告書(平成26年9月16日)ただいま議題となりました請願第8号 美術館についての再度の説明会に関する請願につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
本請願につきましては、お手元の請願文書表にありますように、・・・・・・・・・・・・、・・・・氏から提出されたものです。
それでは、請願文書表の請願要旨の欄を朗読することにより、本請願の趣旨説明とさせていただきます。
美術館の建設については、枚方市民全員にかかわる重要な問題にもかかわらず、十分な市民説明がなされていません。この間、市民説明会が開催されたものの、さまざまな情報が流れ、市民には不安と混乱が生じています。
全市民に対するわかりやすく丁寧な情報の開示と共有化が必要です。そのためにも、枚方市は、再度の説明会を市長参加のもと開催していただくよう求めます。
以上、簡単でございますが、請願趣旨の説明とさせていただきます。
議員各位におかれましては、どうか本請願の趣旨に御賛同賜りまして、満場一致で御採択いただきますようお願い申し上げます。
◯鷲見信文議長本件は、お手元に配付の請願文書表のとおり、所管の総務常任委員会に付託します。
5.美術館について
◯堤 幸子議員最後に、5.美術館についてです。
先日、美術館の建設に反対する市民の方が香里ケ丘中央公園で集会をしたいと考え、許可の申し出を行おうとしたところ、担当課で、工事が予定されている場所でもあり、反対の集会には許可が出せないという趣旨の話をされたと伺いました。
都市公園は公の施設であって、地方自治法で、正当な理由がない限り住民がこれを利用することを拒んではならず、また、住民の利用について不当な差別的取り扱いをしてはならないとされています。このことを正当な理由なく制約することは、憲法の保障する表現の自由及び集会の自由の不当な制限となり、決してあってはならないと初めに申し上げておきます。
さて、美術館については、建設を白紙に戻してほしいという市民の方が香里ケ丘中央公園で一日を過ごすといった状況が続いています。白紙撤回、再検討を求める署名も9,800筆を超えたと伺いました。これまでの説明の中でわかりにくい点を質問させていただきます。
説明会の際に、東南部分は協議中でした。どのような協議がされ、どのようになるのか、まだ説明はありません。どうなるのか、お伺いいたします。また、市民には説明されたのか、お伺いします。
◯地域振興部長次に、5.美術館について、お答えいたします。
説明会でも御説明申し上げましたが、寄附者は、美術館の東側と南東部分に庭園を予定されており、もみじや桜、ハナミズキなど、四季を感じる木々を植えることで、香里ケ丘中央公園の緑と調和し、人が見て、歩いて楽しむことができる空間を想定しておられます。
樹木の計画につきましては、寄附者の方で土木部公園課と協議を行い、区域ごとのコンセプトなど、一定の整理はなされておりますが、今後、植樹する木の種類などについては、現場で確認を行いながら進めていく予定となっております。
なお、樹木の伐採など、建設に伴う影響範囲につきましては、市ホームページに掲載し、周知を行っております。
◯堤 幸子議員次に、美術館について、2回目の質問をさせていただきます。
先ほどの御答弁で、東側と南東側に庭園ができること、区域ごとにコンセプトがあることなどを初めて伺いました。こういった点も説明不足だと思います。
美術館の敷地面積を約3,000平米として公園施設設置許可が出されていますが、美術館として管理する敷地が3,000平米なのでしょうか。また、剪定など、公園課が樹木の管理をする部分があるのでしょうか。お伺いいたします。
◯地域振興部長美術館の建設に係る敷地面積といたしましては2,980平方メートルでありますが、建物の入り口正面にある樹木や、駐車場と公園を区切る植え込みについては、美術館が剪定や樹木管理を行い、その他については、土木部公園課が担当する予定でございます。なお、管理範囲の詳細につきましては、調整を行ってまいります。
◯堤 幸子議員これから、この美術館という建物の管理と、そのほかの公園部分の管理について、範囲を調整していくということですけれども、この件についても、決まったらまた教えていただきたいと思います。
これまでの市の説明で、香里ケ丘図書館が建て替えられた後、美術館と一体管理をするということはお伺いしていますが、美術館の管理運営業務と図書館の管理運営業務では全く内容が違うと思います。一体管理は可能なのでしょうか。お伺いいたします。
◯地域振興部長香里ケ丘図書館と隣接する敷地に美術館を整備することから、将来的に美術館と香里ケ丘図書館の一体管理を目指すものでございます。
全国的には多様な複合施設がJV方式により運営されており、一体管理は可能であると考えておりますが、今後、美術館と図書館の管理運営業務の内容も踏まえ、図書館を管理する教育委員会と協議を進めていく考えでございます。
◯堤 幸子議員建物が別々で、管理運営業務の内容も違うものをわざわざ一体管理する必要があるのか、大変疑問です。運営費の削減のみが目的となるような手法をとるべきではないと思います。
市長が出席された7月24日の説明会では、「市政のあるべき姿について市民の方と話し合っていきたい」と言われました。この点について、市政のあるべき姿をどうお考えなのか、また、市民と話し合っていくとはどういうことなのか、お伺いいたします。
◯竹内 脩市長これまでも、私は、市民の皆さんの意見に耳を傾けて市政運営を行うことを基本スタンスとしてきたものでございまして、今後とも、そのスタンスを基本に市政運営に取り組んでまいりたい、こういう趣旨で申し上げたものでございます。
◯堤 幸子議員市民の意見に耳を傾けて市政運営を行う、そういったスタンスで取り組まれているということですが、市民への説明不足が原因で美術館整備に納得していない人がたくさんいます。間もなく、署名も1万筆になろうとしています。
先日は、カラーのきれいな準備ニュース、こういったものが配られましたが、(資料を示す)この中に「高齢者の運動に利用できる広場、大半の緑地は現状のままです」と書いてあります。「香里ケ丘中央公園はなくなるの?」という質問に対する回答として書いてあるんですけれども、例えば、毎朝ラジオ体操で高齢者の運動に利用されているのは、広場ではなく、まさに建設予定地です。この間、何度もあった、利用状況を見てほしいという市民の声にこたえていないのではないですか。市民感情を逆なでするようなことを、わざわざここに書く、こういった神経もよくわかりません。
今なお、美術館整備に納得できない、反対する市民もたくさんおられる現状について、市長はどのようにお考えになっているかをお聞きしたいと思います。
◯竹内 脩市長一部に美術館整備に反対する市民がおられますが、早期の美術館整備を望む地元の声も多数お聞きしているところであります。今後とも、きめ細かく正しい情報提供を行うことで、一人でも多くの市民に御理解いただけるよう努めてまいります。
◯堤 幸子議員正しい情報提供を行うということですが、市長は、この間、美術館整備に反対する市民の方が、議会で決定されても、どうして公園に毎日通っているのか、わかりますか。なぜ、ここまでして、公園に建設してほしくないと思うのか、考えられたことはありますか。香里団地に住んで、香里ケ丘中央公園とともに暮らしてきた方たちから思い出の地を奪ってしまうことになるということをわかってもらえないからです。
そこで暮らしや子育てをしてきた方たちにとっては、木々の成長と、子どもの成長や今までの暮らしが重なっているんです。公園の木を切るということは、そういった思い出すべてが目の前から消え去ることなんです。こういった思いを受け止めてはもらえませんか。
反対している住民も市民です。市民の意見に耳を傾けるスタンスで取り組むと言うのなら、この問題を白紙に戻して、もう一度検討し直すことを求め、質問を終わります。以上です。
5.寄附を受ける美術館について
◯大塚光央議員次に、寄附を受ける美術館について、お尋ねします。
まず初めに、最近発行されました地方紙において、一連の説明会において私が数々の発言をしたと誤解されるような記事の掲載がありましたが、私はこの場で一切発言しておりませんので、誤解のないようお含みおきくださいとお願いしておきます。
それでは、本題に入りますが、私も説明会に3回参加させていただきました。説明会参加者の皆さんからは、いろんな意見が出されました。市の説明会ですから、参加者の皆さんに理解していただくことが目的です。そのためには、丁寧に淡々と説明されることも大切ですが、枚方市行政の、美術館を当該地に開館し、市民文化の向上や地域の活性化に役立てると決断した思いが、強く、熱く伝わらなくてはなりません。そのことが少し弱かったと、私は物足りなさを感じました。
そこで、市長に、現在の、美術館に対する熱い思いをお聞かせいただきたいと思います。
◯竹内 脩市長寄附を受ける美術館について、改めて私の思いを述べよということでございます。
私自身、高校1年生のときに京都の美術館を訪れまして、大変大きな感動を覚えたことを今でも鮮明に記憶しております。私にとりましては、実はそのときがいわゆる美術館なるところに行った最初の体験でございます。
すぐれた美術作品をゆったりと鑑賞できる美術館というものは、本市の文化芸術の振興のために価値ある施設であり、また、子どもたちの情操教育に資する場でもあると思っております。そのような中で、心待ちにされている市民の方も多数いらっしゃるところであります。
また、今回の美術館の整備を契機といたしまして、老朽化しております図書館の建て替え、また香里ケ丘中央公園のリノベーションなどの課題に取り組むことで、香里ケ丘地域の再生を本市としても図っていきたい、このように強く思うところであります。
現在、そして未来に枚方で育つ子どもたちに美術館を通して感動を届けたい、それが私の思いであります。ここ枚方を文化の薫り豊かなまちにするため、そして、次の時代を担う子どもたちの無限の可能性を広げていくため、市民の皆さんと一緒に、後世に誇れるすばらしい美術館をつくっていきたい、このような思いを強くしているところであります。よろしくお願いいたします。
◯大塚光央議員寄附を受ける美術館について、再度質問いたします。
説明会が混乱した要因の一つに、議会の仕組みが十分理解されていないことが考えられます。最近、マスコミなどにより地方議員の在り方が報じられていることも背景にあるのかもしれませんが、二元代表制のもと議会で決めたことに対して不信感が高まっており、さらには、3月議会で議決された際に議員はだまされて賛成したとも説明会の場で言われています。本当に残念なことです。
残念な事態といいますか、しかし、私たち枚方市議会は、そんなことはないと言い切れるのではないでしょうか。当然のことながら、議員各位の思いで賛否は分かれますが、責任を持って判断され、議決されたものと認識しております。その根本的な仕組みが十分理解されなくて、説明会が混乱しているとも感じます。
このような経過も含めて、再度、市長の決意をお聞きいたします。
◯竹内 脩市長まず、冒頭、美術館の建設、寄附を巡り、混乱を生じているかのような印象を与え、議員の皆様にも大変御心配をおかけしていることにつきまして、おわび申し上げたいと思います。
さて、美術館の件でございますが、本件につきましては、昨年7月にそのようなお申し出がある旨を市議会に報告し、本年の3月議会で負担付きの寄附をお受けすることについて御承認いただきました。美術館運営という、今までにない事業に本市が取り組みますことから、市議会においてさまざまな御意見をいただいてまいりましたが、最終的に篤志家の御意思を肯定的に受け止めて、今後、本市の文化芸術活動の拡充につなげるべく、建設的な議論を進めるということで御可決いただいたものと理解しており、改めて感謝する次第でございます。
その後、市民、地域への説明会を開催してまいりましたが、地域住民の一部の方々から、白紙撤回という御要望をいただくこととなりました。そのような中で、私は、市長として、何としても前に進めたいという思いから、自ら出向きまして、美術館の必要性などについて、地域の方々に直接説明させていただきました。
しかしながら、現在も反対される方々が香里ケ丘中央公園に集まり、工事着工に反対の運動を続けておられる状況にございます。
他方で、早期の整備を期待しておられる方々の声も私のもとに届いており、こうした多くの市民の期待にきっちりとおこたえし、現状にとどまるだけでなく、本市発展の礎を一つ一つきっちりと積み上げていくことが私の使命であると考えております。
市長として、一日も早く解決できるように、今後ともきめ細かく正しい情報提供を行うことはもとより、一人でも多くの市民に御理解をいただけるよう、あらゆる方策を講じてまいる所存でございますので、議員の皆様におかれましては、引き続き御理解を賜りますよう心よりお願い申し上げまして、いま一度の私の決意とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
◯大塚光央議員それでは、最後に要望させていただきます。
私ごとで大変申し訳ないんですけれども、香里ケ丘中央公園の近くの第四中学校第1回卒業生でございます。中学時代にロバート・ケネディが香里団地保育所を訪問したこと、そして、暗殺されたとき、なぜかわかりませんけれども、自分自身、涙したことを覚えています。私にとっては、中学時代の原風景とも思っているわけです。今回の計画では、工事説明会でもあったように、美術館周辺の修景と香里ケ丘中央公園の環境を最大限に利用していると思います。
そこで、美術館を枚方市にとって、また、香里ケ丘地域にとってどう生かしていくのかといったビジョンを示すことも大切です。例えば、私も、枚方市駅からバスで、3年間通学していました。市駅からバスに乗り、美術館で鑑賞し、また昼食をとり、枚方公園、ひらパーへ行き、枚方宿、京街道を散策し、そして、枚方市駅へ、そんなガイドも考えられます。担当部署だけでなく、また、文化行政だけの位置付けではなく、枚方市のまちづくりの視点を持つことも大切ではないかと思います。
香里ケ丘の再生に向けて、中・長期の視点での新たなまちづくりの構想や、市長の思いでもありましたように文化芸術の視点や教育の視点も含めて、これからの戦略的運営、文化芸術から枚方らしさの発信につながるような政策展開を期待しています。
いろいろと申し上げましたが、最後に、今が一番大切な時期です。先ほど市長が述べられました思いが一方通行では成り立ちません。市民への発信が大切ではないでしょうか。ぜひ、この事業の実現のため、先ほど答弁されたように、あらゆる方策を講じ、熱い思いを持って全力投球されることを期待しまして、私の質問を終わります。ありがとうございます。
2.美術館建設について
◯手塚隆寛議員続いて、美術館建設について。
5月13日、6月15日、そして7月24日には市長も出席されて、美術館説明会が開催されました。時間が足らず、発言できなかった市民も多くおられました。説明に納得できていない市民も多くおられます。
説明会では、香里ケ丘中央公園を建設場所に決めるのに香里ケ丘南公園などの他の公園とも比較検討したと言われましたが、情報公開請求では、そのような資料はないとの報告が出ています。比較検討したのかどうか、お尋ねします。
比較検討したのなら、どこでどのような検討をしたのか、その内容について、比較検討していないのであれば、その理由について、お尋ねします。
◯地域振興部長まず初めに、2.美術館建設について、お答えいたします。
美術館の建設場所につきましては、香里ケ丘地域において自然の持つすばらしさを再認識できる美術館を建設したいという寄附者の意向も踏まえ、面積が比較的広く、緑が多い閑静な場所であり、近隣には香里ケ丘図書館やリニューアルされた商業店舗もあり、一定の集客や周辺地域へのにぎわいの創出が期待できることから、香里ケ丘中央公園を建設予定地としたものでございます。
香里ケ丘南公園につきましては、起伏も多く、施設を建設するための有効面積が少ないことから、候補地とはなりませんでした。そのため、比較した資料等はございません。
◯手塚隆寛議員続いて、美術館建設について、質問します。
美術館建設の話が出てから決める過程で、市長は、香里ケ丘中央公園の該当場所に行った上で判断されたのかどうか、お尋ねします。行かれなかったのであれば、何を基準に判断されたのか、お尋ねします。
◯竹内 脩市長香里ケ丘中央公園につきましては、今回の美術館の寄贈のお話をいただく前におきましても何度か訪れておりまして、一定、全体としての把握はしておりました。
その上で、今回、候補地の選定につきまして改めて詳細な報告を受け、香里ケ丘中央公園の当該場所が建設予定地として適地である、このように判断した次第でございます。
◯手塚隆寛議員早朝のラジオ体操、木陰での読書、犬の散歩など、地元の皆さんの御利用状況などは十分に把握されていなかったのではないかと私は考えています。
本来であれば、決める前に、現地にもう一度足を運ぶ必要があったのではないでしょうか。地元の皆さんのお話を聞くなどの丁寧な対応が必要だったと思っています。
場所の決定に、総合文化施設への美術館建設または香里ケ丘図書館との併設などを検討されたのでしょうか。お伺いします。
◯地域振興部長美術館の建設場所につきましては、先ほど申し上げましたとおり、寄附者の意向も踏まえて選定を行ったものであり、市民の文化芸術活動の盛んな本市にとって、美術館は文化芸術の振興を図る上で価値あるものと判断し、市として建物の寄附を受けることとしたものでございます。建物の寄附ということから、香里ケ丘図書館との併設の検討は行っておりません。
◯手塚隆寛議員慎重な対応を求めている市民も、美術館そのものに反対しているのではありません。この場所は考え直してほしいと言われているのです。
朝日新聞では「言葉を尽くして説明しているが、聞く耳を持ってもらえない」、読売テレビでは「もう十分に時間をかけたと思うけどね」など、市長の発言が報道されています。市長は、このような話を本当にされたのでしょうか。お伺いします。
◯竹内 脩市長取材の際には、これまで本市が行ってまいりました美術館説明会等の経過につきまして、いろいろと御説明を申し上げましたが、新聞、テレビでは、私の発言の一部が取り上げられ、私の意図した趣旨が十分に伝わらなかったところもあるんではないかなと、このように考えております。
私としては、市政運営の基本であります多様な価値観を尊重し、真摯な気持ちで接していくという考え方を持ちまして、今回の議案についても発言を行ってきたところでございます。
◯手塚隆寛議員市民は聞く耳を持たないととられるような発言がやはりあったのではないかと思っています。計画の見直しや再検討を言われる市民は、まだ説明が不十分だ、納得いかないと思われており、言葉を尽くして説明したとの市長の認識とは全く違っています。聞く耳を持たないとの言葉、そっくり市長にお返しすると怒っておられる市民も多数おられます。なぜ市民が再検討や白紙撤回を求められているのか、市長の見解をお尋ねします。
◯竹内 脩市長美術館の建物寄附を受けることに関しましては、これまでから丁寧に説明を行ってまいりましたことから、多くの市民の皆さんの御理解をいただいたものと考えております。しかし、現時点においても美術館の建設に反対されている一部の住民がおられることも認識しておりまして、引き続き、一人でも多くの市民に美術館整備に対する御理解をいただけるよう、今後とも、きめ細かく、正しい情報提供に努めてまいります。
◯手塚隆寛議員香里ケ丘中央公園では、連日、数十名の市民が工事強行を心配して、朝から夕方まで集まっておられます。ここに来られる方々のほとんどは地元の方で、年齢層を超えて、子連れの若いお母さんから高齢の方までおられます。
9月20日には約160名の市民が白紙撤回、見直しを求める市民の集いを開催されました。地元自治会の署名も既に1万筆を超えています。公園の緑を壊すことを許せば、将来、子どもたちから、あのとき、お母さんは何をしていたのかと言われるかもしれない、子どもたちのためにも公園の緑を守りたいと言っておられる方もおられます。
公園課と竹中工務店の調査では、約150本の木が切られ、残るのは50本。当初の説明をはるかに超えた多数の木が切られます。事実上、あの場所の緑がなくなるわけであります。
また、楠葉、長尾などを初め、建設予定地から離れたところの市民には、香里ケ丘中央公園に美術館が造られようとしていることを知らない方もおられます。このことからも、言葉を尽くして説明したとは言い切れないと思っています。
8月19日の工事説明会の様子はテレビでも放映されましたが、騒然とした状況でした。このような状態で工事説明会を完了したとは言えません。さらなる説明会の継続を求める市民の要望は、請願も含めて数多く、今でも出されています。十分に説明したとの発想が市民の不信を増幅していると思います。
先日の総務常任委員会で、副市長は、一人でも多くの市民に御理解をいただけるよう、あらゆる方策を講じていくと言われましたが、具体的にはどのようなことを考えておられるのでしょうか。なぜ、請願にある、市長の出席による再度の市民説明会ができないのか、副市長にお尋ねします。
◯奥野 章副市長市民の皆さんへの情報発信の取り組みといたしまして、先日より市役所別館と南部生涯学習市民センターに、美術館のイメージがわかりやすく伝わるよう、模型やイメージパース、そして美術館準備ニュースを設置したコーナーを開設したところでございます。今後、他の施設につきましても、イメージパースの展示を順次行ってまいります。
また、『広報ひらかた』10月号での美術館特集の掲載や、ケーブルテレビでの市政情報番組による周知のほか、美術施設利用者との懇談会での説明、地元4校区コミュニティ協議会の協力による地元自治会代表者への説明などを予定しており、今後も、引き続き、市民の皆さんの御理解を得られるよう、さまざまな方策を講じてまいりたいと考えております。
◯手塚隆寛議員美術館準備ニュースに覚書のことが報告されていないことは、丁寧な説明ではないのではないかと私は考えています。市長が出席した市民説明会の開催が予定されないのは、不十分だと言わざるを得ません。美術館問題を前に進めるには、市長が市民の前に出て、誠実に、丁寧に対話することしかないと私は思います。市長は、テレビ放送で、集客などの展望については、具体的なところまでは言えない状況、これが正直なところと言っておられますが、これでどうして香里ケ丘地域の活性化に役立つなどと言い切れるのでしょうか。
新たな試算では、持ち出しは年5,900万円に圧縮したとのことですが、これでも30年間の単純計算では17億7,000万円の持ち出しです。美術館で黒字にせよとは言いませんが、これでも多額の持ち出しですから、将来に大きなツケを残します。非常に心配です。
指定管理者制度の導入は再来年の4月と言われています。香里ケ丘図書館のリニューアルまたは建て替えはいつごろを考えておられるのか、市長にお尋ねします。
◯竹内 脩市長先般のテレビ放送におきます私の発言でございますが、具体的な展示会、美術展の内容についての質問がありましたので、そのようにお答えしたものでございます。
美術館開館後の事業運営につきましては、去る8月の総務委員協議会におきまして、企画展などの具体的なイメージ案をお示しさせていただいているところであります。今後、作品借用の交渉等を進める中で、具体的な展覧会の内容等を決定いたしまして、発表してまいりたいと考えております。
集客の見通しにつきましては、今後の企画によるところが大きいと考えておりまして、私としては、市民の皆さんの鑑賞に対する積極的な提案を期待しているところでございます。
老朽化している香里ケ丘図書館につきましては、香里ケ丘地域の一体的なまちづくりの観点から、美術館の整備を契機に、建て替えに取り組んでまいる所存でございます。
◯手塚隆寛議員美術館は、本来、当初計画どおり総合文化施設に造るのが望ましいと考えますが、どうしても香里ケ丘地域というのであれば、香里ケ丘図書館との合築ならば、公園の緑も壊さないので、市民との対話も進むと考えます。
イレギュラーな状態を戻し、最初に戻って、市民とともに、もちろん・・様にも入っていただいて、議論し、どこにどのような美術館を造るのか、再度検討すべきだと思います。今、市長の英断が必要ではないかと意見を述べておきます。
◯桝田義則総務常任委員長ただいま一括議題となりました請願第…(中略)…及び請願第8号 美術館についての再度の説明会に関する請願について、総務常任委員会における審査の概要を報告いたします。
本委員会は、去る9月16日に会議を開き、請願紹介議員及び副市長以下関係者の出席を求め、また、請願者御本人からも御意見をお聞きし、慎重に審査を行いました。
その結果、いずれも起立少数で不採択とすべきものとなりました。
なお、委員会における質疑項目、委員間討議を行った場合についてはその項目及び討論につきましては、お手元にお配りしております委員長報告参考資料にまとめておりますので、御参照いただきますようお願いいたします。
審査の概要としては以上でございますが、最後に一言申し上げます。
今回の請願審査においては、再三にわたって注意したにもかかわらず、一部の傍聴者の方が不適切な発言を行い、また、拍手によって賛意を表明するなど、自分たちと反対の意見を封じ込めるかのような言動をとられたことは、大変遺憾です。
民主主義においては、たとえ自分と反対の意見であっても、耳を傾ける姿勢が必要です。今後は、節度ある態度での傍聴を強く望みたいと思います。
中でも、委員会の休憩中とはいえ、私たち総務常任委員を誹謗中傷するような発言が行われたことは、決して見過ごすわけにはいきません。
私どもも、即座に対応できなかったことは反省しなければなりませんが、その後、議長に申し入れを行い、今後の対応について、正副議長と各委員会の正副委員長による協議の場を設けていただきました。
その中で確認されたとおり、万が一、こうした事象が再び起こった場合には、その場で直ちに対応に当たるなど、私も含め、本市議会として毅然とした態度で臨むことを最後に申し上げ、委員長報告とさせていただきます。
◯石村淳子議員ただいま一括議題とされました請願第8号 美術館についての再度の説明会に関する請願について、日本共産党議員団を代表し、賛成の立場から討論を行います。
本請願は、美術館建設について市民に十分な説明がなされていない中で、市民の中に不安と混乱が生じており、丁寧な情報開示と市長参加の説明会を再度開催してほしいというものであり、市民として当然の請願内容であります。
美術館建設についての説明会は、市長参加のものも含め、4回開催していますが、そのどれをとっても極めて一方通行であり、市民の声を十分受け止めたとは言えません。市長は、一人でも多くの方の理解を得る努力をすると述べられました。それならば、なぜ再度の市民説明会を開く努力をされないのでしょうか。
総務常任委員会の質疑の中でも、再度の説明会を開くつもりはないと市の答弁がありました。その答弁を聞いた市民の皆さんは、本当に落胆し、市民の声を聞く姿勢のない市の対応に腹立たしい思いだったのではないでしょうか。
市長は、反対は一部の人間だとおっしゃいました。1万筆を超える署名の重みを本当に一部だと切り捨てていいのでしょうか。香里ケ丘中央公園の森で遊び、幼少期を過ごしてきた人はたくさんおられます。木陰で本を読んだり、ベビーカーで子どもを連れ、友達とおしゃべりをしたり、毎日の体操や運動、こうした日々の生活の中でしっかりと根付き、住民の憩いの場所として育まれてきたものです。
市民が大切にしてきたこの公園の木々が150本も伐採されるという美術館建設計画を聞き、緑の中で感性豊かに暮らしてきた市民の皆さんが驚くのは当然であります。夜も寝られないほどの苦痛を感じる方もおられます。そんなお一人お一人の訴えに、市長はもっと真摯に耳を傾けるべきです。
美術館整備について、この間、我が議員団は何度も質疑をしてきましたが、美術館の内容だけではなく、質疑することによってさまざまな情報が明らかになるということが何度もありました。それでも納得できないことがあるのですから、市民の皆さんはなおさら情報が入らず、困惑するのは当然ではないでしょうか。
広報やケーブルテレビなどで市民周知すると言いますが、一方的に建設計画を周知するのではなく、広く市民説明会を開き、もっと丁寧に説明すべきです。
今回の美術館建設は、市長が進めてきた以上、最後まで市長自らが説明責任を果たすべきだと申し上げ、賛成討論といたします。
◯鷲見信文議長次に、請願第8号を起立により採決します。
本請願は、採択と決することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
◯鷲見信文議長起立少数です。
よって本請願は、不採択と決しました。
◯地域振興部長ただいま上程いただきました議案第26号 枚方市立美術館条例の制定について、提案理由の御説明を申し上げます。
議案書の297ページをお開き願います。
寄附を受ける美術館の運営につきましては、美術館専門調査検討員等の専門家の御意見を参考に、協議を重ねてまいりました。
このたび、美術館の整備につきまして、一定の方向性を取りまとめましたので、美術館の名称や位置等に関しまして、市民周知を図るため、枚方市立美術館条例を制定するにつき、地方自治法第96条第1項第1号の規定により議会の議決をお願いするものでございます。
それでは、主な内容につきまして、御説明を申し上げます。
議案書の298ページをお開き願います。
第1条は、美術館の設置の目的と名称について規定するものでございます。
美術館につきましては「広く市民に美術鑑賞の場を提供し、もって市民の文化芸術活動の振興に寄与するため」設置するもので、名称については「枚方市立美術館」とするものでございます。
第2条は、美術館の設置場所を枚方市香里ケ丘4丁目1番とするものでございます。
なお、附則としまして、条例の施行期日につきましては、「公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する」と規定するものでございます。
以上、議案第26号 枚方市立美術館条例の制定についての提案理由の説明とさせていただきます。よろしく御審議の上、御可決いただきますようお願い申し上げます。
◯八尾善之議員ただいま上程されました議案第26号 枚方市立美術館条例の制定について、質問いたします。
民主市民議員団として、6月議会における補正予算の審議において、美術館については、説明会が開催されたにもかかわらず、いまだに近隣住民を初めとする市民の皆様の十分な御理解が得られていないこと、年間約6,500万円から7,500万円になる維持管理経費の内訳や具体的な縮減策の詳細が明確に示されていないことを問題点として挙げさせていただき、その点について解決されるまで美術館に関する補正予算を執行しないことを条件に賛成させていただきました。そのことなども踏まえて、4点質問いたします。
まず最初に、この間の市民の方々への周知状況、維持管理経費の内訳や具体的な縮減策について、お伺いいたします。
2点目に、既に美術館に係る補正予算について執行しているのであれば、現時点での執行状況について、お伺いいたします。
3点目に、今回、美術館設置条例を提案しておられますが、そもそも設置条例が制定される前に工事を実施してもよいのでしょうか。また、公園施設設置許可や建築確認申請など、法的に問題はないか、お伺いいたします。
最後、4点目に、市長は、テレビのインタビューの中で、事業運営について、具体的なところまでは言えない状況と言っておられますが、8月の総務委員協議会において示された資料の中では、主催事業イメージ案や年間展示イメージなど、かなり具体的な記述があります。インタビューはいつの時点で撮影されたものなのか、お伺いいたします。
◯地域振興部長6月議会終了後からの状況といたしましては、7月24日には、市長出席のもと、再度の美術館整備についての説明会を開催し、8月19日には、工事説明会を開催して、安全計画などについて周知を図っております。
このほかにも、市職員が地域に出向いての説明や、美術館建設に反対される方々に対しては、要望書の受け付けや回答の際に、時間をかけて個別の説明を行っております。こうした説明のほかにも、美術館の整備の進捗に合わせてタイムリーに情報提供ができる市のホームページを活用し、周知を図ってまいりました。
次に、維持管理経費につきましては、指定管理者制度導入後の現時点での推計額になりますが、収入の内訳といたしまして、入館料が530万円、企画展予算組み替え分が200万円、展覧会図書販売や企業等の協賛金、使用料などで420万円、市の一般財源として5,900万円としております。また、支出の内訳につきましては、人件費といたしまして3,450万円、企画展などの事業費として1,800万円、光熱水費や各種委託料などの管理費として1,800万円をそれぞれ見込んでおります。
具体的な維持管理経費の縮減策といたしましては、清掃や各設備の保守点検などに係る経費や光熱水費について精査するとともに、指定管理者制度を導入することによる人件費の縮減についても検討を行い、当初想定していた運営費と比較して約1,000万円の減額を見込んでおります。
6月議会の補正予算可決以降の予算執行につきましては、美術館専門調査検討員の方々への報償金として5万7,000円、企画展開催に向けた資料代として5,200円を執行しております。
設置条例と美術館の建設工事との関係についてでありますが、今回の美術館の整備につきましては、市として建物の寄附を受けることを正式に了承した上で、寄附者において美術館を建設いただき、竣工後に市が収受するもので、美術館設置条例の制定に基づき、建設工事に着手するものではなく、地方自治法においても制定時期についての明確な規定はございません。
なお、今回の設置条例につきましては、美術館の名称や場所等について周知を図っていく必要があることから、今議会におきまして議案を提出させていただいているところでございます。
公園施設設置許可につきましては、8月22日から翌年7月31日の間で許可しており、この許可期間において工事を行っていただくものでございます。
なお、本工事につきましては、建築確認後に着手されることとなっております。
市長のインタビューにつきましては、8月27日の市議会総務委員協議会の最中に行われ、約1時間にわたる取材のうちの一部が放映されたものであり、企画展につきましては、今後、作品の借用の交渉等を進める中で、具体的に展覧会の内容を決定し、発表していくという趣旨で発言したものでございます。
◯八尾善之議員ただいまの答弁を受けまして、再度、3点質疑させていただきます。
公園施設設置許可については、法制上問題がないことは一定理解いたしましたが、果たして、すべてを民間が行う、同じような法的に適合する建築物を公園内に設置しようとしたとき、近隣の市民の方々の意見を聞かずに行政として許可を出されるのか、疑問に思います。
市長は、日ごろより、市民に優しい、開かれた市政を築いていくと言っておられますが、本来ならば、まず近隣の方に御理解いただいてから、行政判断がなされると思います。なぜ、今回の美術館建設に対しては、そのような市民感情に配慮されることなく、許可を出されたのか、お伺いいたします。
2点目に、維持管理経費のうち、事業費は1,800万円ということですが、この事業費で、市民の方に喜んで来ていただける、何度も足をお運びいただけるような企画展を本当に実施できるのか、疑問でなりません。枚方市と同規模の美術施設であります東大阪市民美術センターや芦屋市立美術博物館に比べても少ない状況にあります。まだまだ市民の方よりさまざまな御意見が出ていて、今後の事業費の増額を考えていく状況にある中、十分な事業費が確保できず、魅力的な美術館の運営を行う上で、悪循環に陥るのではないでしょうか。
先ほどの答弁にあったように、そういったことが原因で、入館料や協賛金を推計どおり確保できるのか、本当に危惧するところでありますので、枚方市の見解について、お伺いしたいと思います。
最後、3点目に、先日、大塚議員の質問で、市長は、一人でも多くの市民に御理解いただけるようあらゆる方策を講じていくと言われましたが、具体的には今後どのようなことを行おうと考えておられるのか、お伺いいたします。
◯地域振興部長事業費につきましては、同規模施設の予算を参考に積算いたしております。今後、市民の皆さんの美術館に対する反響や期待感、ニーズ等につきまして敏感に把握し、柔軟な発想で魅力的な企画展を開催することにより、集客を図ってまいりたいと考えております。また、美術館の予算確保に向けても取り組んでまいります。
◯土木部長次に、公園施設設置許可について、お答えいたします。
今回の公園施設設置許可につきましては、都市公園法第5条第2項に基づき、美術館が本公園の機能の増進に資するものと認められることから、許可したものでございます。
香里ケ丘中央公園は、開設後、半世紀が過ぎる中で、土がやせ、木が老いるなど、公園機能の低下を招いております。そのような中で、美術館の建設は、公園をリニューアルさせ、機能の増進に資することのできるよい機会であり、また、周辺地域のにぎわいとともに、まちの再生に大きく期待が持てると判断したものでございます。
なお、負担付き寄附という手続におきまして、通常の進め方からすれば異なった対応とはなっておりますが、担当部署により、さまざまな事業の説明が行われていることにつきましては認識しております。
◯竹内 脩市長あらゆる方策を講じ、市民の皆様方に理解を求めるべく努力するという件でございますが、本件につきましては、先日より、市役所別館と南部生涯学習市民センターに、美術館のイメージがわかりやすく伝わるよう、模型やイメージパース、美術館準備ニュースを設置したコーナーを開設いたしますとともに、今後も他の施設へのイメージパースの展示を順次行ってまいりたいと考えております。
また、『広報ひらかた』10月号での美術館特集の掲載、また、ケーブルテレビでの市政情報番組による周知のほか、地元4校区コミュニティ協議会の御協力による地元自治会代表者への説明なども予定しておりまして、情報発信の強化に努めてまいります。
なお、これとあわせまして、反対されている地元住民との話し合いの場も設け、整備への御理解を改めて求めたいと考えております。
◯八尾善之議員それでは、最後に、再度、市長に2点質問させていただきます。
市長は、ただいま、情報発信の強化に努めるということでしたが、美術館の建設に反対する声は日々拡大しており、詳細な情報を知れば知るほど反対する声が増えているように感じます。現状のままでは、収束の方向に向かわないのではないでしょうか。
公園施設設置許可についても、通常の市政の進め方からすれば異なった対応となったため、多くの方々が不信感を抱いておられると思います。市長は、この現状をどのように感じ、また、この現状の原因がどこにあると思われるのか、お伺いいたします。
また、先日の手塚議員の質問に対し、市長は、新聞やテレビでは私の発言の一部が取り上げられ、私の意図した趣旨が十分に伝わらなかったのではないかと考えていると答弁しておられますが、テレビ取材などでは、発言が一部切り取られたり、短縮されたりすることは往々にしてあることだと思います。また、インタビューの受け答えの際の態度も、真剣味に欠けるような印象を受けました。市長におかれましては、今後、取材などで発言する際は、十分にお気を付けいただきたい旨、要望いたします。
また、この報道により、市民に不信感を抱かせた結果について、市長はどのように思われているかもお聞かせいただきまして、私の質問を終わります。
◯竹内 脩市長美術館の寄附を受け、整備を図ることにつきましては、市が建設、整備する美術館ではなかったことから、いわゆる通常の市民周知、地元周知を図る手続が遅れ、その結果として不信感を抱かせてしまったことにつきましては、誠に申し訳なく思っております。
この間、その不信感を何とかぬぐい取りたい、このような思いから、幾度となく説明会なり、話し合いの機会を持ち、私自身も出席して、美術館に対する思いも含め、市民の皆さんにお伝えさせていただいたところでございます。
先般のインタビューの件につきましては、取材の際に、これまで市が行ってきた美術館説明会等の経過について、いろいろと御説明申し上げましたが、発言の一部が取り上げられ、私の意図するところが十分伝わらなかったことにつきましては、大変残念に思っております。私としましては、市政の運営の基本である、多様な価値観を尊重し、真摯な気持ちで接していくという考えを持ちまして、発言を行ってきたつもりでございます。
◯清水 薫議員ただいま上程されております枚方市立美術館条例の制定について、質疑を行います。
先日の総務常任委員会で、我が会派の岩本議員が、あらゆる方策を通じて市民の理解を得ていくことが重要であり、ありのまま、正確な情報をしっかりと伝えていく必要があると要望させていただきました。
しかしながら、美術館準備ニュースや『広報ひらかた』10月号を見ていましても、寄附者と市長が交わした覚書のことが説明されていませんし、減価償却の積算方法を定めていないことについても触れられていない状況です。まずは、こうした点について、市としての見解をお聞きしたいと思います。
次に、運営経費についてです。
平成26年2月の総務委員協議会の資料では6,500万円から7,500万円としていましたが、8月に開催された総務委員協議会では支出総額が7,050万円となっています。運営費については、精査されたということですが、当初から変わっていないと思います。いかがでしょうか。この点についてもお聞きいたします。
次に、東部や北部にお住まいの市民の方が美術館を訪れるには、枚方市からバスに乗り換えなくてはなりません。
そうであるならば、京都や大阪の美術館に行くのではないでしょうか。香里ケ丘でなく、総合文化施設の整備地に建設するのであれば、来館者への不便はないと思います。香里ケ丘地域への交通アクセスの不便さをどう解消していくのか、お尋ねしたいと思います。
次に、この間において、美術館の説明会にも参加していますが、庭園については、説明があいまいなまま現在に至っていると思います。
庭園の将来的なしつらえについては、どのようになるのでしょうか。また、庭園の維持管理費については、どうなっているのでしょうか。これもお聞きしたいと思います。
次に、市立美術館なのに、まとまったコレクションがなく、特色がないのではないかと思います。そのため、企画展を行うということですが、市の美術館として、果たしてそれでよいと考えるのか、御見解をお聞きいたします。
次に、一般質問での市長答弁では、現時点においても美術館に反対されている一部の住民がおられるとの発言がありました。
美術館の整備に反対する署名が1万人以上も集まっていると聞いています。この署名については、非常に重く受け止めなければならないと思いますが、見解をお聞きいたします。
最後に、枚方市立美術館条例を上程されていますが、今やらなければいけないのは、市民の声を聞きながら、中身を検討するということです。
8月19日の読売新聞に美術館の記事がありましたが、北海道大学の佐々木教授のコメントに、「運営に苦しむ公立美術館が多い中、成功しているのは市民との距離が近い美術館。オープンする前に外部委員会を設け、美術館の構想を市民と共に練ることが大事だ」とあります。本市においても、市民も参加した外部委員会を設け、そこでじっくりと検討を重ねてから条例を提出すべきと考えますが、見解をお尋ねいたします。
◯地域振興部長まず、1点目の覚書などの周知についてであります。
既に市のホームページでは掲載しておりますが、美術館準備ニュースや『広報ひらかた』につきましては、紙面に限りがあることから、特に市民の方から御質問の多い内容を中心に編集させていただいたものでございます。今後、準備ニュースの続編を発行するなど、より多くの情報発信に努めてまいります。
2点目の維持管理運営経費につきましては、昨年度の総務常任委員会で支出は7,400万円、収入は500万円を想定していることをお示しいたしましたが、8月の総務委員協議会では運営費を精査し、現時点において指定管理者制度導入後の経費として、支出が7,050万円、収入が1,150万円とお示しいたしました。
清掃や各設備の保守点検などに係る経費や光熱水費について精査するとともに、指定管理者制度を導入することによる人件費の縮減についても検討を行い、当初想定していた新たに発生する市の負担額6,900万円と比較して、約1,000万円の減額を見込んでおります。
3点目の美術館の立地ですが、美術館につきましては、中心市街地型と郊外型の大きく2つに区分できるもので、それぞれによい面があるととらえており、今回の美術館については郊外型に当たります。香里ケ丘地域は、バス路線が充実しており、バスで訪ねる美術館など、ポスターやチラシなどで交通アクセスを紹介してまいります。
4点目の庭園についてですが、人が見て、歩いて、楽しんでいただけるよう、もみじや桜、ハナミズキなど、四季を感じる木々を植えるなど、一般の方がイメージされるいわゆる庭園ではなく、香里ケ丘中央公園の緑と調和した植栽計画とされております。
また、庭園は、一部の樹木を除き、土木部において公園と一体的に維持管理する予定で、維持管理費は増加することはございません。
5点目のコレクションについてですが、市所蔵作品につきましては、これまでも560点ほど所蔵しており、今回寄贈を受ける80点と合わせまして、例えば、大阪美術学校や郷土ゆかりの美術家シリーズなど、テーマを設定し、順次公開していきたいと考えております。
また、アート・ソムリエやジュニア・キュレーターが企画し、解説を作成していただくなど、市民参加で所蔵作品の活用を図ってまいりたいと考えております。
さらに、長期的な視点で学芸員が所蔵作品の調査、研究を行い、体系化を進め、各種研究会の開催などで所蔵作品の再評価にも努めてまいります。
次に、6点目の市民の声についてですが、美術館整備に反対する署名をいただいている一方で、美術館の建設を望む声も多数お聞きいたしております。
反対されている一部の市民の中には、美術館整備の内容を正しく理解されていない方もおられることから、今後も、きめ細かく、正しく情報提供を行い、一人でも多くの市民の御理解を得られるよう努めてまいります。
最後に、条例の提案時期についてですが、美術館の内容につきましては、特に企画展の実現可能性を具体的に検討するため、外部の専門家であります美術館専門調査検討員の御意見もお聞きし、取りまとめてきたものでございます。
今後、開館前より予定しているボランティアの育成などの機会を通しまして、市民や学生の皆さんの御意見も十分にお聞きし、市民参加で開かれた施設運営を目指す考えであり、また、博物館協議会に準ずる附属機関として、美術館協議会を設置する予定でございます。
美術館の設置条例の提出時期でございますが、美術館の名称や場所等につきまして周知を図っていく必要があることから、今議会で議案を提出させていただいております。
◯清水 薫議員2回目の質問ですけれども、これは竹内市長にお聞きしたいと思います。
先ほど宮本部長に答弁していただきました1万人以上の署名のことについてですけれども、それほど重く受け止めておられないという認識なのでしょうか。このことについて、改めて、竹内市長にお尋ねいたします。
そして、竹内市長は、さきの一般質問で、枚方を文化の薫り豊かなまちにするため、そして、次代を担う子どもたちの無限の可能性を広げていくため、市民の皆さんと一緒に後世に誇れるすばらしい美術館をつくっていく決意ですと答弁されました。そこで、後世に誇れるすばらしい美術館とはどういうことなのか、お尋ねしたいと思います。
◯竹内 脩市長美術館整備に反対する署名につきましては、重く受け止めさせていただいております。それゆえ、美術館の整備につきましては、一人でも多くの市民に御理解いただけるよう、今後とも、きめ細かく、正しい情報提供を行ってまいる所存でございます。
次に、後世に誇れるすばらしい美術館についてでございますが、美術館につきましては、郷土の美術を後世に伝える役割を担うほか、さまざまな企画展に取り組み、すばらしい美術作品を紹介することで、市内外から集客できるような魅力ある事業を展開してまいります。また、積極的に美術ボランティアの養成にも取り組み、市民参加の美術館運営を目指すものでございます。
多数の方が訪れ、市民に親しまれ、愛される美術館を実現し、香里ケ丘地域再生のシンボルとして、また、本市の文化芸術の振興を担う施設として、今の市民、そして将来の市民が本市に美術館があることを誇りに思えるような施設を目指してまいりたいと考えております。
なお、お示しのありました北海道大学の先生の御発言に、美術館が発展するためには市民との距離が近いというお話がございました。私も、美術館はそうあってほしい、そうなければならないと考えておりまして、地域の皆さん方を中心に、多くの市民の皆さん方が、これから開館してまいります美術館の運営につきましても、積極的なかかわり、建設的な御議論をいただきますことを切望するものでございます。以上です。
◯清水 薫議員ただいま竹内市長の答弁をいただきましたけれども、答弁の中にありましたように、反対署名を重く受け止めておられるなら、また、本当に美術館があることを誇りに思えるような施設を目指すなら、もっとじっくりと時間をかけて市民の理解を求めるべきではないでしょうか。
今、上程されている美術館条例が、答弁にありましたように、美術館の名称や場所等についての周知を図っていくことが目的であるならば、今この時点での条例制定は必要でなく、時期尚早であると意見させていただいて、質疑を終わらせていただきます。
◯手塚隆寛議員まず、枚方市立美術館準備ニュースについて、質問します。
大変立派なものができたわけですが、これは何部印刷され、どのように配布されるのか、そして、印刷、配布の費用はどれくらいで、どの項目で支出されるのか、お尋ねします。
次に、掲載内容ですが、内容を確認させていただいたところ、「香里ケ丘中央公園はなくなるの?」という質問に対する回答の中で、「大半の緑地は現状のままです」とありますが、現在の緑地面積と建設予定地の緑地が占める割合はどれくらいになるのでしょうか。
そして、先ほどの清水議員への御答弁で、庭園の費用について、公園と一体管理だということを言われましたが、そうすると、その庭園はもう美術館に入らないのかどうか、これは急遽ですが、非常に疑問が生じましたので、質問させていただきます。
また、なぜ、覚書に規定している、30年以内に美術館を用途変更した場合に美術館建物の経費を市が返還しなければならない旨の説明を、この美術館準備ニュースに書いておられないのか、再度質問します。
以上、1回目です。
◯地域振興部長美術館準備ニュースにつきましては、現在、市役所別館1階と南部生涯学習市民センターにおいて配布を行っており、印刷については、手刷りでの対応を行っております。今後、地域住民の方や各施設への配布用として1万5,000枚を印刷し、費用につきましては、およそ8万円を見込んでおり、美術館準備経費で対応する予定としております。なお、配布に係る費用負担はございません。
次に、覚書は、30年以内に、寄附者の承認なしに、市が美術館の用途を変更した場合の規定であり、美術館につきましては、市としましても、図書館や生涯学習市民センターなどの施設と同様に、市民の皆さんに長く親しみ、愛していただけるような施設を目指すものでございます。
こうしたことから、美術館準備ニュースにおきましては、覚書の内容ではなく、今後、美術館運営で必要となる年間の運営経費について記載させていただいているものでございます。
◯土木部長続きまして、現在の緑地面積と建設予定地の緑地が占める割合について、お答えいたします。
香里ケ丘中央公園は、起伏のある地形で、自然林など、多くの緑地の中を奥深く散策できる園路が多く設けられており、これらを合わせまして、緑地としての面積は、現在約1万8,700平方メートルとなっております。
また、樹木の伐採など、美術館建設に伴う影響範囲の緑地の面積が約1,900平方メートルでありますことから、その占める割合は約10.2%となります。
そして、緑地の管理でございますが、美術館の敷地の中となります緑地につきましても、現在の自然の緑地が残されているところ、また、工事によって補植されていく樹木など、今後、詳細な管理の区域を決定していくのですが、対応につきましては、公園の方で一括管理という形で考えております。
◯手塚隆寛議員公園の方で一括管理というのは、逆に言いますと、やはり美術館の経費が非常に抑えられて見えるということで、この美術館を造るためにこういう提案をするのであれば、当然、美術館の経費に入れるべきじゃないかという、これは意見です。
そして、2回目の質問ですが、少なくとも10%の緑地が影響を受けるということです。かなり多くの緑が影響を受けます。しかも、本当に10%でできるのかどうか。
本当にそうなのか。実際、これも木が根を切られたり、いろいろとした場合に、もっと切られるということも含めて、大変心配です。
そういう意味では、公園の景観が大きく、先ほど小山部長は公園の緑が非常に立派だというお話をされましたが、このような景観が崩れていくということも含めて、大変心配です。
次に、この条例案では、「1年6月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する」と言われています。一方、美術館の建設は、竣工予定が来年の7月末となっています。
地元の方の反対もあり、今、工事の日程自身も遅れているようですが、条例施行日まで、まだまだ日時はたくさんあるわけですから、なぜ、このタイミングで条例案を出されるのか。
仮に出すとしても、12月議会でも、3月議会でも、十分に間に合う。ですから、この議会で条例案を制定しないと何か不都合があるのかどうか、お尋ねします。
◯地域振興部長今回の設置条例につきましては、先ほども申し上げましたとおり、美術館の名称や場所等について広く周知を図っていく必要があることから、今議会におきまして議案を提出させていただいているところでございます。
◯手塚隆寛議員周知を図るのであれば、別に美術館条例ということではなくても、まずは、先ほどの美術館準備ニュースの1万5,000枚など、それだけではなく、いろいろな形でもっと情報を出す必要があるわけで、美術館条例を作ったから市民に周知される、そういうことではないだろうと私は思っています。
そして、先ほどからのお話を聞きましても、今回の設置条例につきましては、美術館の名称や場所について、今、特に急いで決めなければならないということではないと思いますから、今回については、これはやはり見送るべきである、このように意見を申し上げます。
◯堤 幸子議員私からも、この条例の制定について、幾つか質問させていただきます。
昨年7月、市民からの寄附の申し出に対する対応方針についての決裁文書が16日に起案され、17日に決裁されています。副市長、理事、教育長のほか、4つの部の部長、課長が承認印を押されています。たった1日で候補地などが決裁されていることになります。候補地を決めるための十分な議論や考える余地があったのかは、大変疑問です。
7月16日起案の決裁文書に、庭園に囲まれた美術館を建設し、美術品とともに寄附したいとの申し出があったとあります。条例では、名称を「枚方市立美術館」とされており、呼称を規則で定めるということですが、現時点において、呼称は、「庭園の森」と決定されているのでしょうか。もし決定されているのであれば、「庭園の森」の意味を教えてください。寄附者は、初めから庭園にこだわっておられたようですが、敷地面積等の条件提示はなかったのか、お伺いいたします。
また、これまでも何度も質問されておりますが、私からもさせていただきます。
この時期に条例を提出されるのはどういう理由なのか、お伺いします。
次に、美術館は、社会教育法に沿って運営される施設ですが、総務委員協議会で出された資料には、根拠法としての位置付けがありませんでした。博物館法の第1条には、「この法律は、社会教育法」「の精神に基き、博物館の設置及び運営に関して必要な事項を定め、その健全な発達を図り、もつて国民の教育、学術及び文化の発展に寄与することを目的とする」と書かれてあります。当然ながら、社会教育法の精神に基づいて設置、運営されなければならないのです。改めて、見解をお伺いします。
次に、今回、美術館の寄附収受についての議案の議決後、香里ケ丘図書館を全面的に建て替えるとの方針が明らかになりました。であるならば、香里ケ丘図書館と集会室が現在ある場所に美術館を合築すれば、公園用地を使わずに済みますが、なぜ合築の検討ができていないのか、お伺いいたします。
次に、約3,000平方メートルを美術館の敷地として建設が進められようとしていることが、工事許可により明らかになりましたが、その多くは、美術館の敷地として管理されるのではなく、公園の敷地として管理されると伺いました。そうなると、美術館の庭部分の管理運営費を土木部の予算で捻出するということなのでしょうか。また、土木部において、庭園の維持管理費をどの程度見込まれているのでしょうか。お伺いします。
◯地域振興部長まず、美術館の呼称につきましては、今後、公園の自然や緑のすばらしさを感じることができ、また、市民の皆さんからも親しみを持っていただけるような呼称を設定する予定で、現時点では決まっておりません。
次に、敷地面積等の条件提示につきましては、敷地の面積や形状など、公園施設の設置に当たり、寄附者と協議の上、決定したものでございます。
次に、美術館の設置条例の提出時期でございますが、美術館の名称や場所等について、広く周知を図っていく必要があることから、今議会で議案を提出させていただいております。
次に、美術館に係る関係法令につきましては、今回の美術館では博物館法第29条の規定に基づく博物館相当施設の指定を目指すものであり、最も一次的な法令を資料に記載させていただいたものでございます。
次に、美術館の建設場所につきましては、香里ケ丘地域において、自然の持つすばらしさを再認識できる美術館を建設したいという寄附者の意向も踏まえまして、選定を行ったものでございます。建物の寄附を受けるということから、香里ケ丘図書館との併設の検討は行っておりません。
◯土木部長続きまして、庭園の維持管理について、お答えいたします。
公園施設として建設される美術館は、香里ケ丘中央公園の環境を最大限に活用し、建設後においても公園と一体となった開放的な施設となることから、一部、例えば、建物の入り口正面の部分や駐車場横の植え込みなどは、今後、きっちりと管理区分を決めていくものでございますが、これらの部分を除き、施設周辺に新たに植栽された樹木については、従来の公園樹木に代わるものとして、土木部の範囲で一括して維持管理していく予定でございます。
なお、庭園の維持管理費でございますが、一般の方がイメージされる、いわゆる庭園ではなく、周辺の樹木と調和させ、公園の景観を保つ植栽計画となっているため、維持管理費の増加は見込んでおりません。
◯堤 幸子議員庭園の維持管理費は、公園として管理していくので、増加はしないということですが、これまで庭園の森美術館として御説明を受けてきました。一般の方がイメージする庭園ではないということは、先ほど初めて聞きました。美術館は、建物そのものが芸術であり、周りの景観も一体のものであるべきで、管理も分けるべきではないと思います。美術館の運営経費を低く見せようとしているのではないかと疑いたくなります。
図書館との合築のことは、当初から検討されていないことは知っています。しかし、住民の方がこれほどまでに樹木を伐採してほしくないと訴えているんです。今、公園には、ここにこんな樹木がありますよ、これだけのものが削られますよといった、大きな表をちゃんと持ってきていただいて、みんなに一つ一つ丁寧に説明されている方もいるんです。こんなに熱い思いでおられる市民がいるのに、再協議されてもいいのではないかと思います。
設置条例を制定するのであれば、本来、美術館は、教育委員会が設置すべきものです。どのような美術館を整備していくのか、教育委員会で検討されていないのは問題です。なぜ教育委員会の所管でないのか、なぜ登録博物館ではなく、博物館相当施設を目指しているのか、納得できません。博物館法の規定に基づく美術館ということであれば、社会教育施設であると思いますが、その点について、見解をお伺いします。
◯地域振興部長博物館法の中で、登録博物館につきましては設置主体が教育委員会と定められておりますが、博物館相当施設につきましては設置主体の制限はございません。
今回の美術館は、市民である寄附者が市の公園内に建物を建設し、寄附を受けるものであるため、市長部局が担当、所管し、文化施設の一つとして運営する考えでございます。
◯堤 幸子議員市長部局が担当、所管し、文化施設の一つとして運営するお考えだということで、社会教育部長の御答弁がいただけないのはとても残念です。
最後に、市長に質問させていただきます。
美術館について、博物館相当施設とされていくということで、設置主体の制限はないということでした。本来、美術館は、教育の観点からも、教育委員会が設置すべきものです。どのような美術館を整備していくのか、教育委員会の会議で意見も聞いていないことは、枚方に美術館を設置するということを考えたときに、そういうこともきちんと議論されていないということで、その点は大変おかしいと、かねてから指摘してきました。
博物館法に基づいた美術館として運営していくというのなら、きちんと条例にも書き込まれていなければおかしいです。大阪府の指定を受けるためには、建物が建っていないといけないわけですから、その後で条例提案ということでいいはずです。
これまで、美術館の問題については、一般質問などで、疑問点について、幾つか質問させていただきました。しかし、ますます納得できない点が増えています。
先日の総務常任委員会で、市民の皆さんには広報10月号への掲載や、建物の模型やイメージ図の展示を行い、地元自治会の代表の方々へ説明する機会を持つことについて地元4校区のコミュニティ協議会と調整していく、また、ケーブルテレビでの放映、チラシの作成等、市民への説明、周知を強化していくと御答弁されました。市民の多くが求めているのは、そういった一方通行の情報ではなく、話し合いの場を持ってほしいということです。
また、市民の税金を投入して管理運営を行うのですから、当然、地元だけの問題ではありません。地元の校区だけでなく、広く枚方市全体の市民の意見を聞くという姿勢で、話し合いの場を持つということが必要なのではないですか。反対している人も市民です。
まだ美術館の整備について納得されていない市民の方もおられる中、竹内市長は、一般質問の中で、一人でも多くの市民に御理解いただけるよう、あらゆる方策を講じていくと御答弁されています。これから、あらゆる方策を講じていくと言っておられるのに、この時期に条例を提案するのは、つじつまが合わないと思います。この点について、改めて、竹内市長のお考えをお尋ねします。
◯竹内 脩市長美術館につきましては、早期の整備を期待しておられる多くの方々の声も私のもとに届いておりまして、こうした多くの市民の期待にきっちりとおこたえし、本市発展の礎を一つ一つきっちりと積み上げていくことが私の使命であると考える次第であります。
美術館の整備に向けた準備を進めていくとともに、一人でも多くの市民に御理解いただけるよう、今後とも、きめ細かく、正しい情報提供を行いますとともに、私どもが示しました広報の内容につきましての疑問点、あるいは先ほど来申しておりますように、建設的な形で美術館運営について参画する御意向等につきましては、私ども、いつでも門戸を開けているつもりでございます。市長としては、多くの市民の皆さんの積極的なかかわりを期待するものでございます。何とぞ御理解賜りますよう、よろしくお願いいたします。
◯堀井 勝議員もうたくさん質問が出ましたが、議案第26号 枚方市立美術館条例の制定について、私も若干質問させていただきたいと思います。
ヒアリングが十分ではございませんので、私もゆっくりしゃべりますから、よくお聞き取りいただいて、的確な御答弁をいただきたい、このように思う次第でございます。
枚方市は、今から約40年前、幾多の困難を乗り越えて、今日の枚方市駅周辺の原形となる整備を進めてくださった山村元市長、人口急増に伴い、小・中学校15校の施設整備並びに社会教育施設の整備と、平和事業や西日本の大関と言われる福祉施策の拡充に御尽力されました北牧元市長、また、市民にとって最も迷惑な施設である東部の清掃工場や小倉の火葬場の建設など、本市の長年の懸案であった事業を見事に完成されました中司前市長、私が御一緒に仕事をさせていただいた歴代の市長さんは、本市の将来的な都市基盤を熟慮されて、何が何でも今やらなければ、いつやるか、だれがやるかという強い強い決意と政治的信念のもとに、朝に夕に、時には夜中にも、地域住民の皆さんと懇談に懇談を重ねられて、それぞれ見事に完成させていただいたわけです。今、私たち市議会はもちろんのこと、市民の皆様も、この恩恵を享受していることは間違いございません。
ただいま議論しております美術館なる施設は、本来、どこの地域でも大歓迎される施設であるにもかかわらず、本市では、近年まれに見る反対運動が起こっています。事業説明会はたったの3回、しかも2時間以内という、まさにお役所的・お役人的発想の説明でしかありません。また、反対運動が起こっているにもかかわらず、竹内市長は、義理か厄介か、たったの1回、市民説明会に出席されただけであります。そして、聞く耳を持ってくれない、残念だというようなことを記者クラブの記者に話されたという報道がなされております。
竹内市長が本心から本市の文化行政を発展させたい、そんな強い強い思いであれば、反対されている根本的問題は何か、それを解消するために、一方的な情報発信だけでなく、行政は何をすべきかということを真剣に考えて、住民の皆さんと対話を重ねられるべきだというように思いますが、市長はどのようにお考えか、お尋ねいたします。
次に、7億円をかけて美術館を建設し、寄附されるようでありますが、ちまたでは、そのことによって寄附者の税金が軽減されるんでしょうとか、寄附者の税金軽減策に行政が加担しているのではないですかというように言われております。竹内市長はどのようにお考えか、お尋ねいたします。
また、これは一般的なものとしてお尋ねいたしますが、地方公共団体に寄附された場合、ふるさと寄附金となり、所得税と市・府民税の両方の納税額が軽減される、そういう制度になっています。本市に7億円の寄附をされる方の年間所得金額が1,000万円の場合、また5,000万円の場合、1億円の場合は、それぞれ、どの程度、税の減額が受けられるのか、お尋ねいたします。
3点目ですが、公園施設設置許可、すなわち美術館建設許可は、先月22日から来年の7月31日までとなっています。美術館建設に向けて建築確認の申請中だと思いますが、いつごろ確認が下りるのか、以上、3点をお尋ねいたします。
◯財務部長地方公共団体へ寄附をされた場合、いわゆるふるさと寄附金の税額への影響について、お答えいたします。
ふるさと寄附金の場合は、寄附をされた金額から2,000円を差し引いた金額が所得税と市・府民税を合わせて全額控除されると言われておりますが、実際には、その方の年間の所得金額に応じた上限がございまして、所得税では所得金額の4割まで、市・府民税では所得金額の3割までが寄附金の対象限度額とされております。
そのため、7億円を寄附した場合に、所得税と市・府民税を合わせて軽減される金額は、所得金額1,000万円の場合は約127万円、所得金額5,000万円の場合は約1,012万円、所得金額1億円の場合は約2,024万円となるものでございます。
◯地域振興部長美術館の建築確認申請につきましては、施工業者から、昨日、9月25日に確認済証が交付されたと聞いております。
◯竹内 脩市長ただいま歴代市長が市政発展のために尽くされた御苦労につきまして、御披露がございました。私も、現在、市政を担当する者といたしまして、これからの枚方のまちの発展を考えるときに、教育文化都市枚方の実現に向けて、いろいろな環境整備、条件整備に心血を注がなければならない、このような思いを強くいたしております。
もちろん、文化芸術につきましては、とりわけ人によりまして価値判断が分かれる部分もございます。その意味で、いろいろな議論がある中で、きっちりとした丁寧な議論を重ねていかなければならない、そのための努力は決して惜しむものではございません。
このような観点から、これまで枚方市といたしまして、説明会の場、また反対されている市民の方と個別に面談する場等におきまして、美術館整備について説明し、理解を求める努力を重ねてきたものであります。しかしながら、事前に市民の声を聞かなかったことや、一部とはいえ、公園の緑地がなくなることに対する強い思い等の理由の中で、現在も美術館整備に反対されている方がいらっしゃる状況でございます。
こうした市民の方に何とか御理解いただけるよう、先日も、担当部長が、反対されている市民の方と話し合いの場を持たせていただくなど、市としても御理解いただけるよう取り組んでいるところでございます。私も、市長といたしまして、反対されている住民の方々との面談を含め、今後さらにさまざまな機会を通じ、一人でも多くの方に御理解いただけるよう努めてまいる所存でございます。
また、今回、市民の方から美術館の建物を寄附いただくということで、本市にとりまして、このような大きな寄附は初めての事案でありまして、寄附者に対し感謝と敬意の念を持って市としてお受けすること、このことが市長として、また枚方市政としての礼儀ではないか、このように思う次第であります。
さらに、ふるさと寄附金を受けた場合には、これまで同様、制度にのっとって手続をさせていただくことになりますが、この本日の議案審議に臨むに当たり、昨日、寄附者と面談いたしました折、寄附者からはそのような制度の援用をするつもりは毛頭ない、そのような御発言をちょうだいいたしておりますことを、この場で披露させていただきます。以上です。
◯堀井 勝議員市長の御答弁をいただいたわけですが、総じて、今まで何人かの方の質問に対して市長が述べられているのと一向に変わっていない。やはり、私が思うに、市長は、反対している人にも会って、懇切丁寧に話をすると口ではおっしゃっている、口ではおっしゃっているけれども、実際にそれがされていないから問題なんです。したがって、具体的にどういう場を設けて、いつごろそういう話し合いをするのか。
学校でやったのは7時から8時半まで、たったの1時間半ぐらい、それを2回、3回やって事が解決する、それは一方的に行政の思惑を言っているだけのことで、本当の市民の意見を集約していないですよ。
やはり、市民の本当の気持ちを集約するためには、もっと時間をかけて。先ほど披露しましたけれども、3人の市長さんは、朝に夕に、夜中にかけて説得し、納得してもらう、そうして初めて自分が推し進めようとする行政が進められる、それが市長の仕事なんです。わかりますか、市長。それをどうして進めないのか、お尋ねしているわけです。
2点目に、先ほど所得税等の軽減策については一定理解させていただきましたが、国税である相続税に対する資産の寄附による軽減はどのようになっているのか、お尋ねいたします。
3点目は、先ほどの御答弁で、昨日、建築確認が下りたということが明確になりました。これによって、施主は一日も早く建築に着手されるのではないか、このように思います。しかし、現状を考えますと、反対されている住民の皆さんとの大きなトラブルに発展するのではないかとも考えるわけです。こうしたことが現実となった場合に、竹内市長はどのように対処されるのか、お尋ねいたします。
◯財務部長相続税についての御質問がございましたので、お答えさせていただきます。相続税は、御存じのように、市税ではなく、国税となりますので、わかる範囲でお答えさせていただきたいと思います。
相続税の場合は、寄附することにより税が軽減されるふるさと寄附金のような制度はございません。しかしながら、寄附を行うことにより資産が減少いたしますので、相続税の課税対象額が減少すると考えた場合、その分の相続税が減少する場合が考えられるところでございます。ただし、この効果につきましては、相続人に対して起こるものでございまして、一方で、相続人の方から見ますと、その寄附があった場合、その分の相続財産が減少、つまり、受け取る財産が減少するというものでございます。
◯竹内 脩市長今後とも広く市民の方の御理解を得られるよう努めてまいる所存であります。
美術館整備につきましては、法律上の諸手続を適正に進めてきているところでございまして、今後、施主におきまして適切に判断されるものと考えておりますが、反対される市民の方々も、このような状況につきましては十分に御理解いただき、理性的な対応をしていただけるものと私は確信いたしております。
◯堀井 勝議員今の市長の答弁、最後の方は、何を言ってはるのかわからへん。私の耳が悪いのかもわかりませんが、何をおっしゃったのかがさっぱりわからない。
最後に、もう一度、御答弁をいただきたいと思いますが、歴代の3人の市長さんが進められてきた事業は順風満帆で進んできたわけじゃないんです。そこにおられる奥野副市長とか、梅崎副市長とか、古い方はいろいろ御存じだと思います。大変な苦労に苦労を重ねて進めてこられたわけです。大きな反対運動が起こったときもありました。しかし、着工時点では、一応、平穏な状態の中で着工していく、これが今までの枚方市の取り組みであります。
今回の美術館建設問題も、本市の将来にとって汚点を残さないように、強硬な進め方は何が何でも避けていかなければならないのではないかと私は思うわけですが、先ほどの答弁を含めて、竹内市長のお考えをお尋ねしたいと思います。
最後になりますが、美術館建設問題は、去る3月の総務常任委員会での議論に始まって、議会で3分の1近い反対がある中、今日を迎えているわけです。民主主義は多数決がすべてとはいうものの、先ほどからも言われておりますように、1万筆以上の反対を向こうに回して押し切ることの責任、強引に進められる中で起こり得るであろう計り知れない問題、こういった問題に竹内市長はどのように責任をとられるのかお聞きして、私の質問を終わります。
◯竹内 脩市長先ほどもお答えいたしましたように、本件につきまして、施主は法的な手順を踏み、そして、私どもから公園施設の設置許可という事業を進める法的な根拠を取得され、準備されているところであります。そして、私どもも、市民説明会を初め、市民に対し、一人でも多くの方々にきめ細かく、正しい情報を伝えるべく努力いたしております。したがいまして、さらに、反対されている方々との面談の場も持ちたい、このように思っております。
このような諸手続、諸手順を踏んできているところでございまして、施主におかれましては、それぞれ適切な段階で判断されるものと考えており、また、反対されている方につきましても、今申し上げましたようなことを踏まえ、理性的な対応をしていただけるものと確信いたしております。以上でございます。(「答弁漏れじゃないですか、議長。責任はどうするのかということを私は聞いているんですよ。」と堀井議員述ぶ)御懸念のようなことがないような状態で事態が進むものと私は思っております。
◯広瀬ひとみ議員今のお話を聞いておりまして、私も一言だけ質問させていただきたいと思うんです。
市長はどうもわかっておられないように感じるんです。正確な情報を伝えれば、それでいいのか、ニュースなどを通して情報を伝えたらそれでいいのか、そうじゃないということを、先ほどから堀井議員もおっしゃっているんだと思うんです。歴代の市長さんは、市民の意見を聞く、思いを聞く、その努力をされてきたじゃないか、竹内市長はどうなんだ、そのことが、今、やはり強く問われているんだと思います。
私から質問させていただきたいのは、1点だけです。
先ほど、八尾議員から、テレビのインタビューはいつ行われたのかという質問がありました。総務委員協議会の最中にテレビのインタビューを受けていたという地域振興部長からの答弁がありましたが、そうだとするならば、そのとき、竹内市長は、美術館問題も議論されていた総務委員協議会の議論というものを聞いておられなかったということなんでしょうか。
◯竹内 脩市長当日につきましては、御案内のように、総務委員協議会が開かれておりまして、当初の予定では、インタビューを受ける時間には委員協議会が終了するであろうという想定のもとで時間設定をいたしましたが、少し長引きましたために、総務委員協議会の最後のところにつきまして、一部インタビューの時間とかぶっております。以上です。
◯広瀬ひとみ議員時間がずれ込んだためにということでお話がありましたけれども、私、議員になりましたときに、協議会中というのは、市長は常に待機していると。そして、議論を聞いていて、必要とあらば、いつでも説明のために出席する、そう聞いてきました。
ですから、本来であれば、総務委員協議会、まさに美術館の問題が議論されているそのときに、テレビのインタビューを受けるなどということは、とんでもないと感じます。
私は、この間、市民が聞く耳を持たないと市長がおっしゃったことに対しても非常に憤りを感じておりましたけれども、やはり、こうした総務委員協議会の議論などにも真剣に耳を傾けていただきたい、この点を強く申し上げて、質問を終わらせていただきます。
◯手塚隆寛議員これまでの質疑の中でも、ほとんどが反対の話で、具体的な話はかなり出たと思いますので、私は簡単に反対討論をいたします。
本条例を急いで今議会で決めなければならない理由は、今までの質疑の中からも一切明らかにはなっていない、このように考えますし、今、急いで作らなければ不都合が起こる、このようなこともないだろうということがわかりました。
地元を初め、市民には、緑を壊すな、また、毎年6,000万円から7,000万円の税金の持ち出しがある、子育て支援や高齢者支援などにもっと優先的にお金を使ってほしいなどの声もありますし、美術館の建設の白紙撤回、見直し、そして、建て直される香里ケ丘図書館との合築という声もたくさんあります。先ほどの質疑の中からも、そのような声がたくさん出てきたと思っています。
先ほど御案内もありましたが、地元の署名は既に1万800筆を超えているわけですから、本当に多くの市民の皆さんが反対されていますし、先ほどの話の中では重く受け止められる、こう言いながらも言葉だけだという感じもします。
しかしながら、市長は、一方で、市民の納得を得るためにあらゆる方策をとる、そして、一人でも多くの市民の納得を得るために頑張ると言われているわけですから、急いで美術館条例を作ることは、見直しを求める市民に言っていることとやっていることが違うと思われて、行政の不信感を増すことになるのではないでしょうか。
また、条例案で場所を確定することになるわけですが、場所を見直してほしい、多くの市民がそう思われています。ですから、逆に、市長はそのような市民の声に聞く耳を持たない、また、行政の方が一方的に市民との対話の回路を切ってしまう、このように思われかねません。行政や市長への不信感が一層増す、このようにもなるわけですから、今このような条例案を提出することは大変な愚策だろうと私は考えます。
市民の皆さんの御理解を深め、そして、失われた信頼関係を回復するためにも、条例策定を急ぐべきではありませんし、条例策定や条例提案の前に、本来であれば、まず、やはり、市民の前で市長が対話していく、先ほども言われましたように、一人一人の市民を納得をさせていく、このようなことがなければ、条例の案を出すべきではないと私は考えますから、この条例案には反対であります。
本条例案は、今すぐ可決しなければ何か不都合が起こる、このようなことは全くないわけですから、少なくとも今議会で成立させる必要はない、このように考えて、私の反対討論といたします。(傍聴席で述ぶ者あり)
◯岩本優祐議員ただいま上程されました議案第26号 枚方市立美術館条例の制定について、清水 薫、木村亮太、岩本優祐の3議員を代表して、反対の立場で討論をいたします。
先日の総務常任委員会で答弁があったとおり、美術館について市民の理解を得るために、あらゆる方策を講じていくということでしたが、まだ正しい情報を伝え切れていないのではないでしょうか。
今の質疑でも、1万人近くの署名に対して、市長からは重く受け止める、丁寧な説明をしていくという答弁でした。であれば、市民の理解を得るための説明が必要です。そして、よいことだけではなく、財政負担や覚書のことなど、ありのまま正確な情報をしっかり伝えていく必要があります。
また、条例がない現在でも、既に広報やチラシ等で周知を図っていることから、答弁にあった名称や場所等の周知を図るという理由での条例制定は不要です。
また、運営経費についても、支出総額が7,000万円超となり、財政負担も大きいものとなっています。本当に成功させたいなら、市民などの巻き込みが必要ではとも思いますが、現段階ではそうした動きは見られません。そして、財政負担を圧縮させるのであれば、香里ケ丘図書館との一体管理も必要ですが、香里ケ丘図書館の建て替え計画の具体的なスケジュールもあいまいであり、財源確保については不透明な状況です。寄附収受の議決があった3月議会の時点と状況は余り変わっていないのではないでしょうか。
枚方市民全体の美術館と考えたときに、重要な特徴あるコレクションはなく、交通アクセスも非常に厳しく、反対の声も大きな状況です。今の時点では、市長の言っておられる後世に誇れる美術館、多数の方が訪れ、市民に親しまれ、愛される美術館を実現できるとは思えず、拙速に進めることで負の遺産になることが危惧されます。名称や場所等の周知のためだけに条例制定をする必要はなく、現時点では時期尚早であると考えます。
以上の理由から反対いたします。
◯堤 幸子議員議案第26号 枚方市立美術館条例の制定について、日本共産党議員団を代表し、反対の立場から討論を行います。
本議案は、美術館の名称を「枚方市立美術館」とし、「美術館の位置は、枚方市香里ケ丘4丁目1番とする」とあります。香里ケ丘4丁目1番とは、香里ケ丘中央公園です。
条例の附則には、「この条例は、公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する」とされています。美術館の完成は、示されたスケジュールでは、来年の7月となっています。なぜこの時期に条例を提出するのか、お伺いしましたが、理由は、美術館の名称や場所などについて周知を図っていく必要があるからということです。
先日から市役所と南部生涯学習市民センターには模型が置かれ、市民には美術館準備ニュースで枚方市立美術館についてのお知らせがされています。条例の制定にかかわらず、現在も周知は進められており、今条例を提出する必要は全くありません。
また、美術館の設置場所は、香里ケ丘中央公園内とされています。先日の一般質問の御答弁では、美術館の東側と南東部分には庭園を予定されており、もみじや桜、ハナミズキなど、四季を感じる木々を植えることで、香里ケ丘中央公園の緑と調和し、人が見て、歩いて、楽しむことのできる空間を想定しているとのことでした。
ところが、先ほどの御答弁では、一般の方がイメージされる、いわゆる庭園ではなく、周辺の樹木と調和させ、公園の景観を保つ植栽計画となっているということです。結局、庭園なのか、そうでないのか、よくわかりません。わかっているのは、200本ある公園の木が150本伐採されるということです。
ある84歳になる市民の方からのお手紙の一部を、ここで紹介させていただきます。
私たちの生活の場、香里団地は、緑豊かなすばらしいところです。50数年にわたって見事に育ったこの森、住民の心と生活の中に深く刻み込まれたこの緑、この景観を、住民の熱い思いを知ろうともせず、一握りの人たちの思い付きで多くの住民の幸せを取り上げてしまう。見事なこの森の木が150本もなぎ倒されては、見事な景観も消されてしまう。こんな理不尽で残酷な悲しい話はありません。心ある住民は、皆怒り、あるいは泣いています。
この方は、毎日、散歩で香里ケ丘中央公園を訪れています。こうした市民の方の思いの詰まった署名は、昨日1万820筆を超えました。しかし、けさ1万927筆集まっていると報告がありました。1日で100筆も集まったんです。
先ほど、市長は、早期の整備を期待している市民の期待にきっちりこたえるとおっしゃいましたが、納得できない市民への対応は情報提供だけなのでしょうか。
今回の条例は、納得できない市民への説明も十分されないまま、美術館整備に向けて、既成事実を積み重ねるために、早期に提案された条例であり、反対であると申し上げます。
また、香里ケ丘中央公園への美術館整備についても、さまざまな問題があり、この間、反対してきました。その後の経過を見ても、市民の理解は得られていません。改めて、白紙撤回、再検討するべきだと求めて、討論を終わります。
◯西田政充議員議案第26号採決議案第26号 枚方市立美術館条例の制定について、堀井 勝議員、八尾善之議員、そして私から成ります民主市民議員団を代表して討論を行います。
私たち民主市民議員団は、本年6月の平成26年第2回枚方市議会定例会での議案第3号 平成26年度大阪府枚方市一般会計補正予算(第2号)の審議における討論の中で、美術館事業に関する補正予算については、近隣住民を初めとする市民の皆様の十分な御理解をいただくとともに、年間の維持管理経費の詳細な内訳などが明確に示されるまでは、予算執行をしないよう強く求めたところです。
しかしながら、先ほどの八尾善之議員の質問に対する御答弁で明らかになったように、いまだ市民の皆様に十分御理解いただいていない状況の中で、美術館専門調査検討員の方への報償金5万7,000円や、企画展開催に向けた資料代5,200円の補正予算が執行されたことを大変残念に思っておりますことを、まず最初に申し述べておきます。
以下、この間の市の美術館事業に関する進め方について、私たちが感じている問題点を2点述べさせていただきます。
まず、1点目の問題点は、美術館事業について市民の皆様に御理解いただくための方策がいまだ不十分であるということです。
市は、これまで、5月13日、6月15日及び7月24日に事業説明会、8月19日には工事説明会を開催するとともに、『広報ひらかた』や市のホームページなどで情報提供を行ってこられました。それにもかかわらず、美術館事業に反対されている市民の皆様のお声は、収束するどころか、拡大している状況にあります。このような状況に陥ってしまったのは、以下に述べる4つの原因によるものと私たちは考えています。
1つ目の原因は、本年3月議会で美術館について議論が行われているにもかかわらず、香里ケ丘中央公園の近隣地域住民の皆様にその内容が周知されていなかったこと。
2つ目の原因は、これまで4回開催された説明会のうち、3回の説明会が会場使用に時間制限がある小学校で、夜7時から1時間半程度で終了することを前提に開催されたため、十分な意見交換を行うことができなかったこと。
3つ目の原因は、近隣住民を初めとする市民の皆様の反対のお声が多く出ている状況の中で、市が香里ケ丘中央公園における公園施設設置許可を出したこと。
4つ目の原因は、新聞やテレビで報道された市長の御発言などが市民の皆様の不信感を増大させてしまったことであります。
こういった状況を解決していくためには、やはり、市長御自身が、美術館事業の意義や必要性などを市民の皆様と直接対話する中で誠心誠意お伝えいただくしかないと考えておりますが、先ほどの堀井 勝議員の質問に対する御答弁では、その具体的かつ効果的な方策を市長からお聞きすることはできませんでした。私たちは、地域の皆様から愛され、多くの来館者にお越しいただける魅力ある美術館を実現するためには、市民の皆様の御理解と御協力が不可欠であると確信いたしております。
2つ目の問題点は、美術館事業についての維持、発展性に不安があるということです。
本年8月27日の総務委員協議会で、維持管理経費の収入と支出の内訳や経費縮減策などが報告されましたが、企画展などの年間の事業費として上げられた1,800万円は、他市の美術館の年間事業費、例えば、芦屋市立美術博物館2,200万円、東大阪市民美術センター2,051万7,000円、神戸市立小磯記念美術館3,310万円、伊丹市立美術館3,415万4,000円などと比較すると少ない金額となっており、これでは市内外から多くの皆様が御来館いただけるような魅力ある事業が十分に展開できないのではないかと危惧いたしております。来館者が計画よりも少ない状況になりますと、市民の皆様から御批判を受けることにもなりますし、せっかく御寄附をいただいた寄附者に対しても大変失礼なことになってしまいますので、事業費は十分に確保する必要があると思いますが、市民の皆様からの十分な御理解が得られていない状況では、それは不可能であると考えます。
以上、述べました問題点を解決しないまま美術館事業を進めても、市長が枚方市議会本会議や『広報ひらかた』平成26年10月号の「竹内市長の市政日記」の中で述べられているような、市民の皆さんと一緒につくっていく、後世に誇れるすばらしい美術館は実現しないものと考えますので、市民の皆様に十分御理解をいただき、市内外から多くの来館者が見込めるような事業費が確保できる環境が整うまでは、美術館事業は進めるべきではないという意見を申し上げて、議案第26号 枚方市立美術館条例の制定についての反対討論といたします。
◯手塚隆寛議員総務常任委員会事件審査報告書(平成26年12月10日)続きまして、請願第10号 枚方市長に対し枚方市立美術館計画の一時休止を求める請願につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
本請願につきましては、お手元の請願文書表にありますように、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、・・・・氏外3人から提出されたものです。
それでは、請願文書表の請願要旨の欄を朗読することにより、本請願の趣旨説明とさせていただきます。
枚方市立美術館について、立案当初から市民への情報開示もなく、一方的に市民無視で進められている市政の在り方に疑問を持ち、枚方市長に対し、その計画の一時休止を求める請願書を提出いたします。
現在、建設工事が強行されようとしていますが、これは解決をより遠ざける道であり、将来的にも地域住民間に禍根を残す可能性があります。
よりきちんとした解決のために、枚方市長は、寄附者に対し建設工事の凍結を求めるなどして、枚方市立美術館計画を一時休止し、基本に立ち返り、再検討を求める市民と話し合いの場を持つための冷却期間を設けることを要望いたします。
この計画について、行政がすべての情報を出した上で、互いに納得することができるまで、市民とじっくりと話し合うことが必要ではないでしょうか。
以上、請願第10号の趣旨説明とさせていただきます。
議員各位におかれましては、どうか本2件の請願の趣旨に御賛同賜りまして、満場一致で御採択いただきますようお願い申し上げます。以上です。
1.枚方市立美術館について
◯堤 幸子議員1.枚方市立美術館についてです。
本年6月の一般質問で、寄附の申し出が正式にあったのは7月3日ということですが、最初に市長にお話があったのはいつごろなのかと質問させていただきましたところ、寄附者の方から、昨年の春ごろ、美術館の建物と美術品の寄附について打診があったという御答弁でした。
しかし、先日、寄附者と懇談された方から、寄附者が2年ほど前から香里ケ丘中央公園で美術館を建設することになっていたということをおっしゃったと伺いました。昨年の春より前にお話があり、場所も既に決まっていたということなのでしょうか。お伺いいたします。
◯地域振興部長1.枚方市立美術館について、お答えいたします。
昨年3月に、寄附者より、枚方市に対しまして、香里ケ丘地域に美術館を建設し、市に寄附したいという打診がありました。その後、市内部で協議を行い、建設場所として香里ケ丘中央公園を、組織として選定したものであり、それ以前に建設場所が決まっていたという事実はございません。
◯堤 幸子議員枚方市立美術館についてです。
11月5日に、枚方市のホームページの中で、美術館整備に関して、反対派住民の妨害行為に遭ったという趣旨の記事が掲載されています。これまで、例えば「公立幼稚園廃止に反対する市民の皆さん」というような表現をされており、「反対派」という言葉ではありませんでした。
今回、ホームページ掲載の際、「反対派」という表現を使用されたことに違和感を覚えますが、なぜそのような表現を用いられたのか、見解をお伺いします。
◯地域振興部長11月5日掲載のホームページの記事で使用した「反対派」という表現につきましては、公園の緑がなくなる、子どもたちの遊び場がなくなる、維持管理費に多額の税金が投入される、あるいは美術館の白紙撤回や再検討を求めるなどといった主張で美術館整備に反対しておられる一部の市民の方々を、簡潔に表現する意図で掲載したものでございます。
◯堤 幸子議員反対の理由がいろいろあるから、簡潔に表現する意図で掲載したということなのでしょうか。だったら、「美術館建設に納得されていない市民の方」でも結構簡潔だと思います。市の方針と違う要望を市民がしたら、「反対派」と行政が呼ぶのは間違っています。ましてや、それを世界中の人が読めるホームページに掲載するのは納得できません。
9月27日に、市長と寄附者、担当部の皆さんと市民との懇談の場で、市長は、お申し出があればどなたにでもお会いしますと言われたのにもかかわらず、10月に市長へ直接お会いしてお話ししたいと要望された市民に対して、10月9日の面談の約束が公務によりキャンセルされた後、1カ月以上たって、11月20日に、担当者から、懇談の内容が美術館建設の再検討ということなので会談はしないという連絡があったとのことです。
なぜ懇談を断ったのか、今後も反対されている市民の方々とは懇談をしないのか、お伺いします。
◯地域振興部長市長との面談につきましては、市長は10月にお会いする約束をしておりましたが、公務によりかないませんでした。その後、11月に入り、美術館整備に反対される市民が、香里ケ丘中央公園におきまして、建設工事に対する直接的な妨害行為を複数回にわたり行い、準備工事に着手できていない状況が続いております。
こうした状況を踏まえ、美術館の白紙撤回や計画の一からの練り直しなど、妨害行為を行う市民と同様の主張をされている方に、市のトップである市長が直接会って要望をお聞きしても、事態を好転させることは困難であるという判断から、11月20日に、市長はお会いできない旨をお伝えしたものでございます。
なお、白紙撤回を主張されている市民の方々へは、引き続き、美術館整備に御理解をいただけるよう、担当部署で対応する考えでございます。
◯堤 幸子議員妨害行為を行う市民と同じ主張の方とは会えない。つまり、市の方針と反対の意見の市民とは会えない。もうシャッターを降ろした。こういうことですか。
そもそも、なぜこういうことになったのか、3カ月以上も市民が反対行動を続けているのか、わかっておられるのでしょうか。「担当部署で対応する」という部長の答弁ですが、市長も同じお考えですか。お答えください。
また、現状、市民の反対がある中で、美術館の工事に着工できない状態が続いています。今の状態を打開するために今後どのようにされるのか、これについても市長にお伺いします。
◯竹内 脩市長今回の美術館整備は、本市において美術館を建てて寄附をいただくという初めてのケースであり、本市の文化芸術の振興や子どもたちの教育、そして香里ケ丘地域の活性化にもつながるものとして意思決定したものであります。
この間、議会におかれましても、さまざまな経緯はあるものの、市民の代表である議会の総意として、本件への御理解をいただけたものと考えております。
一部住民による妨害は、このような手続をないがしろにする行為であり、決して許されないことであります。美術館につきましては、地域の皆様から早期の整備を求める声も寄せられており、引き続き早期着工に向けた環境づくりに取り組んでまいりたいと考えております。
また、市民の皆さんと会うつもりはないのかということにつきましては、私自身、市民との対話を市政運営の基本といたしまして、さまざまな場面で多くの市民と話し合いの場を設けております。この姿勢につきましては、一切変わるところはございません。
ただ、白紙撤回を主張される方との面談につきましては、先ほど担当部長がお答えしたとおりでございます。
◯堤 幸子議員反対されている方、白紙撤回を主張されている方とはもう会えない、こういう感じです。
先ほどの担当部長の御答弁の中に、「反対しておられる一部の市民の方々」という言葉がありました。市長は、地域の多くの皆様に賛同していただいているとおっしゃいました。反対しているのは一部の市民で、賛成しているのは地域のたくさんの皆様。何を基準に市民を分けているのかもわかりません。
現状については、引き続き早期着工に向けた環境づくりに取り組むということですが、展望が見出せません。このまま、寒さが増す中、市民は公園に通うことになるのでしょうか。
市長面談を求めた市民のもとに、昨日、10月に出した要望書の回答が届いたということです。文書の日付は12月8日。要望書を出してから2カ月たっています。面談はしないと電話が入ったのが11月20日です。そして、今回、請願が出されたのが12月1日です。つまり、この要望書の回答は、請願が出された後に作成されたものです。
これまで、市民に対して丁寧な説明をするよう求めてきました。誠実な対応を求めてきたつもりです。この要望書の回答は、請願が提出されてから慌てて作成されたとしか思えません。要望を出したけれども、懇談をしてもらえないならと、思い切って請願を提出し、賛同者も集めたわけです。それが、委員会で請願審査が行われたその日に、自宅に戻ったら要望書の回答が届いていた。これでは、市に対して不信感を抱くのは当然で、到底、理解を得られるはずがありません。もっと早く、せめて、面談はしないと返事をしたときに出すことが誠実な対応と言えるのではないですか。
これでは余りにも不誠実です。一部の市民、反対派市民と色分けして、市民を見下し、対応を変える。こんな失礼な態度は改めていただきたいと思います。
これまでの市の対応のすべてがこうした積み重ねで、市への信頼がなくなっています。今の一方通行の情報提供では、事態の打開には至りません。これまでも言ってきましたが、かけ違えたボタンは、すべて外さないと、もとには戻りません。再度、白紙撤回と再検討を求めます。これは、意見として述べさせていただきます。
3.寄附を受ける美術館について
◯福留利光議員続きまして、寄附を受ける美術館について、お尋ねいたします。
これまでのいきさつはあえて申し上げませんが、現在の課題整理の対応として、市のホームページなどで市民の客観的な疑問について、回答を掲載されています。
新しい事業を行うに当たっては、当然さまざまな課題が発生し、すべての人の賛同を得ることは難しいと感じています。しかしながら、大切なのは、市が目指している教育文化都市の実現へ向けた取り組みに対して、それをどのようにつなげていくのかという市の思いや、ビジョンとの整合性ではないでしょうか。単に美術館ありきの論議ではなく、その必要性をしっかりと踏まえていただきたいと考えます。
これまでの美術館の課題としましては、説明、場所、そして経費、こういったものが重立って指摘されていますが、そうした中で、市が目指す教育文化都市とはどういうものなのか、そこに、この美術館の位置付けをどのように考えておられるのか、改めて市の考え方をお尋ねしたいと思います。
以上で1回目の質問を終わります。
◯地域振興部長3.寄附を受ける美術館について、お答えいたします。
本市が掲げる教育文化都市とは、子ども一人一人の力を引き出せる教育環境の整備に努め、創造性や心の豊かさを育む主体的な文化芸術活動を支援し、市民が夢や希望を共有できるまちを目指すものでございます。
寄附を受ける美術館は、教育文化都市を目指す本市のシンボル、また拠点施設の一つとして、子どもたちの教育、そして、多くの市民の感性や表現力、創造力を高めるという点からも、大きな価値がある施設と考えております。
◯福留利光議員続きまして、寄附を受ける美術館について、2回目の質問をさせていただきます。
先ほどの御答弁では、教育、文化のビジョンと、説明、場所、経費の課題との関連性で、総論賛成、各論反対の議論になっているかどうかが少し疑問だと思っています。
私はこれまでいろいろな方の意見をお聞きしてきましたが、総論での反対意見はほとんど聞こえてきません。つまり、教育文化都市は目指すべきまちづくりとして認知されていると考えます。しかしながら、今なお地元の一部に根強い反対があるのも事実です。
言い換えれば、ビジョンと美術館との関連性じゃないでしょうか。整合性が認められていない、美術館がなくてもビジョンを推進できるなどがその理由ではないかなと考えます。特に反対が多く見られます地元に対して、その点の理解を求めていく必要性を感じますが、反対される方とのこれまでの論議の経過や市の取り組み内容を、もう一度お尋ねしたいと思います。
◯地域振興部長市として、これまで、反対されている方々の理解を求めるべく、担当部署だけでなく、市長も出席して、説明会や協議の場を設けるとともに、広く美術館整備の正確な情報を知っていただくために、『広報ひらかた』での記事掲載や、美術館準備ニュースの発行、市庁舎や南部生涯学習市民センターでの模型、パースの展示などを行ってまいりました。また、担当部署による個別の面談、窓口や公園等における話し合いも重ねてまいりましたが、あくまでも白紙撤回、計画の一からの練り直しを主張され、公園の不法占用や防害行為を繰り返されるなど、残念ながら御理解いただくまでには至っておりません。
美術館整備につきましては、市としての意思決定や市議会等のプロセスを適正に行ってきたもので、地域の皆様から早期建設を望む声もいただいていることから、引き続き、早期着工に向けた環境づくりに、市として取り組んでまいりたいと考えております。
◯福留利光議員9月以降だと思いますので、これまで、工事がスタートして2カ月余りが過ぎたわけでございます。しかしながら、現時点では、まだ工事の着工には至っておりません。
一方で、一般市民の方からは、公園が使用できない、子どもたちなどへの影響も危惧される、近寄りにくい雰囲気となっているとの声も聞こえてきます。客観的な視点に立って見たときに、このままの状況が長期化されることが想定されます。
いつまで続けていくのかという部分が大きな疑問になってきますが、先ほど、話し合いでは白紙撤回を求められていますとの御答弁でした。その具体的な話し合いの詳細を、総論、各論の視点でお聞かせ願いたいと思います。
また、以前に開催されました説明会を、私はすべて傍聴させていただきました。そういった雰囲気で、同じようなことを繰り返されているのでしょうか。一部の反対者の皆様ともお話をさせていただきましたが、あれは少しやり過ぎたとの反省の弁も聞こえてきます。今、冷静な話し合いができているのかどうか、あわせてお尋ねしたいと思います。
◯地域振興部長また、各論となります美術館の整備につきましては、反対されている方々から要望書や抗議文を受けており、その際にも、本市では市民の美術の創作・鑑賞活動が盛んで、ギャラリー等の利用率も高く、他の美術館からすぐれた作品をお借りした展示会や、大規模な企画展のできる美術館は必要な施設であることなどについて、丁寧に説明させていただくとともに、その都度、文書でも回答しております。
なお、美術館整備の説明会におきましては、反対されている方から進行を妨げるような行為もあり、一部混乱した場面もありました。その後の担当部署による個別の面談や、窓口での話し合いの場では、反対されている方々の理解を得るため、今回の美術館の整備に当たっては、必要最小限の樹木の伐採や移設、新たな植樹を行うことを基本に、公園にうまく溶け込んだ形で建設を進めていくことなど、さまざまな疑問に答えるべく対応し、何とか接点を見出そうという姿勢で臨んできたところですが、美術館建設の白紙撤回の主張については変わることなく、残念ながら平行線の状態が続いているところでございます。
◯福留利光議員もう少し深掘りをいたしますが、反対される方々には、いろいろな視点があると感じております。
何点か例を言いますが、1つ目は、美術館は必要ですが、場所が悪い。
2つ目は、ランニング経費がかかる。
3つ目は、公園の木を切ってほしくない。
4つ目は、寄附者に対してという部分。
当初の課題どおりなんですが、私が感じた各団体からの意見で、重複している要望も多くございます。ただ、本質の意見としましては、美術館は必要であるという声はほぼ一致していると感じています。では、そこからの反対意見は、場所、つまり香里ケ丘中央公園に集約できるのではないかなと思います。
ただ、これは反対される方の意見であり、一方で、香里ケ丘再生のためにも、この場所に設置してほしいという意見もございます。ここで是々非々の視点で、この場所の問題をどのように周知していくのか、この点について、改めてもう一度お尋ねします。
◯地域振興部長寄附者は、緑豊かな香里ケ丘地域に美術館を建設し、寄附したいという思いを持っておられました。この香里ケ丘地域は、本市がベッドタウンとして発展する礎となった地で、ここから教育や文化が発信されてきた経緯があり、閑静で緑も多く、周辺にはリニューアルされた商業施設もあり、隣接して図書館もあることから、一定の集客が見込める場所として、市として香里ケ丘中央公園を選定したものでございます。
反対されている方々の中には、これまで、香里ケ丘中央公園自体がなくなる、緑が全部伐採されるなどという誤った情報に基づいて反対されてきた方もおられるため、市では、正しい情報を、美術館準備ニュース等により周知してきたところであります。今後も、継続いたしまして、正確な情報を伝えてまいりたいと考えております。
◯福留利光議員ちょっと視点を変えて、反対、賛成されている方々や地元の皆さんの要望をお伝えしたいと思います。
一つは、併設する図書館と集会所のリニューアルです。
この両施設は、従来より利用頻度も高く、地元の憩いの場にもつながっています。しかし、近年、老朽化が進み、再建設の期待がかなり高まっています。教育、文化の視点から、この香里ケ丘地域における拠点にもつながってくると考えますが、市の見解をお尋ねしたいと思います。
いま一つは、覚書の件です。
かなりの制約があり、市民の不安と不満にもつながっています。寄附者との関連もございますが、見直しに対しての御見解をお尋ねしたいと思います。
◯教育委員会事務局社会教育部長まず、香里ケ丘図書館につきましては、図書館分館の中でも2番目に利用の多い、全域サービスを支える、本市南部におけるサービス拠点でございます。
しかし、昭和49年のオープンから40年近くが経過し、老朽化が進行しているだけでなく、閲覧室が狭隘でバリアフリー化も遅れている状況です。
今回、香里ケ丘地区の再生のシンボルとして美術館や香里ケ丘中央公園の整備が進められる中、教育委員会といたしましても、香里ケ丘地区の一体的なまちづくりの観点から、事業の進捗状況も踏まえ、建て替えの検討を進めているところでございます。
◯地域振興部長続きまして、覚書について、お答えいたします。
覚書の内容につきましては、施設が老朽化し、大規模改修が必要となる30年を目安として、長く活用する趣旨で記載したものでございます。
寄附者の意向といたしましては、寄附した美術館が末永く枚方市民に愛され、文化、教育の発信拠点として利用していただきたいと願っておられます。他方で、将来のことにつきましては、その時代の市民の判断を尊重すべきであるとのお気持ちでございます。
今後、美術館の引き継ぎを受ける段階におきましては、寄附者と再協議を行い、覚書の内容の必要な見直しについても検討していきたいと考えております。
◯福留利光議員最後に、もう一度お尋ねします。
現状況を今後どのようにしていくのでしょうか。これまでの質問は是々非々を問うものでございましたが、現状の解決にはまだ至っていないと感じております。早期解決に向けて、具体的な今後の進め方をお示しいただきたいと思います。
◯地域振興部長今回の美術館整備は、市の組織内や議会等の手続を経て行った枚方市の意思決定に基づくものであることから、引き続き御理解いただくよう努めてまいりますが、現在、都市公園条例第4条第1項第5号に違反する行為、つまり、無許可で公園の一部を占用し続けている行為に対して、速やかに公園外に退去するよう、行政指導を行っております。
今後も同様の行為が続くということであれば、必要な法的措置の検討も含め、引き続き、早期着工に向けた環境づくりに、市として取り組んでいきたいと考えております。
◯福留利光議員時間の関係もありますので、最後に要望だけさせていただきます。
2点ございます。
1つ目は、今のままでは、やはり長期化することも想定されます。公園を利用されます一般市民の方や周辺の住民の方からの視点で見たときに、今の状態が正常でないことは共通認識だと思います。美術館問題で周辺住民の皆様にも影響が及んでいることを考えると、早期解決の取り組みをお願いしたいと思います。
ただ、これまでの延長の考え方では、なかなか進展は見られないと思います。きょうの質問で一番知りたかったことでもございますが、論議の接点で是々非々を明確にして、早期に具体的なお考え方を示していただきたいなと思っております。
2つ目は、地元の要望でもある図書館や集会所のリニューアルも期待が大きいところでございます。新たなまちづくりのビジョンを構築し、香里ケ丘が再整備され、ここに住んでみたいと思えるようなまちづくりを目指していくことが、地元の共感が得られる施策だと思います。単に美術館の論議だけではなく、全体像を見渡したような施策が必要だと思いますので、この点も早くお示しいただければ幸いかと思います。
以上で私の質問を終わりたいと思います。
3.香里ケ丘に建設予定の美術館について
◯松浦幸夫議員次に、香里ケ丘に建設予定の美術館について。
私は東部に在住しておりますために、余り美術館問題について地域から聞かれたことはないんですが、そういった感覚で、少し客観的な視点で、この問題をとらまえてみたいと思います。質問も、香里ケ丘から離れた、一般市民と同様の視点でお尋ねしますので、よろしくお願いします。
さて、香里ケ丘に建設予定の美術館については、昨年9月3日に現地視察を行い、多くの議員とともに現地を確認しました。そのときの感想としては、すべての議員が賛同し、寄附をいただけるありがたさを強調していたことを記憶しています。しかし、反対論が高まるにつれて、現在の状況になっていると感じています。
また、この場所については、この程度の広さか、少し交通の便が悪いのではないかといった程度だったのですが、反対の声には、香里ケ丘中央公園の敷地の約7%であるにもかかわらず、公園自体がなくなってしまうとの誤信があり、すべて美術館に変わってしまうという誤解もあったようです。
市でさまざまな周知活動に取り組んでおられることは一定理解いたしますが、現実には、美術館の建設工事ができないという状況が続いています。工事が着工できない理由はどこにあるととらえておられるのか、お尋ねします。
◯地域振興部長3.香里ケ丘に建設予定の美術館について、お答えいたします。
今回の美術館の整備は、美術館の建物寄附という初めてのケースであったことから、通常とは異なるプロセスとなりましたが、本年3月に負担付き寄附の収受について市議会で議決いただいた後は、美術館整備の進捗に合わせまして、市民説明会のほか、市ホームページなどで、適宜、周知を行ってまいりました。
そうした中で、市議会におきまして、6月26日には美術館に関する補正予算、9月26日には枚方市立美術館条例を可決いただいたところでございます。
美術館整備につきましては、御理解をいただけるよう、さまざまな形で説明や情報発信に努めてまいっているところでございますが、反対されている方々は、公園に建設するのであれば計画段階から住民である自分たちの意見を取り入れるべきである、また、最初の段階に立ち戻って一から説明すべきであると主張されており、この点が着工に至っていない大きな要因であるととらえております。
◯松浦幸夫議員次に、香里ケ丘に建設予定の美術館について、2回目の質問をいたします。
反対されている方々の言い分も一定理解します。会派に時々来られますので、その内容を聞かせてもらいました。要約しますと、地元に説明がなかった。市議会がだまされて勝手に決めたと、議会への不信感がある。現地で強引に署名させているのは、来年の統一地方選、市長選に向けての行動である。寄附者に対するねたみ、反感がある。周辺を歩くこともできない。何とかしてほしいといったことが主な声でした。
議会には反対の声ばかり聞こえてきますが、その一方で、美術館の整備に賛成されている市民の方も、離れた地域では多くおられると思っています。これまで、反対論が正当化されようとしていますが、賛成する方々からの思いや意見が聞こえてきません。
現在、市がつかんでいる情報や問い合わせについて、事務局を担当する地域振興部で把握されている内容をお尋ねします。
◯地域振興部長『広報ひらかた』等をごらんになられた市民の方々から、美術館のボランティアとして参加したいというお申し出をいただいております。また、美術館は40万都市に必要である。地域にとっても大きな財産になる。21世紀を担う子どもたちの情操教育に貢献できるといった声もいただいております。
このほか、今回の美術館の整備を契機に、長年、収集、コレクションしてきた近代、現代の美術工芸品を寄贈してもよいというお申し出や、市内在住の美術家の方からは、代表作の寄贈の申し出もお聞きしている状況でございます。
今後、ボランティアにつきましては、美術館の開館前から募集し、施設の運営に参画していただきたいと考えており、美術工芸品の寄贈につきましては、収受の手続や時期も含めまして、適切に対応してまいりたいと考えております。
◯松浦幸夫議員1950年代、当時、東洋一と言われた香里団地は、教育、文化が発信されてきた歴史を持っています。保育所や留守家庭児童会の新設、活発な社会教育活動、そして団地族と言われたモダンライフなど、現在に通じる先駆的な営みが、この香里団地で展開され、枚方市全域へと展開されていきました。そして、現在では、大規模なリニューアルが進み、大空に映える高層マンションなど、美しい景観がつくり出されていて、近代的なまちに変わりつつあります。
正直なところ、東部地域に美術館を建設していただきたいという思いはあるんですが、この香里ケ丘という地域に美術館ができるということは意義深いものであると思っております。教育、文化が発信されてきたという歴史を持つ香里団地にある美術館として、現時点で考えておられる事業について、お尋ねします。
◯地域振興部長美術館は、本市が目指す教育文化都市の進展に大きく寄与する施設であり、特に重要となるのは、郷土の歴史、文化であると考えております。その観点から、美術館の具体的な事業について、一例ではありますが、お答えさせていただきます。
議員がお示しのとおり、香里団地は、本市がベッドタウンとして発展する礎となった地であり、教育、文化が発信されてきたという歴史がございます。
今回の美術館は、この香里団地の中心的な場所に位置しておりますので、モダンライフの象徴であった、懐かしいデザインの家電製品、当時の生活を撮影した写真や資料などを紹介した企画展にも取り組んでまいりたいと考えております。
また、バス通りの沿線には、ひらかたパークもありますので、大菊人形展の歴史を紹介する企画展の開催にも取り組むなど、子どもたちを初め、多くの方々に親しんでもらえるような内容も検討してまいりたいと考えております。
◯松浦幸夫議員最後に、数点要望します。
1つ目は、時間が解決する問題ではありません。現在の議決の仕組みでも、今期中に再審議することは不可能です。また、次年度の選挙まで延ばしても結果は変わらないということを考えると、白紙撤回の議論は目的が違い、本質の美術館の議論にはなっていないと考えます。多くの市民の皆さんは、選挙目的であることを知らずに署名活動をされています。このことを周知して、次のステップである、地元要望にも鑑みた取り組みをお願いします。
2つ目は、寄附者は今どのように思われていますか。誹謗中傷、嫌がらせなども聞こえてきます。善意が反対派の戦略にとらまえられてきています。香里ケ丘中央公園に決められたのは行政の決定でもあり、はっきりとそのことをお示しいただきたい。
最後に、長期化することは、双方にとっても、また一般市民にとっても望まれることではないと思います。地元コミュニティーだけの意見ではなく、もっと広く、正しい情報発信のもと、周知していく必要性を感じます。
以上のことを要望しまして、この質問を終わります。
5.枚方市立美術館について
◯野村生代議員5.枚方市立美術館について。
美術館の整備につきましては、香里ケ丘周辺の4校区コミュニティ協議会から、文化振興や地域の発展につながる事業であり、多くの住民の方々が実現を待ち望んでおられるとお聞きしています。反対の方からも御意見をいただいていますが、私たちは早く美術館ができるのを待っているのよという要望もいただいています。
今議会でも美術館に関する質問が幾つか出されていましたが、私なりの角度から質問させていただきます。
美術館建設予定地の西側の歩道については、市立第四中学校の通学路となっており、香里ケ丘中央公園に来られる方など、多くの住民の方々が利用されています。美術館には、台数が少ないものの、駐車場が整備されることから、来館される方の車がこの歩道を横切ることになります。そこで、美術館駐車場の安全対策をどのように考えておられるのか、伺います。
以上で1回目の質問を終わります。
◯地域振興部長5.枚方市立美術館について、お答えいたします。
美術館の駐車場の安全対策につきましては、歩道を利用される方への対応といたしまして、駐車場への車両誘導を行う安全監視員を、必要な時間帯に配置することを予定いたしております。このことによって、中学生の通学路の安全確保も行えるものと考えております。
なお、この安全監視員の経費につきましては、この間、市民の皆さんへ周知してまいりました美術館の管理経費に見込んでおります。
◯野村生代議員5.枚方市立美術館について、2回目の質問をします。
美術館は、子どもの教育、特に学齢期においては、感性、表現力、創造力を高めるなど、教育の推進に貢献できる施設です。
先進市の事例の一つとして、滋賀県立近代美術館では、子ども向けのプログラムとして作品スケッチ大会、アウトリーチ活動に取り組まれています。このスケッチ大会は、子どもたちに美術館で展示作品の模写を特別に体験させるもので、アウトリーチ活動は、美術館ボランティアが学校等に出向いてさまざまなイベントを行い、美術活動の拡充を目的としておられます。
こうした事業は、美術館の規模に関係なく取り組める事業と考えます。本市の美術館において、子どもの教育に関する事業は検討されているのか、伺います。
◯地域振興部長議員がお示しの先進的な事例も含めまして、本市の美術館では、教育普及事業にも積極的に取り組んでいきたいと考えております。
一例となりますが、夏休み期間のアートフェスタでは、公園も活用した子ども対象のワークショップや市内の児童、生徒の作品展などを予定しており、美術館で育成するジュニアキュレーター、これはいわゆる中学生、高校生の学芸員のことですが、この方々に若い発想を生かしてさまざまなアイデアを出していただいて、個性的な企画を盛り込んでいきたいと考えております。
また、ジュニアキュレーターと学芸員養成課程に在籍する大学生が一緒になって、美術館が所蔵いたします作品の公開・展示作業にかかわるなど、生徒、学生が美術作品に直接触れる機会を設けることも予定しております。
このほか、子どものためのギャラリーツアーや、美術の中の音楽会、市内の学校園などの教育機関や保育所と連携した取り組み、また、障害のある作家によるアート、アール・ブリュットを紹介する展示会として、枚方支援学校等と連携した事業にも取り組みたいと考えております。
◯野村生代議員3回目の質問をさせていただきます。
教育機関との連携との答弁がありましたが、具体的に検討されている事業はあるのでしょうか。伺います。
◯地域振興部長現時点におきましては、アウトリーチ活動といたしまして、美術館が所蔵する作品を、直接、市内の学校園や保育所へ運び込み、美術館の学芸員が作品解説を行う出前鑑賞講座を予定いたしております。
また、企画展では、学校等の団体鑑賞を積極的に受け入れ、議員がお示しの美術館での作品の模写会を開催するとともに、今後の検討課題ではありますが、美術館の学芸員と中学、高校の美術教諭等が連携して小学校低学年・高学年、中学、高校といったように年代ごとの美術作品探検ワークシートを作成し、団体鑑賞時だけでなく、その後の美術教育にも活用できるものにしていきたいと考えております。
このほか、学芸員と美術教諭の情報交換の機会を通しまして、さまざまな取り組みを検討してまいります。
◯野村生代議員最後に要望させていただきます。
一つは、この美術館に関して既に数人の議員の方が質問されましたが、美術館という名称にちょっと疑問を感じました。それは世間一般でもそうでしょうが、美術館イコール美術品の展示のみと思われている感が強いと感じました。多くの市民の皆さんは、寄附者が寄贈された美術品を単に展示するだけであり、1回見たら二度と行かないなどの言葉もお聞きしています。
しかし、今回の御答弁などからも、文化、教育の視点で多くのイベントや活用方法を検討されており、この勘違いは美術館の名称からくると考えます。今さらですが、寄附者も、単に美術品の展示ではなく、幅広く市民の皆さんの活用を望まれていると思います。このようなことから、美術館ではなく、博物館、またミュージアムなど、誤解のない名称に変更していただきたいと思います。
美術館は、大阪や京都に100億円以上投資した立派な施設があります。これも市民の皆さんからの疑問で、もうどうしても枚方の美術館と比較されて、すごいところがちゃんとあるよと言われるんですけれども、私は、その違いを認めて、枚方らしい美術館であることを強調していただきたいと考えます。その意味でも、先ほど申し上げましたように、美術館の名称変更について、寄附者との調整を行っていただき、前向きな御検討をお願いいたします。
いま一つは、枚方は太古より淀川の水と生駒山系の緑に恵まれ、地域固有の文化が育まれてきました。先史の時代から現代に至るまで、長く人々が住み、生活を営み、数多くの文化財も今に残されています。こうした郷土枚方の歴史、文化を学ぶことは、次の時代を担う子どもたち、多くの児童、生徒たちにとって、郷土に愛着を持つ心を育むことにつながることから、大変重要なことでもあると考えております。
私は、以前に、枚方にもそういう博物館が必要ではないかと要望したことがありますが、美術館は博物館の一種でもあります。例えば、美術的、造形的な観点から、形をキーワードにして、美術工芸品だけでなく、埋蔵文化財なども展示することで、より魅力的な企画展が実現できると思います。そのような企画展から、枚方の歴史を学ぶことができます。
こうした視点についても美術館の事業運営に取り入れていただくことを要望して、私の質問を終わります。ありがとうございました。
1.美術館建設について
◯手塚隆寛議員美術館建設について、まず質問します。
11月11日、竹中工務店、下請業者、市職員が、美術館建設予定地の香里ケ丘中央公園の森に準備工事着工のためのくいを打ち、テープを張り巡らせました。
11月17日、市職員10数名が、香里ケ丘中央公園で、竹中工務店の担当者が見守る中、まるで竹中工務店の下請のように、小グラウンドに立入禁止のテープを張り巡らせました。どこまでが本市の仕事で、どこからが竹中工務店の仕事なのでしょうか。
11月27日の夜、市職員数名と業者の方が、香里ケ丘中央公園にトラックを入れ、立入禁止の柵を公園内に置きました。立入禁止の範囲も拡大しました。近隣のマンションの方が物音に驚いて、地元の方々に連絡したそうです。私も現地に駆け付けました。多くの市民が職員の方に抗議されていました。
市民とのトラブルを避けるために夜間に作業を行ったと答弁されていますが、このように、通常の工事の時間外に行うことは、行政への不信感を一層拡大し、事態の収束を困難にしました。市民と協働でまちや公園をつくる役割を持った市職員は、日ごろから信頼関係を醸成することが何よりも大事です。緑を守る、公園を守ると、市民と協働した取り組みが行われてきました。職員の方も、現場で市民との対立を激化させることはしたくなかったと信じています。信頼関係を殊さらに悪化させる行為をだれの責任で判断したのか、お尋ねします。
今回の夜間の作業では、大きな音がしました。近隣住民に迷惑をかける夜間の作業を行うべきではありません。今後も、公園管理と位置付けて夜間作業を行うのか、見解を伺います。
◯土木部長美術館建設について、お答えいたします。
平成26年第1回市議会定例会において市民からの美術館寄附案件が可決されたことを受け、担当部署において、美術館の公園施設設置許可と、工事用車両が進入するための公園占用許可を行っております。
特に占用許可に当たりましては、公園利用に支障のない範囲として、車両の通行時以外は一般利用に供することを条件としておりましたが、11月4日と同11日において、美術館建設に反対する一部の市民が資材搬入に対し妨害をしたことから、現在の占用許可だけでは利用者の安全な公園利用が図れないと予測されました。
このため、公園利用者の危険を防止するためやむを得ないものと認め、都市公園条例第14条に基づき区域を定めて公園の使用を禁止することとし、その使用禁止区域の措置として市職員がバリケード等の安全柵を設置したもので、施工業者が本来すべき準備工事として市が行ったものではございません。
また、昼間の作業において、公園の出入り口付近で、反対する一部の市民が座り込みを行っていたことから、混乱が避けられないものと判断し、当該入り口付近の一部の安全柵の設置を控えていたものでございます。このため、公園管理者としては、混乱による危険回避を図るため、夜間に実施することと判断したものでございます。
なお、夜間作業は、市内の都市公園全般におきましても、公園利用者の危険防止、あるいは周辺環境や交通事情などの問題を回避するため、実施する場合がございます。
◯手塚隆寛議員美術館について、2回目の質問です。
やむを得ない夜間作業には、近隣住民への事前説明が必要です。イレギュラーなやり方が続いています。市は、ホームページで、11月4日に仮囲いの準備工事に着手したと言っています。準備工事は、竹中工務店の仕事で、市の仕事ではありません。特に建設予定地の森の立ち木に禁止のテープを張ることや、柵を運び込むことは、準備工事のための準備作業と言えるのではないでしょうか。竹中工務店から市へ、準備工事開始に向けてどのような要望がなされているのか、お尋ねします。
◯土木部長先ほどの答弁でも申し上げましたとおり、公園管理者として、利用者の安全が確保できる最小の範囲において使用禁止区域を指定し、その措置として安全柵を設置したものでございます。
なお、施工業者は、準備工事の開始に先駆け、市に対して安全に工事着手ができる環境づくりを要望されております。
◯手塚隆寛議員『広報ひらかた』、ビデオ、いずれも美術館建設をバラ色に描いています。多くの市民が心配している緑の破壊、約150本の木が切られること、使用しなければ建設費用を返還する条件など、負の部分には触れられていません。
また、現地の立て看板に、4校区コミュニティ協議会会長連名の市長への要望書を掲載しています。これは、あくまでも市長への私的な要望です。さまざまな意見が市民の間にあるにもかかわらず、賛成意見だけを掲載するのは公平性を欠きます。「きめ細かく正しい情報提供を行う」と9月議会で市長は発言されています。掲載するのであれば、見直しを求める市民の要望も掲載すべきです。
地元の多くの人は美術館建設に賛成で、反対している人はごく少数のような言い方をされていますが、その裏付けはあるのでしょうか。開成、香里、香陽、五常、近隣4校区の人口は約3万4,000人。白紙撤回、見直しを求める署名は、約1万5,000筆が集まっています。そのうち約1万筆が近隣の方と、少なく見積もっても地域の約3割の人々が白紙撤回や見直しの意思表示をしているわけです。一部の反対住民と切って捨ててはならない数であります。
市民が手を踏んで妨害したとホームページに掲載していますが、これとて市民はこの事実を認めていません。一方的な掲載は控えるべきです。反対の声も含めて正しく情報提供しなければ、市民は判断できません。少なくとも校区コミュニティ協議会会長の市長への要望は削除して、市民に謝罪すべきだと考えますが、見解を伺います。
◯地域振興部長『広報ひらかた』などへの掲載につきましては、美術館の整備について、市民の皆さんへ正しい情報を提供し、周知と理解のために取り組んでいるものでございます。
美術館の建設予定地は公園全体の約7%に相当し、伐採や移設しなければならない樹木を除きまして、公園の緑とうまく溶け込んだ形で整備を進めるもので、決して緑を破壊するものではございません。
覚書につきましては、先日の答弁でも申し上げましたが、寄附者のお気持ちも踏まえ、今後、建物の引き渡しを受けた段階におきまして、寄附者と再度協議を行い、必要な見直しについても検討していきたいと考えております。
また、この間、美術館反対の署名をいただいておりますが、市外の方や名前の重複も見受けられ、また、緑がなくなる、公園がなくなるなどといった誤った情報によって署名をされた方もおられると聞いております。
美術館整備に関する正しい情報を継続的に発信する中で、私自身も、この間、地元の校区の役員の皆さんが集まる会合等で説明させていただき、意見を聞かせていただく中で、多くの方から美術館整備を望む声を直接お聞きしております。また、地元の校区コミュニティ協議会会長からも早期に美術館を整備してほしいという要望をいただいていることから、地元においても多数の方が美術館整備に御理解いただいているものと認識いたしております。
なお、校区コミュニティ協議会からの要望書は、こうした地元の御意見を反映したものと受け止めており、その内容を市民の皆様にお知らせし、地元の声を踏まえながら、市として早期に美術館整備を推進するために掲示させていただいているものでございます。
◯手塚隆寛議員校区コミュニティ協議会会長が賛成しているから地元の多数が賛成しているとの認識には、大きな飛躍があると思います。
11月17日付で数名の市民に警告文が送られました。文書中で公園を占拠したと言っていますが、一般市民は自由に通行し、公園も利用されています。市職員の通行も基本的には自由です。恒久的な施設を造っているわけでもありません。これを占拠と言うのは誤りです。
さきの福留議員への答弁でも、公園からの退去を求めると言われましたが、公園はだれもが利用できるところ。立入禁止地域からの退去ならまだ理解もできますが、公園そのものからの退去を求めることは、警告文としても筋が通りません。また、警告文が送られた本人の確認を市が勝手にして、市が持っている住所を利用して警告文を送り付けたことも問題です。
市民の皆さんに謝罪して、警告文を撤回すべきだと考えますが、市の見解を伺います。
◯土木部長美術館建設に反対する一部の市民の抗議活動は、日曜日を除くほぼ毎日、ほぼ同じ人たち約10名から40名が同時間内に小広場内の同場所を使用することによって、一般利用者の自由な公園利用を阻害していることが認められます。
今の状況の使用を続けようとすれば、行為の制限、都市公園条例第4条第1項第5号、公園の「一部を独占して使用すること」に該当し、許可が必要な行為となります。この許可行為は、禁止行為とは違い、都市公園の利用の一形態であり、利用上の調整を図るため許可に係らしめたものとなっていることから、許可に際して使用場所や使用時間、使用形態等の条件を付することができます。
今回の事案では、既に寄附者に対して占用許可を与えているケースであり、トラブルを回避するためにも、許可権者としては、同じ範囲内での許可を避け、違う場所での使用を求めることとなります。したがって、無許可で、利用上の調整も図らず、一方的に使用している行為が問題であり、この行為が継続される以上は、文書の撤回はないと考えております。
◯手塚隆寛議員納得できません。サッカーやラジオ体操、太極拳など、ほぼ毎日、同じ人数で同じ場所を利用している事実があります。特定の人たちだけを利用させないことは問題です。福留議員への答弁で、早期解決に向けた環境づくりに取り組む、法的措置を検討すると言われましたが、この問題解決に向け、具体的にどのような展望を持っているのか、お伺いします。
◯地域振興部長今回の美術館整備は、美術館を建てて寄附をいただくという、本市でも初めてのケースで、これまでと異なるプロセスとなりましたが、本市の文化芸術の振興や子どもたちの教育、そして香里ケ丘地域の活性化にもつながるものと考えております。
香里ケ丘中央公園で妨害行為を続けておられる市民の皆さんに対しましては、速やかに公園外に退去していただくよう行政指導を行っておりますが、妨害行為が引き続き行われる場合には、条例違反に基づく過料など、必要な法的措置も含め、検討する必要があると考えております。
◯手塚隆寛議員9月議会で、市長は、反対されている住民の方々との面談を含め、今後、さらに、さまざまな機会を通じ、一人でも多くの方に御理解いただけるよう努めると答弁されました。白紙撤回や見直しを求める市民とは、7月24日の市長参加の説明会を含めて、市長は2度しか話し合いをしていません。市長の判断を求めていますから、最高責任者の市長との面談を求めるのは、市民として当たり前のことだと思います。現状では、御理解いただけるように努めたとは言えないと思います。
11月20日に、白紙撤回、見直しを求める内容なら市長は面談をしないとして、文化振興課から面談のキャンセルがあったと、先日の総務常任委員会で請願者が発言されました。このような短絡的な対応は、3カ月以上も膠着している現状の解決の展望を失うことになると危惧します。見直しを求めて市長との対話を求める市民との面談を拒否すれば、市民は、香里ケ丘中央公園での監視活動を継続することになります。
市民は、市長や寄附者との話し合いを求め続けてきました。しかし、寄附者は、市民と会うことは市から止められていると、市民との対話の中で言われたそうです。また、請願審査の中で言われた市民との対話時間約300時間も、市民の方が後で聞きますと、その根拠はないと答えられたそうです。
白紙撤回や見直しを求める市民と会わないと市長が決めたことは、現在の事態を前に進めていくのか、膠着を続けるのか、どちらの効果が大きいと思われるのか、市長の見解を伺います。
◯竹内 脩市長まず、お尋ねの寄附者との面談につきましては、市がそれを止めているという事実はございません。
次に、美術館整備は、枚方市としての意思決定に基づくものでありまして、白紙撤回や見直しを求める、あるいはそれを前提とする市民との面談の場で、私が直接会ってそのような要望をお聞きしたとしても、事態を好転させることは困難であるという判断でございます。
また、この間、議会におかれましても、さまざまな議論はございましたが、市民の代表として、まさに議会制民主主義、間接民主主義を前提とする私どもの社会の意思決定の大きな流れとして、判断していただいた経過、経緯もございます。反対を理由に工事を妨害する行為は、これらの民主的手続をないがしろにするものでありまして、これは決して許されることではない、このように考えております。
美術館につきましては、地域の皆さんから早期の整備を望む声が多く寄せられており、引き続き早期着工に向けた環境づくりに取り組んでいきたいと考えております。
以上でございます。
◯手塚隆寛議員寄附者や市民がうそを言ったとも思えませんが、そのことについては一旦置きます。
法的措置をとれば環境整備ができるものでもないことは、市長も職員の方も御存じだと思います。市長が寄附者と相談し、一旦休止して、面談を求める市民の皆さんとテーブルに着き、胸襟を開くことでしか事態を解決する糸口はつかめません。不正常な状態を長引かせることは、市にとっては全く不名誉なことです。今、市長の英断が求められています。
以上、これは要望と意見です。
◯堤 幸子議員請願第10号 枚方市長に対し枚方市立美術館計画の一時休止を求める請願について、日本共産党議員団を代表し、賛成の立場から討論をします。
工事着工予定の8月29日から3カ月以上がたちますが、香里ケ丘中央公園に美術館を建設してほしくないと願う市民は、毎日、工事が始まるのを心配して公園に集まっている状況が続いています。これまで、丁寧な説明を求め、住民が納得するまで工事の着工を行うべきではないと求めてきましたが、市長は、白紙撤回や見直しを求める市民と面談しても事態を好転させられないという理由で、懇談を要望する市民との話し合いには応じないということです。
市民と懇談はしないということですので、公園の森を守りたいと願う市民からの要望の一部を紹介します。
このすばらしい景観の森を切る人は、切る木の数はわずか、木は値打ちのない雑木、間もなく枯れる老木、切っても代わりに美しい花木を植えれば緑はすぐ回復すると考えているようです。
私は、日増しに、この森は宝物との意識が高まり、私市の植物園にアラカシのことをお聞きしました。何と驚いたことに、アラカシの寿命は300年だそうです。植物園にも60年たつアラカシがあると聞き、見に行きました。高さ15メートル、幹の太い力強い見事なアラカシです。しかし、美しい形のアラカシの森はないようです。
これを見て、私は、素人なりに、香里ケ丘中央公園のアラカシの方が比べ物にならないほどすばらしいと思います。植えられた場所、環境がよかったのです。高さだけでなく、周りのスペースが十分であったので、上ばかりでなく横にも枝を張り、木全体の形が丸く、ふくよかな美しい形なのです。こんもりとした景観が7つ、18本のアラカシで形成され、中央の植え込みをコの字型に囲んで、ほかでは見られない美しく穏やかな森を形成しています。樹木医の方もすばらしい木だとおっしゃっています。植えられて約60年、寿命は300年、人間でいえば10代後半、若々しい未来いっぱいの森です。
もう議決したのでどうしようもないとおっしゃらずに、何とか森を守ることに力をおかしください。木の命も人の命と同様に大事にしてください。
何とか森の木を守ることができないのかという切実な願いです。
枚方市としては、公園の環境整備を進めるということですが、今の状況をどう解決するのか、展望が見えません。本請願は、総務常任委員会で否決されましたが、その際の反対討論でも地域住民と十分な意思疎通を図るよう求めています。
よって、現在の状況を解決するために、枚方市立美術館計画を一時休止し、基本に立ち返り、再検討を求める市民との話し合いの場を持つための冷却期間を設けることを要望する本請願に賛成と申し上げ、討論を終わります。
◯鷲見信文議長次に、請願第10号を起立により採決します。
本請願は、採択と決することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
◯鷲見信文議長起立少数です。
よって本請願は、不採択と決しました。